悪いあの人と、かわいそうなわたし
悪いあの人、かわいそうなわたし
以前、『幸せになる勇気』の読書会で出た話です。
この本には、カウンセリングに来る人の多くが、「悪いあの人」か「かわいそうなわたし」の話に終始する、と書いてあります(P71)。
参加者のお一人が経験談をシェアしてくださいました。
職場で被害者意識が強い人がいる。その人は、上司からの言動をすべて自分を責めるものとして捉えていて、同じ状況にいる別の人と、ぜんぜん感じ方が違っていた。
被害者意識を持っていると、相言動言動がいちいち自分への攻撃に感じるので、しんどいと思います。
悪いこの子、かわいそうなわたし
子育てでも、親が「こんなに子どものためにがんばってるのに、なんでこの子は!」と思うなら、「かわいそうなわたし」「(親を苦しめる)悪い子ども」視点になってしまっているかもしれません。
「悪いあの人」「かわいそうなわたし」にとどまっていると、状況は良くなるどころか、辛さや怒りが強くなって悪化しそうです。
目を向けるのはその「悪いあの人」「かわいそうなわたし」じゃなくて、「これからどうするか」です。
『幸せになる勇気』では、三角柱を使ってその三つを説明しています。
「これからどうするか」を考える……言われなくても分かっていそうなことだけど、意外とその渦中にいると気づかないものです。
ふだんからこの視点をもっていたいものです。