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音楽の在り方

先日スターベムズで大阪LIVEした時、男性客も多かった上に、女性客も交えてモッシュやダイブに参加してくれて超嬉しかったんだけど、終演後にはT.C.Lきっかけでウチにも来てくれるようになった女性を中心にちょっとしたPUNKやROCK談義になって、それも超嬉しかったなあ……理想のLIVEの在り方に一歩近付いた感じ。ハコに入って、準備して、演奏して、ちょっと物販を売って、片付けて、次の街へ行く前にLIVEを反芻しながら乾杯して……結局は音楽漬けの1日が送りたいだけなんだよね。


もちろん今までも客席で音楽の話をしたことあるんだけど、もうちょい一方的に聞いてくるだけか一方的に話したい事を話しかけてくるだけか、あるいはただただ自分の音楽を礼賛だけされて終わっちゃうとかね……勿論ありがたいけど、こちらは尊師な感じになりたくないので(演者と客席が一方通行同士になっちゃうのは危険だから)スターベムズをやってるわけで。一方通行的な音楽の在り方の危険さは2000年代に散々経験したので、もう繰り返したくない……何千何万のオーディエンスが同じ動きをするのは、本来の音楽の聴き方としては健全じゃないはずなのでね……無論こちらの技量に負うところも大きいんだけど、個々で感じるままに聴く、踊る、じっとして聴く、眺める、騒ぐ、はっちゃける、盛り上がる、冷静に観察……何でも良いんだけど、十人十色な反応があるのが一番正しいはず。と思う、本来は。隣の人が手を挙げてるからって挙げなくていいし、周りが立ってるからって立たなくてもいい。迷惑さえかけなきゃ自分の感じるままに聴くのが一番の正解。その正解は多少人とズレることもある、ってだけの話なんだな、きっと。

もう20年以上前になっちゃうけど、アメリカ留学中に観たレモンヘッズのLIVEが理想的だった。そんなに大きくないベニューで、客入りもパンパンじゃなくて程良く埋まってて、バーカンで飲みながら聴くヤツ、最前でガンガン踊るヤツ、フロアでゆるりとそれぞれのスタイルで盛り上がるヤツら、色んな観方が共存してて、誰も誰かに合わせてないけど喧嘩や問題も起こらなかったし、演者も客席もそれぞれが、ただただ「自分得」のために一夜を過ごすっていうね……「誰得?」っていうトラブルが音楽の現場や、それ以外の日常でもワンサカ起こりがちな昨今、非常に参考になる在り方だったと思って。

しかも客席には当時Oasis在籍中だったギタリストのボーンヘッドがウロウロしてるんだけど、誰も「オアシスじゃん!」とか騒がないで、ただただ「アルバム良かったよ」とか「飛び入りしないの?」とか普通に会話してんだよね、ボーンヘッドもただただ普通に「ありがと」とか「今日は止めとくよ」とか談笑してて。垣根もないし、対等だし、でも感謝やリスペクトはちゃんとある。それぞれの心の中に。それがマナーっていうもんなんだなぁと当時ボンヤリと思ってたけど、ネット社会になってそれはより顕在化しているみたい。自分も全然出来てない時の方が多いけど、対等&リスペクトを込めて。

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