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鷹化して鳩と為る場に迷うたか

黒い鳥が羽ばたいていますが、色ツヤやその形からハトだと思います。平和の象徴と呼ばれるハトですが、数十年前の広島平和公園はハトに占拠されていました。

最盛期(平成4年)ごろには、2,000羽以上のハトが広島平和公園を拠点として暮らしており、平和というより、ヒッチコックの映画をも彷彿とさせる傍若無人ぶりであったとも。(多少誇張表現もしてますけど)

とにかく増えすぎて、周辺住民からの苦情(ところ構わず糞を落として行く)も無視できないレベルになるにいたって(まさに憤慨もの)、生存数の調整が行われました。

とはいえ、捕獲や猟友会といった強引な手法でなく、餌やりを控えただけだそうで。それさえもいろいろ揉めたそうですが(エサ販売業者の反対)、何とか根気よく理解を求め、現状は500羽前後に落ちついているそうです。

(参考資料:広島市のはと対策 リンク先のpdf書類です)

そこで、カバー写真に話題が戻ります。あるビルに向かって飛んでゆくハト。よく見れば、窓にも止まっています。カメラをひいてみると、

ハト

まさにビルを覆い尽くすようなハト。ハト。ハト。

中国の言い伝えに「春の訪れに鷹は鳩に変身する」という俗信があります。これが、今回の句の季語「鷹化して鳩と為る」の起源です。(春の季語です。この写真も撮影は2月下旬の掘り出しもの。妙なものが出てきたので紹介させていただきました。)

続々と集まるハトの恐怖に、異世界に迷ってしまったか、という一句でございます。

朝の涼ことりどこやら蝉時雨
他の句でも、せいぜい集まっているのは蝉くらいですね。三密を回避しなくちゃなので、人の集まりもなかなかありませんし。

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