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ジョルジーニョのプレースタイルや特徴を徹底分析!

こんにちは!へーこです。

今回は新しい試みとして一個人の選手にフォーカスした記事を書いていこうと思います。今回取り上げる選手はズバリ、タイトルにもある通り、CL覇者チェルシーの心臓ジョルジーニョです。僕が一番好きといっても過言ではない選手です。そして、今回のバロンドール発表(3位)を機に皆さんにジョルジーニョをもっと知っていただきたいと思うので本記事を書きました。

ぜひ、最後までお読みください。


1⃣チェルシーのビルドアップの基本構造

ジョルジーニョの特徴について説明する前にチェルシーのビルドアップの構造について軽く触れておこう。

・チェルシーの左右非対称ビルドアップ

ビルドアップでは主に2種類に選手を大別できる。それは①ブロックを広げる選手②ブロックの間を使う選手だ。

ブロックを広げるのは主にCFWBの選手が担っている役割だ。これらの選手が裏を狙ったり、大外に張ることによってブロックを広げることができる。そして、ブロックの間を使う役割を担うのは主にシャドーCH3バックの選手である。そしてこの中でもボールを刺す選手とボールを受ける選手がいる。

チェルシーのビルドアップの構造

上の図を見てほしい。

右サイドに関しては主に右利きアスピリクエタ、チャロバーがボールの供給を担っている。サッカーの経験がある人ならばわかるかもしれないが利き足と同じサイドに配置された場合のほうが中に向かってボールを刺していきやすい。

一方で問題は左サイドである。リュディガーは右利きでありながらLHVに置かれている。つまりライン間にいる選手にボールを供給するのが比較的難しいのである。

そして、代わりにその役割を担っているのがコバチッチである。同じ右利きでありながら前を向いてボールを運ぶのが得意なコバチッチは左のハーフフロントにポジショニングし、リュディガーからボールを引き取って左のハーフバイタルへボールを供給するタスクを担っている。

・右のハーフバイタルにボールを入れるのは主に右利きのアスピリクエタ。
・右利きの選手が左のハーフバイタルにボールを供給するのは難しい。そのためハーフフロントでコバチッチがボールを引き取って左のハーフバイタルにボールを供給している。

2⃣稀代の演出家

ビルドアップにおいて選手は二種類に分類されるという話をした。そして問題になってくるのジョルジーニョはどちらに分類されるのかということだ。結論から言うと両方である。どういうことか、、。

ビルドアップにおける主目的の一つはライン間にボールを入れることである。ライン間にボールを入れるとはすなわち相手のCHとSHの間にボールを通すということである。つまり、相手のSH,CH間を引き延ばす作業が肝要になってくる。

・2つの役割


よく言われるのがアンカー(5番)のポジションの選手は相手の2トップの間に顔を出してCBが前進、縦パスを出すのをサポートするのが重要であるということだ。

ジョルジーニョはこの役割に加えてCBのボール状況に応じて自らのポジショニングの高さを調整し、相手のCHの間の位置までポジションを上げるというプレーを見せる。

その高さまでジョルジーニョが進出することにより相手のCHに対して局所的な数的優位を演出することができるようになる。そして結果としてライン間にボールが通りやすくなるということだ。

このCHの間に顔を出してライン間への縦パスのコースを広げるというタスク自体はそれほど珍しいものでもない。リヴァプールCFロベルト・フィルミーノはよくそのようなタスクを担っているし控えのディエゴ・ジョタも得意としている。また、マンチェスターシティー0トップをするときにもやはり同じだ。だが、彼らの場合は高い位置から降りてきてそのタスクを担っている。相手のディフェンスラインとの駆け引きを捨ててボールを引き取りに来ているのである。

また、「最初からそこに人を立てておいたほうが攻撃がうまくいくのでは?」と思う人もいるだろう。そのとおりである。【3151】と呼ばれるシステムはそれを実現している形だ。

だが、いかんせんこのシステムには欠点がある。攻撃に人員を割きすぎていおり中盤のフィルター要員が少ないことだ。もし、ビルドアップに失敗しボールを奪われてはスッカスカの中盤を一気にすっ飛ばされてゴール前まで迫られてしまう。昨シーズンのディエゴ・シメオネ率いるアトレティコマドリードは、長年の悩みの種である引かれた相手への崩しを【3151】を取り入れることで解消することもあった。しかしそんな彼らも常にそのシステムを使っているというわけではない。【3151】というシステムはやはりカウンターのリスクが高いのである。

高さの調節

・良いとこどり

チェルシーは【343】のシステムを普段から採用しているがジョルジーニョがいることで【3151】の攻撃力と【343】の安定性の良いとこどりができるのである。相手のの2トップの間で顔を出すという作業をしつつ、ときには高い位置をとってライン間への道を作る。この2つの重要なタスクを一人で担えてしまう。そこにジョルジーニョの凄さがある。体は後ろ向きでいながら前線の状況を把握しつつ味方のビルドアップをサポートする。これにはサッカーへの深い理解とそれを実現するテクニックが必要である。意外に思われるかもしれないが、ジョルジーニョが縦パスをズバッと刺すシーンはあまりない。代わりにチェルシーで見られるのは彼の周りの選手たちが楔を打ち込む場面だ。例えるなら、子供たちに交じってサッカーを指導するコーチのようなものだ。実際にジョルジーニョがほかの選手にコーチングをしている場面はよく見られる。

・通すパス、通させるサポート

ここに挙げたvs【442】の際のジョルジーニョの振る舞いは一例に過ぎない。どのようなシステムにせよジョルジーニョは自らのボールテクニックとポジショニングで正面と背後の選手を動かし周りのプレイヤーが活躍しやすい状況を作り出す。まさに一流の演出家。中盤の選手は縦パスを入れるシーンがついつい目立ちがちである。しかし、実際には大半の時間を後ろ向きでプレーし味方が縦パスを刺しやすい状況を作る場合のほうが多い。多士済々な面々がそろうチェルシーの中盤にあってジョルジーニョが常に起用され続けるのには彼の縦パスを通させる能力をトゥヘルが評価しているからだろう。

初めの話に戻っておくとジョルジーニョはブロックの間にいながらブロックを広げる役割を主に担っているということだ。

3⃣釣り合わない能力

ジョルジーニョの良いところばかりを取り上げてもフェアではないのでウィークポイントにも少し触れておこう。

よく言われるのがオープンスペースでの守備だ。これはほんとに弱い。特にジョルジーニョはドリブルしてくる相手にはとても弱い。よく見るのはドリブルをしてくる相手に対して半身の姿勢をとることなく正対してそのまま自分の脇を簡単にすり抜けられる場面だ。(この姿勢をとってパスをカットする場面もあるのだが)なぜいつもこういう対応になるのかはよくわからないが、とにかくそういう場面をよく見る。

だが、ジョルジーニョは守備力がない選手かといえばそうでもない。むしろ守備時の予測力は高いといえる。相手のボールをインターセプトすることもしばしばだ。ただ、予測は良くても足がそれほど早くないゆえにボールを奪いきれずひっくり返されることも多い。おそらくボールの流れを読むのには長けているが身体能力が追い付かないことがあるのだろう。

そしてもう一つ、空中戦だ。これもかなり弱い。身長は180センチあり決して低くはないがボールの落下地点の読み違えがかなり多い。直近のレスター戦でもあったがボールの落下地点に入れずに相手にせることすらできていないこともある。

4⃣終わりに

今回は僕が一番好きな選手であるジョルジーニョについて取り上げて書いていきました。面白いと思っていただけたら、いいねとフォロー宜しくお願いします!!

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参照 https://www.gettyimages.co.jp/editorial-images


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