ゲームの世界から現実のデザインや景色を体験する
皆さん、こんにちは。
コロナ渦で外出し辛くて「旅行したい!海外行きたい!!」とくすぶっていたりしませんか?
また増え続ける感染者。
弊社でもクライアント様や社員の身内など身近に増えて来て危機感を抱き、良い一層気を付けねば、と気を引き締めています。
県外旅行、海外旅行し辛くて控えている、そんな方も多いと思います。
そんな貴方に、気持ちも目線も観光しながら「そんなところ見る!?」というデザインも注目して見ると更に楽しい気分になれるゲームをご紹介したいと思います。
最近のゲームは凄いですよね。
リアリティに溢れるCG風景…実在する街をモデルに作り上げたりもしています。
ただキャラクターと冒険して戦ってストーリーを走って終わりではなく、作り込まれた町を見ると面白い発見やゲーム的な小ネタなど新たな観点で発見や気付きなどがあったりします。
新たなをゲームの見方を今回は紹介したいと思います。
まずはじめは弊社のYouTubeでもデザインや文字を解説した「ペルソナ5」をご紹介します。
オシャレなデザインと今までと違うペルソナシリーズで有名な「ペルソナ5」
弊社でデザインや文字を解説した動画はこちら
特徴的で奇抜でオシャレなUI以外にも実際の現実をモデルにしている場所が多いのでゲームで見ることができます。
私が渋谷に行ったのはコロナがギリギリ流行る前でした。
それまで渋谷には運がなく行ったことが無かったのですが、実際に歩いてみると「あっ、ペルソナ5で見た場所だ!」が多かったです。
ここはそのまんまゲームと同じだ!ここは省略している…こんな通路はゲームでなかった!などの発見が。
初めての地なのに迷うことなく渋谷駅前やアーケード通りを通れました。
ゲームに救われ迷子にならずに済みました。
これが「チャレンジ一年生ででこの問題やった!」という感覚なんでしょうね。この年で経験するとは思いませんでした。
今ではもういない青ガエル電車もちゃんとあります。
ゲームが出たのが2016年頃だったのでこの頃はまだありましたね。
角度が違うので見辛いですが大型液晶の位置やベンチ通路入口など現実を忠実に再現して作られていることが分かります。
忠実に現実を再現しているだけではなく、お店の看板なども細かくデザインされています。
ゲームによくある看板の文字をぼかしたり、何が描かれているがわからなかったりなんてことはなく、ハッキリと路線の名前や出口の番号、色分けをして分かりやすくしてますね。現実世界と一緒で視野的に一目で在来線が分かりやすくされており、細かく作られています。
駅前広場へとつながる出入り口近くに現実でも実際にあるデジタルサイネージも再現されています。
流れる中に前作のペルソナ4で出てきた主人公の仲間のアイドルの広告が流れたりなど細かい小ネタ要素も。
アーケード街も「こんな店の看板そこら辺にあるある!」と思うようなデザインばかりです。
街にあるレンタルショップの看板や焼き肉や居酒屋などのの看板やメニューでよく使われている文字などをよく観察して「リアルにありそうな感じ」を演出していています。
個人的にレンタルショップが黒と赤の背景に白文字で文字が入っているのが地元にあるレンタルショップを思い出したのでレンタルショップと一目で連想して分かりました。
歌舞伎町がモデルの「龍が如く 極」
龍が如くスタジオが開発し、セガが発売したアクションアドベンチャーゲームです。リアルに再現された街並みの中を自由に移動することができます。
怖いおじさん達と戦い男達のかっこいい生き様が見えるゲームなのですが、街の作り込みがすごい。
歌舞伎町をモデルにした「神室町」という街が舞台なのですが、このゲームをしていると歌舞伎町に行った気分になります。
個人的に右下の「漫画次郎」の看板が目立つように赤と黄で構成し、文字は太めで収まるようにデカデカと引き伸ばし、縁を沢山つけて見やすく&目立つように、というのが目立つ看板のデザインでよく街を観察して作っているな、と感心しました。
あるんですよ、こんな看板。飲食店だったり漫喫だったり、カラオケだったり、マッサージ屋とかだったり…皆さんの街にもこんな看板があるはずです。
街を歩いた際にこのような色合いの目立つ看板是非探すと「あっ、he/rbestのnoteで見たやつ!」となって楽しいかもしれません。
個人的にドン・キホーテのあの特徴的で目立つポップが完全再現されているのに驚きました。
お気付き方はお気付きでしょう。
あのドンキのイラストや太くてぷっくりした値段などの文字が「手書き」だということを…!
あの文字の技術力の高さには毎回舌を巻きます。
たまに「ダサい」という意見を見ますがワクワクするような楽しさと、一番伝えたい商品の特徴を一目で分かるように設計して作られています。
個人的にゲームの「天下一通り」にあったこの居酒屋の看板がツボでした。
こんな居酒屋の看板、現実にある!
枠いっぱいに敷き詰められた文字にWordやIllustratorなどのソフト初期で入っているであろう少し癖のある太いフォント、写真の横の謎の空いた空間…。
知識がない人たちが頑張って作ったであろうデザインの感じがリアルでたまりません。頑張りを感じます。
お店の名前も大噴火なのが面白いですね。
美味しさが大噴火するレベルで美味しいのか、懐が大噴火する勢いで消えていくのか…。
車に乗っている方なら分かるこのコインパーキングのリアリティー。
コインパーキングの値段が書いてある看板のデザインってこうですよね。
黄・青・赤などを使用して朝も夜も目立つように派手な色で作られています。
近年は時間と値段を一番目立たせてアピールしているものが多いですね。
実際に歌舞伎町にもこのホストクラブの看板が敷き詰められたコインパーキングが同じ場所にあります。
このゲームの時代背景が2005年ごろなので今と違ってゴージャスなキラキラ感のデザインが流行っていた時代です。
白のぼかしで写真を見やすくしたり、キラキラ輝く背景や黄金のような質感の文字、金色の高級そうな額縁、ダマスク柄のような柄、癖のあるフォントも使ったりして華がありゴージャスなデザインが多いです。
ザ・ホストクラブというのが一目でわかりますね。
看板に使われている写真は実際にホストをしている方々を集めて使用しているそうです。ゲームで自分の宣伝ができるのは話題にもなりますし、面白いですよね。
ゲームの時間が朝になると現実と同じように朝と夜では街の顔が違って見えるのも面白いです。
明るくなっても分かる様々な看板やのぼりなどが自信を主張して街に混在してますが、全体的に俯瞰で見てもまとまって見えています。
看板も縦に同じ幅で並んで揃っているのもまとまって見えるポイントの一つですね。
これが正方形、長方形、菱形、ハート型と大小サイズがバラバラだったら賑やかを通り越して見辛くなります。
景観法などの大人の事情で看板のサイズなど決まっているのでそれを考えて看板を設置してるのでしょう。
消火栓の看板の下の横長の看板、実はアレって広告なんですよ。
消火栓の看板って存在感があるので、そこに広告看板を付けるのは画期的な案だと思います。
実は現実世界に近い要素が!?「FINAL FANTASY XV」
あのファイナルファンタジーに街にあるような看板とかのデザインなんてあるのか?と思うかもしれませんがこのXVはあります。
制作期間をかけただけあり、人物は言わずもがなですが街並みなどにも力が入っています。
アメリカの荒野のような自然からイタリアのヴェネツィアを思い出すような町などが広がり、現実世界の建物が並ぶ世界に魔法やモンスターなどのファンタジーが融合しています。
レスタルムという街にあったこのポスターたち。
「ザ・海外のチラシやパッケージ」といったデザインを意識していています。
あせた色を使いながらもカラフルで賑やか、そして文字も少しクセがあるものを使うというのが私たち日本人が海外のデザインをイメージする際に思い浮かぶ一つではないでしょうか?
主人公達の住んでいた王都インソムニアはお城を都庁をモデルに街はヨーロッパ風の現代建築が立ち並んでいます。
ここにも沢山のデザインが!
先ほどとは違い、新宿をモデルにしているからか日本語が使用されている看板が多いです。
各企業や商品、サービスのロゴマークやビジュアルも使いまわす事なく作ってます。
右上のゴールドのロゴマークとか現実にありそうですよね。
ゲームの中のフィールドで注目する人は多くないだろう場所にも手を抜かないの素晴らしいですね。
左のお茶の看板と一目でわかる色合いにパッケージ。
背景で舞う水と緑の色いでお茶・飲み物・爽快感などを連想させています。
このペットボルトを綾鷹や生茶に変えても違和感ないデザイン。
小さいボトルサイズがあるのは少しだけ飲みたい女性や子供には嬉しいサイズですね。
企業で「ターゲット層を考えるとを500ml以外にも必要だ」「それは本当に必要なのか?」なんてやりとりがこの世界でもされていたのでしょうか。想像が膨らみますね。
垂れ幕も中々ツボですね。
デパートにあるやつだ〜!という内容とデザイン。
デパートに垂れ下がるこれくらいのサイズのものは通行人や車で停まった人に読ませるのが狙いなので大半が文字がメインなものが多いです。
私なら「春のきものまつり」というならそこに和柄などを使用しますかね。
矢絣とか麻の葉とかを薄く背景に入れたり、アクセントで着物の柄を入れたり。ゲームの世界観を壊さない為にあえて入れなかったのかもしれません。
車の広告の垂れ幕って見たことないのですがあるのでしょうか…?
見たことある人いたら「あったよ!」と是非教えて下さい。
銀行で見たことがある!!
プランの説明で数字やグラフを載せたり、ガラスの窓に一文字ずつ印刷した紙を貼ったりなど、ここまでリアリティを追求するとは…製作陣の中にこだわりを持った強者がいるに違いありません。
爽やかな青空や自然に笑顔の人物がいたりするビジュアルにキャッチコピーが入っている銀行のビジュアル、皆さんも一回は見たことあるのではないでしょうか?
こんな風に掲載されていたりしませんでしたか?
非常口がファイナルファンタジーではお馴染みのモンスター、サボテンダーになっているのは遊び心があって私は好きです。
こういった遊び心を忘れないユーザーを楽しませる要素を探すのもゲームを楽しむ新しい要素だと思います。
いかがだったでしょうか?
「ゲームのストーリークリアしたしもうやることないな…」で終わらずそういった視点でまだまだゲームは楽しめると思います。
デザイナー故にこういった部分も見てしまうのですが、「そんな場所見向きもしなかったから知らなかった!」などと周りに言われる事があるので今回記事にしました。
こういった見方をすると、ゲーム開発者たちの遊び心や意図が分かったり、現実とリンクする場所のリアリティーが高いことが更に分かったりなど、その場にいて空気を体感しているような、現実に実際にありそうな雰囲気が味わえたりします。
旅行に行き辛い世の中ですが、こうした形で現実の国内や海外に触れてみるのも新しい何かが見えるかもしれませんよ。
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