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定住促進へ若者本腰 あおぞら街コン初開催 カップル8組「きっかけ大事」

 地域の若者男女が交流を深める〝出会いイベント〟「あおぞら街コン」が7月31日、石巻市の牧山市民の森で初めて開かれた。石巻地方を中心に20-40代の独身男女18人ずつが参加し、夏風そよぐ豊かな自然の中で会話に花を咲かせた。終盤は気になる異性と連絡先を交わす「マッチング」もあり、8組のカップルが誕生。ベストな相手が見つからなかった人からも「面白かったのでまた参加したい」との声が聞かれた。

 若者有志で作る任意団体「D-Five(ディーファイブ)」(草野雄太代表)の主催。6月に発足したばかりの団体で、メンバーは自営業や介護福祉、会社員、団体職員など職種も異なるが、「活気あるまちを作りたい」という思いは一緒。地域活性化につながるイベントの企画、運営を目的に活動を始めた。「街コン」はその第1弾イベントとなった。

note用そろいの衣装に身を包んだ司会者が街コンを盛り上げた

そろいの衣装に身を包んだ司会者が街コンを盛り上げた

 地域課題である「少子化」「人口減少」「未婚の増加」を何とかしたいと、最年少メンバーの日下望史さん(25)が声を上げたのが始まり。「若者を地域にとどまらせるには、仲間作りが不可欠」との結論に至り、男女の付き合いにも発展させることができる「街コン」を立案。新型コロナ対策で密になりやすい屋内を避け、屋外を選んだ。

 当日、石巻駅前に集合した男性陣はワゴン車で一足先に牧山に出発。車内では主催者側の既婚者メンバーによる恋愛指南もあり、「皆は恋敵(ライバル)同士だが、女性陣を楽しませるにはチームプレーも必要。聞き上手になることも大切」などと助言。男性陣は結束力を高めた。

牧山でまちこん (95)

自然豊かな牧山を会場に男女が交流し、楽しい時間を過ごした(プライバシー保護のため、写真の一部を加工しています)

 遅れること1時間後、同じくワゴン車で女性陣が到着。くじで最初の席を決め、テントの下で男女が交流。互いの趣味や仕事、好きな食べ物など気になることを聞いた。気になる人とは1対1で話せる場もあり、自己アピールで互いに印象付けていた。

 街コンは約4時間で終了。意中の人とのマッチングは、スマートフォン用のアプリを活用。気になった人(最大3人)を主催者に伝え、両想いになった男女に対し、個別に連絡先を伝える形式にした。その結果、8組のカップルが誕生。草野代表(40)は「予想以上でうれしい」と手ごたえを感じていた。

note用牧山でまちこん (54)

 参加した同市日和が丘の会社員、大森孝史さん(32)は「こういう街コンは初めて」と言うが、マッチングが成功し、意中の人と連絡先を交換した。「本当に楽しいイベント。参加して良かった」と声を弾ませていた。

 半数は不成立だったが、参加者のほとんどが「楽しかった」「また催してほしい」などと話していた。東松島市矢本の女性(40)は「和気あいあいとした雰囲気で、緊張もすぐにほぐれた。異業種の同世代とつながる場自体が貴重だった」と振り返った。

 街コンの発端を生んだ日下さんは「マッチングした男女のその後の付き合い方は各人の自由。きっかけ作りができたなら大成功。街コンに限らず、若者が地域に残りたいと思える仕掛けをどんどん作りたい」と第2弾を模索した。【山口紘史】


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