ローマ・イタリア史⑯ ~中世イタリア分裂時代~
800年のカール大帝(シャルルマーニュ)の戴冠によってローマ教会の宗教的権威と結びついたフランク王国は西欧地域一帯に支配を及ぼしたが、カール大帝の死後、843年のヴェルダン条約、870年のメルセン条約を経て、西フランク・東フランク・イタリアの三国に分割され、それが現在のフランス・ドイツ・イタリアの起源となった。ただし「イタリア」と言っても、半島全域ではなく、北部のみである。南部は分裂状態のまま東ローマ帝国の影響下に置かれ、地中海の支配は対岸の北アフリカ一帯とイベリア半島を支配