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プロ野球ドラフト会議 宮内投手 日ハム6位指名 日本製紙石巻から7年ぶり

 プロ野球ドラフト会議が20日、東京都内であり、社会人野球チーム日本製紙石巻の宮内春輝投手(26)がパ・リーグの日本ハムファイターズから6位指名を受けた。同石巻からのプロ入りは7年ぶり、7人目。宮内選手は「信じられないという気持ちが強い。プロ入りがゴールではないので一軍で活躍し、これまで応援してくれた石巻の方々に恩返ししたい」と意気込んだ。

「一軍で活躍し、地域に恩返し」

 宮内投手は、千葉県旭市出身。身長176センチ、体重75キロで、最速152キロの直球を軸とした横投げ右腕。多古高校時代は甲子園出場を果たせなかったが、明星大学では首都リーグ2部で優勝を経験。最優秀選手賞のタイトルも獲得した。

 平成31年に日本製紙に入社し、1年目からピンチでも動じないマウンドでの度胸を見せるなど頭角を現し、「東北の林昌勇(イム・チャンヨン)」の異名で不動の守護神を務めてきた。


日ハムから6位指名を受けた宮内選手

 小学生からプロ野球への憧れはあったが、高校、大学ではプロ志望届けの提出はしなかった。昨年オフからウエートトレーニングを継続したことで球速が6キロ増した。投手として仕上がったことで、プロへの自信や挑戦への渇望が生まれた。「選ばれるのかという怖さもあったが、ラストチャンスという気持ちで志望届を出した」と振り返る。

 迎えたドラフト会議当日は、自室のテレビで1位指名の様子を確認後、入浴に向かった。大学の先輩からのSNSで指名を知り、速報を確かめた。

 夢の実現を受け、母和美さん(55)に連絡した。「これまで女手一つで育ててくれ、背中を押し、応援してくれたので感謝を伝えた。自分が泣いていたので、母ももらい泣きしていた」と照れ笑いを見せた。

 前田直樹監督(44)は「プロ野球という夢がかなったことに会社としても個人としてもうれしい。これまで苦しい場面で何度も救ってくれた。戦力的には痛いが、プロで活躍し、チームに刺激を与えてほしい」と期待を込めた。

 日本ハムの印象については「新庄剛志監督になり、良い意味で自由な印象がある。これまで同様に強気の姿勢で投げ、一軍に上がり、柳田悠岐選手(ソフトバンク)と対戦したい」と意気込んだ。

 その上で「無名の自分を拾ってくれた日本製紙石巻に感謝したい。また、応援してくれた地域の方にもプロの世界で活躍し、恩返しできれば」と述べた。【横井康彦】





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