見出し画像

地元歓迎 力士里帰り 三段目の若東さん 母が働く介護施設訪問

 大相撲、玉ノ井部屋力士で石巻市出身の若東(わかあずま)航矢さん(18)=本名・橋本航=が3月31日、休暇で里帰りし、母の由佳利さん(59)が勤める(株)めだか(井上光社長)の高齢者介護施設を訪問した。生で見る地元力士に利用者は大喜び。若東さんも握手や記念撮影に応じ、「喜んでもらえてうれしい」と照れ笑いを浮かべた。

 若東さんは七ヶ宿町生まれで、身長182センチ、体重135キロ。小学生の時、仙南地区のわんぱく相撲で準優勝したことを契機に力士を志し、中学になってから相撲協会のある石巻市に家族で移住。石巻中学校に在籍中は高校生相手に練習し、3年生の時に全国大会も経験した。

 石巻相撲協会の及川太顧問が元大関栃東の玉ノ井親方と懇意にしている縁もあり、新弟子検査を経て、平成31年に玉ノ井部屋に入門した。

握手を求める利用者に快く応じた

 3月の大阪場所を終えた若東さんは、1週間の休暇を使って石巻に里帰り。母の勤め先にあいさつに伺ったところ、職員が「歓迎したい」と、高齢者施設のめだかの楽校・楽園の2施設で小さなセレモニーを開いた。

 若い地元力士の訪問に利用者は「孫と同じ歳」「かっこいい」「かわいい」と大喜び。「1食でどれぐらい食べるの」との問いに若東さんが「白飯は最低でも6合」と答えると、どよめきが起きた。四股を踏んで見せたり、手の大きさを比べたりし、握手、記念撮影にも快く応じていた。

 利用者の近江春子さん(96)は「本物のお相撲さんなんて直接会う機会もないから、すごくうれしい。私も元気にならなきゃなって思いました」と目を細めていた。

 大相撲は6つの番付上の階級があり、上から幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口。現在三段目の若東さんは「当面、十両が目標」と語る。「久々に帰った古里で歓迎してもらいありがたく、力になる。大阪場所は負け越したので、次はもっと頑張る」と話していた。【山口紘史】





最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。