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課題・卒業制作

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記事一覧

履歴書の空白期間をポジティブに捉える。「キャリアブレイク」という新しい選択肢

一時的な休職・離職を肯定的に捉える「キャリアブレイク」を知っているだろうか。元々は欧州で広まった考え方で、2022年にLinkedIn(リンクトイン)が職歴にキャリアブレイクを追加する機能を搭載したことでも話題になった。今回は、キャリアブレイクを日本でも身近にするために、兵庫県神戸市を中心に様々な活動を行っている高橋沙耶さん(30)に話を伺った。 無職をおもしろがる 広がるキャリアブレイクの活動「大学を卒業してからは貿易事務として6年間働いていたんですが、コロナの影響があっ

引きこもりでも、本を通じて大海へ。“ルーマニア語の小説家”を形づくったもの

『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』(左右社)という本がある。2023年2月の発売以降着々と売上を伸ばし、現在第6刷(2023年5月15日現在)。俵万智さんや読書猿さんなどの著名人からも評判の一冊だ。 そのタイトルの通り、済東さんがルーマニア語を学び作家となる過程が書かれている本書は、語学学習者にとって非常にためになる内容であり、その行動力に元気をもらえる一冊だ。 だがそのこと以上に私の心に引っかかったの

カプセルの記憶

中銀カプセルタワービル 中央区銀座8丁目の高速道路沿いに、ブロックを積み重ねたようなユニークな外観の建物があったのをご存知だろうか。ブロックひとつひとつが住居であり、ふたつのコアとなる茶色い塔に、木の枝のようにブロックが取り付けられている。 建築家・黒川紀章氏の代表作・中銀(なかぎん)カプセルタワービルである。 メタボリズム建築の代表である中銀カプセルタワービルは、今年で竣工 50 周年を迎えた。独特の構造と宇宙船内のようなカプセル部屋は他に類を見ない建築で、熱烈なファン

美味しいのは「冷えた生酒」だけではない。火入れで旨味増す日本酒のビジネスモデル【宣伝会議 第44期 編集・ライター養成講座卒業制作優秀賞受賞作品】

美味しいのは「冷えた生酒」だけではない。火入れで旨味増す日本酒のビジネスモデル 冷蔵庫からうやうやしく取り出された日本酒をワイングラスで飲む——。近年の飲食店の見慣れた光景である。元来日本酒は常温、または温めて楽しむものだということを知る人はいかほどであろうか。  冷蔵庫が普及したことにより冷蔵向きの日本酒が増えた。それに伴い日本酒を冷やした状態で提供する飲食店が増え、消費者は「冷えたフレッシュな日本酒」を好むようになった。  影響は酒屋にも及び、常温の棚に陳列されている商

ホテルマンがSDGs担当になったら最初に読む記事

――接客のプロから調達のプロへ―― (株)宣伝会議 編集者ライター養成講座 44期 総合コース 卒業制作作品   箱根次郎 作 これは神奈川県箱根町にある、ある観光ホテルのSDGs(エスディジーズ)への取り組みの物語である。SDGsとは英語Sustainable Development Goalsの略で、外務省ホームページによると、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標である。17のゴール・169の

「カスレ」はわが町の誇り

※本記事は、宣伝会議 第43期 編集・ライター養成講座の課題として作成したものです。  「フランスの雑貨を扱う仕事をしてみたい。」そんな夢を持ち、フランス語を習い始めた私が初めてパリを訪れたのは、もう15年も前のことだ。  パリといえば誰もが知っているシャンセリゼ大通り。マロニエやプラタナスの並木に囲まれたおしゃれな通りを、パリジェンヌたちが優雅に買い物を楽しむ。街のあちこちのカフェではテラス席に陣取って、気のおけない仲間とおしゃべりする人たち。セーヌ川沿いに並ぶブカン

南仏の伝統料理「ソッカ」を焼くということ

元パティシエがこだわった「焼き」とニースへの想い  紺碧の地中海を臨む南フランスの都市ニース。世界中から観光客が集まる人気のリゾート地だが、ここに「ソッカ(socca)」という伝統料理があることは、あまり知られていない。ニースの人々にとってはソウルフード、実はこのソッカを提供している人が日本にいる。Chez Sasaco(シェ・ササコ)のオーナー、笹川絵巳子(ささがわえみこ)さん。日本では他に提供している人のいないこのソッカを、なぜ彼女は焼くのだろうか。 その背景には、笹川

「日本の笑い」を世界に 〜カナダ人落語家の挑戦 〜

落語家として活躍されている桂福龍さんのインタビュー記事です。「編集・ライター養成講座 総合コース 42期」(宣伝会議)の卒業制作として、優秀賞をいただきました。  カナダ マニトバ州のウィニペグで育った「桂福龍」ことデリック・ケイバーズさんは、英語、フランス語、関西弁を操るトリリンガル。マニトバ大学でコンピューターサイエンスの学士号を取得した翌年2001年に来日。英語講師の経験を得て英会話スクールを経営する。そんなマルチな才能を持ったデリックさんが最後に選んだのは、日本の伝

リーダーを目指す社会人1年目の方へおすすめの一冊『リーダーを目醒めさせるKILLER QUESTION 女性トップビジネスコーチが斬り込む「39の質問」』

本日は、コーチングの視点から書かれているリーダー論、『リーダーを目醒めさせるKILLER QUESTION 女性トップビジネスコーチが斬り込む「39の質問」』をご紹介したい。 〈あなたの「答え」はどれも本当で、すべて嘘。〉というドキッとするメッセージで始まるこの本は、予約時から、Amazonのリーダーシップ部門で第1位を獲得し、発売後、約1ヵ月で重版が決まった人気の一冊である。 著者である林友香氏は、経済産業省にもコーチング研修を提供するトラストコーチングスクール(TCS

飽きない暮らし

先日、宣伝会議で開講されている編集・ライター講座を修了しました。 拙い文章ではあるけれど、スタートラインとしての記録のために卒業制作を掲載します。読まれたあなたに僅かでもメッセージが届けばいいなと思います。 ※本記事は、宣伝会議 第43期 編集・ライター養成講座の卒業制作として作成したものです。 飽きない暮らし-積み重ねた時間から見えてくるもの-暮らしの時間を考えるやりたいことってなんだろう。 長く続けられることってなんだろう。 入学、就職、企業など人生の転機を迎えた人々

社会人とは『他者の靴を履く』ことのできる人である

「新社会人におすすめの本」というテーマで、宣伝会議主催の編集・ライター養成講座の課題として作成した記事です。御一読下さい。     *     *     *  新社会人のみなさん、こんにちは。新型コロナウィルスの感染急拡大に翻弄され、まだまだ先の見えない今、混沌の時代をより良く生きるための一冊をおすすめします。 御紹介するのは「他者の靴を履く ~アナ―キック・エンパシーのすすめ~」。著者はベストセラー「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」でおなじみのブレイディみか

映画「ひらいて」首藤凛監督 ノンフィクションインタビュー

編集・ライター養成講座の授業にて 映画監督の首藤凛さんへインタビューさせて いただくことが出来ました。 これまた、著名人にインタビューするのは生まれて初めてでしたが、 講師である、ノンフィクション作家の 木村元彦先生による3回の授業。 最後の添削で沢山、アドバイスいただき 授業の中で1番印象に残る時間でした。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『3月生まれは変わった人が多い』 映画がスタートしてファーストショットの 手紙の内容。 占星術を好きな双子座の私は思わずク

宣伝会議「編集・ライター養成講座」43期生 「焚き火台の紹介記事」

編集ライター養成講座で初めて書いた「モノの紹介記事」です。 講師は「奇跡のリンゴ」の石川拓治先生。丁寧な講評で、回を重ねるごとに 課題の文字数が増えていきました。書いた文章への赤鉛筆。これが何よりも 力になりました。 きわめてユニーク!「燃えない布」の焚き火台  押し込められると飛び出したくなる。  コロナ渦でテレワークが平常運転になった今、自然を求めてキャンプが活況を呈している。長いこと部屋にこもり続けた反動だろう。  いつの時代も、人は燃える炎に癒される。キャンドル

宣伝会議「編集・ライター養成講座」43期 スターバックス新宿御苑店の紹介記事

編集ライター養成講座の課題で書いた「店の紹介記事」です。講師は「奇跡のリンゴ」の石川拓治先生。回を重ねるごとに、課題作成に求められるレベルがアップしていきました。素材と材料収集、現地取材、インタビュー、卒業制作を意図した課題と、クリアすることでだんだんチカラもついていく。文字数も700字→2000字→4000字と増えていき、これが短期間での実力アップにつながりました。  「スターバックス 新宿御苑店」  世界一の乗降客数を誇るターミナル、新宿駅。1日350万人が行き交う大