児童養護施設について知る

はじめに

今回、私が主宰するフォートナイト配信者組合『FDC』にてチャリティイベントを開催する事になりました。
企画で得た収益等で購入したゲーム機等を全国の児童養護施設に寄付するというイベントになります。
昨年も開催し子供たちに笑顔を届ける事ができたので今年もたくさんの方々にご協力を頂き、より多くの子供たちに笑顔になってもらえたらと思います。
この記事を書く事になった経緯は、昨年、今年と寄付させていただく施設にお伺いした際に感じたことや、参加や寄付のご協力頂いた皆さんにもっと児童養護施設について知ってもらいたいと思ったからです。
拙い文章ではありますが、少しお時間を下さい。

児童養護施設とは

皆さん、児童養護施設ってどういう所かご存じですか?
正直な所、私も昨年の寄付でお伺いするまでどういう所かはっきり分かっていませんでした。
自分の勝手なイメージとして、昔で言う『孤児院』
親がいない孤児、不幸な子供たちっていう想像でした。

ですが、実際は全然違いました。

もちろん、両親がいなくて孤児として生活している子供はいます。
幼い頃からそこで生活し、高校、大学を卒業するまで生活している子供もいます。
施設で生活する子供の8割ぐらいが、親から暴力などの虐待を受け保護されている子供、育児放棄やネグレクトで保護された子供がほとんどです。
この虐待ケースで保護される場合は、行政が環境や状況を見て、一時保護や強制的に親元から保護するなど様々あります。


このような子供たちが保護されている場所が、児童養護施設です。

子供たち

かと言って、そこにいる子供たちが不幸で暗く生活をしているのか?
というとそうでもありません。

私が施設に行って最初に感じたこと。

『一般に生活している子供と何も変わらない』

明るく、元気で、挨拶もしっかりとでき、笑顔で過ごしています。
何だかホッとしました、あぁ勝手に可哀そうなイメージを持って先入観でうがった目で見ていたのは自分なのだなと気付きました。
子供たちは笑顔で私と話をしてくれます、何だか変な同情をしていたことが申し訳ない気分になりました。

もちろん子供たちは大変な状況を経て施設にいます。
殴られたり、食事を与えられなかったり、想像を絶するような劣悪な環境で生活をしていたり、私たちには想像もできないような心に深く傷を負ってそこにいます。

施設の子供たちはやはり愛情が不足しているのだなと感じ、胸が苦しくなることがあります。
嬉しくてずっとお話をしてくれる子供。
くっついて離れない子供。
帰るのを惜しんで泣きそうになっている子供。

自分の娘も家にいると同じように私に甘えてきます。
本当に胸が苦しくなる瞬間です。

そういう部分も含めしっかりと理解しておかないといけない、変な知識や理解で寄付します!って言っちゃいけないなと感じたのが、最初の訪問でした。
昨年の寄付の際に、子供たちのキラキラした笑顔を見て、本当にこの企画をやって良かったと思いました。
みんなの想いを届けることは絶対に無駄ではないです。
私たちが子供の頃のゲームといえば、自分や友達の家に集まってワイワイやることも多かったです。
あの頃は1つのコミュニケーションツールでした。
今のゲームはオンラインでたくさんの人たちとは繋がれても、あの頃のようなテレビを囲んでって形ではなくなってきているように感じます。
ですが、施設にゲーム機を寄付すると1台のテレビに、1台のゲームを接続し、1人1人子供たちが順番を決め交代でプレイします。
プレイしている顔、順番を待っている顔、プレイ後にみんなで嬉しそうに話している顔。
この笑顔を届ける事が私たちにはできるということです。
この企画をやる事によって、1人でも多くの子供たちが笑顔になって、1人でも将来的に何か夢や目標を持ってもらえたら嬉しいです。
それがYouTuber、eスポーツ選手だけでなく、誰かを笑顔にしたい、自分の大きくなったら寄付したい、そう思って育ってくれたら嬉しいです。

そして、施設にいる子供だけでなく、このような企画を知り、参加し協力した子供たちにも色んなことを感じて欲しいです。
そして、自分達にもできることがあることを知ってもらえたらと思います。

大人たち

この記事を読んで、私たち大人にできる事を皆さんには考えてもらいたいです。
お金を寄付する事や、何か良い事をするというだけではなく。
児童養護施設のことを知る事。
それを誰かに伝える事、知ってもらう事。
このような子供たちを作らない事。
見て見ぬフリをしない事。
自分の子供を愛する事。

そして、児童養護施設で働く職員さんのことも理解する必要もあります。
自分の子供のことでも、悩んで、苦しんで、泣いて、でも笑って、感動します。
施設にいる職員さんは、心に傷を負った子供たちと向き合い、同じように苦しみ、背負い、励まし、一緒に生活しています。
子供は1人ではありません、施設には平均30~40人ほどの子供たちがいて、その子供たちを支える大人たちも30人ほどいます。
この苦労を皆さんも知っておいてください、職員さんでも精神的に疲れて離職される方や、同じように心を病んでしまう方もいます。
私たちでは簡単にできないお仕事をされている方も多くいます。
施設長さん達も苦労は絶えません、子供たちの事、施設から巣立った子供たちのその後、地域との問題、運営などの金銭的な部分、行政との関わり。
私たちには見えていない部分が多くあります。

ゲーム機を寄付するということは、児童養護施設でもなかなか扱いが難しい案件です、寄付した後の施設内のルール、インターネットを通じた色々な問題、そういう部分を含め、寄付先の施設を見つけるために毎日数件お電話し、ご相談をさせていただいています。
まだ、ゲームやインターネット、SNSに対しネガティブなイメージが強いのが実状です。
正直なところ、10件電話して1件決定するかどうかです、それぐらいシビアな条件でこの活動を行っています。
まだまだ、私たちにも、施設側にも難しい課題がたくさんあります。

だからこそ、私たちは知るべきです。

この活動をやる意味。

お金を集め寄付するというだけでなく

『知ること』

だと思っています。

最後に

この記事を読んで頂いた方々にお願いがあります。
私たちの開催する『FDC6th チャリティイベント』へのご協力をお願いしたいと思います。
寄付をしてくださいということではありません、先ほど書かせていただいたように、知って欲しいです。
そして、たくさんの方に知ってもらいたいです。
多くの方に、この活動を知ってもらいたいです。
この企画から、誰かが別でこういう活動をしたり、児童養護施設だけでなく世の中にいる困っている人たちの何かの力になってもらえたらと思います。
そして、見てくれた1人でもいいので、この記事を読んで、コンビニでもいいので『今日寄付してきたんだ』と言ってくれる人がいたりしたら嬉しいです。

想いは繋がります、そして広がります。

偽善だと思われても、人から何か言われてもいいです。

私たちには誰か1人でも笑顔にできるという事を知ってもらいたいです、それは絶対無駄じゃないです。

長くなりましたが、これが児童養護施設について私が知って欲しかったことです。
読んで頂いてありがとうございました。

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