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ハンガリー留学一ヶ月目を振り返って

ハンガリー留学生活を始めて約二ヶ月が経った。
この二ヶ月間、すごくたくさんのことが起きた。
今回の記事ではまず、一ヶ月目のことについて振り返ってみたいとおもう。

ハンガリーについた初日からの一ヶ月間は、今までの人生の中で一番辛いものだった。あんなに毎日が辛くて苦しい日々は初めてだった。
ハンガリー到着初日の夜、(日本を出た直後からなんとなく喪失感は感じていた)ルームメイトとその友達の前で大号泣した。



その日は、朝にブダペストの空港に着き、少し前から連絡をとっていたクラスメイトの友達が空港に迎えにきてくれていた。ブダペストの街並みは思ったよりも綺麗で、その頃は、ついに私がヨーロッパの地に降り立ったのだ、とワクワクしていた。

無事大学の寮に到着し、すでにブダペストに到着していたルームメイトと挨拶を交わし、まずはシャワーに向かった。
そこでまず心が折れかける出来事に遭遇した。
シャワールームが汚い。しかもその時はなぜだかわからないがいつまで待ってもお湯が出ず、水でのシャワーを浴びることとなったのだ。

日本からの長旅で疲れ切っていた私にとって、これはかなりのダメージだった。日本ではこんなことないのに、とショックを受けた。


次に、ルームメイトとその友達と日用品の買い出しに出かけ、その後は大学のOpen ceremony といういわゆる始業式のようなものに出席した。
そのセレモニーによって、まだハンガリーに着いて初日にもかかわらず完全に私の心は折れてしまったのだ。

始めて訪れた大学は、セレモニーに向けて豪華に装飾され、生徒たちもスーツやドレスなどで着飾っていた。
私にとって、自分がまるで場違いであるような気がした。
周りの生徒はみんな自分より遥かに大人に見えるし、頭が良さそうに見えた。彼らが大学生なら、自分はまるで中学生であるかのような、そんな気分になった。
この場所で、これから三年間やっていける気が全くしなかったのだ。
そんな恐怖心がセレモニー中にどんどん湧き上がり、セレモニーが終わった後には今にも泣き出しそうになっていた。

ついに来てしまった、もうここから後戻りできないのだ、という実感が余計にどうしようもない恐怖や喪失感につながった。



そこからの約三週間は、毎日泣いて過ごした。
ハンガリー到着から一週間後に大学の授業が始まったのだが、今思うと、授業が始まるまでの一週間がその中でも一番辛かった。

ハンガリーのことは何も分からないまま、ただただ何も予定がない日々をひとりで、しかもこれから始まる大学や授業への恐怖と共に過ごさなければいけなかった。
食べ物の買い出しに行っても、スーパーのものは全てハンガリー語だからわからないし、食材も日本では見た事のないようなものばかり。
今まで日本で簡単にできていたことがここではすごく難しくて、勇気が必要で、外に出るのが億劫になってしまった。

幸い、前から連絡をとっていた友達やルームメイトなどが何回か外出に誘ってくれたりしたため、日中はある程度気が紛れたが、夜や朝の一人でいる時間がとても辛かった。孤独や喪失感、これからの不安やもう後戻りできないというプレッシャーで押しつぶされそうだった。
なんとか毎日日本にいる友達などと連絡を取ることで気を紛らわせていたが、毎日泣きながら電話をしていた。


一ヶ月頑張ってみて、それでもダメだったら日本に帰っておいで。と母からは言われたが、そのときの私は、これから一ヶ月もやっていけない、と本気で思っていた。
どうして日本を出てきてしまったのだろう。という後悔でさえも感じた。



しかし、授業が始まり、だんだん忙しくなって色々と考える時間が経るにつれて、まずはすこしずつ泣いている時間が減り、
そして、嬉しい・楽しいというようなポジティブな感情がすこしずつ生まれるようになった。

今後への恐怖や喪失感などに襲われる時も多々あった。
だが、すこしずつ、ただ単に毎日泣いてただただ日本に帰りたいと思っていた日々から、次はこうしよう、もっとこうしてみよう、というような、
”今後”のことについて考えられるようになっていった。


ここに至るまでに三週間はかかった。しかし、絶対にハンガリーの生活に慣れることはないと思っていた三週間前の自分と比べると、自分でも感情の変化に驚く。



ここまでが、渡航後一ヶ月間のリアルな振り返り。
SNSや周りの留学している友達を見ると、ここまで渡航初日からホームシックになったり辛くて毎日泣いている、というような人はなかなかいなかった。渡航前の私自身も、そうなるとは思っていなかった。だからこそ、自分でも正直すごく驚いた。


最初に書いた通り、この一ヶ月間は今までの自分の人生のなかで一番辛い時期だった。でも、この経験があったからこそ得られたものもある。
それらは、今後すこしづつ記事として投稿していこうとおもう。



ここまで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いしますね。
おしまい。


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