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詩・小説・独白

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自分の詩と小説、あと独白のまとめです。
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2021年4月の記事一覧

享楽享楽ああたのし!

プライドなんか、無い方が
享楽に溺れてる方が
目ん玉潰している方が
人生楽ちん、そらそーさ!

脳すら持たない空っぽの!
外皮が甘露に溺れれば!
自分で自分を死なさせて!
虚無の現実とおさらばさ!

「まぁ、自我をすてて、マリオネットになって、他人になってまで生きてるやつに、プライドなんかあるわけないよな。そのくせプライドと虚栄心を履き違えて、虚栄心をプライドだと言い張って喧伝してやがる。全くうる

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離乳食とコンクリートを足して2で割ったような白い灰色の泥濘があたりと口腔に溜まり澱む

耽溺

耽溺 溺るる この私

妄執 甘美な 盲の世

白濁 滴る 甘露の湖

鈍光 堕ち逝く 鉛玉

春のまだ少し寒い日のこと

脈打ち 脈打ち 脈打つ 心臓

侵され 冒され 透けゆく 私は

 春も近づき暖かくなっている頃だった。気がつけば体か震えていた私は、それを昨晩に夜更かしするために飲んだインスタントコーヒーのせいにした。

 スケッチブックに廉価な二次創作のキャラクターをかき上げる。震えは止まらない。気がつけば、スケッチの上はぐちゃぐちゃになっていた。

 まるで氷でできたかのような心臓は、いつになったら溶けて初

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寒い日

無色透明な冷気が私の体を侵し

青紫の心臓は己の生を示すが如く熱を吹き上げる

焼かれねば目醒めぬほどの己の顕現に

薄っぺらな脳髄は今日もペンを走らせる

湖畔にて眠る

溺れるように生を為し

目覚めたころにゃ墓の中

屍肉の眼窩にさしこんだ

ひかりにいろはありますか

甘美な霧の如き夢に刺さるは鈍重な光を纏う鉛の太き太き棘

 甘い霧の中に眠るは甘露の湖沼

 堕ち逝き眠りたるは鉛の体

 仮初の天国のよな桃色の霧中は

 ブリキの舞台に転がるシンナーの幻覚

利己主義者、

ああ、誰かのために何かをすることは、自身にとって嬉しいものだと

自分のためだけに絵を描くことに意味があるのかと いわれ

人のために かこうとしたけれど
いやはや さっぱり かけはせず

描く目的も 変わるかもだと いわれてみたが そんなことはなく

ひとにたいして 伝えたいこと じぶわのなかには 何にもなくて

しょうじきなところ 別に他人が どうとかこうとか どうでもいいわ

おれは おれの

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「ゆがんでとけて」

https://nico.ms/sm38257004

「「真実」とは猿の手のようなものである。願いを叶えてはくれるが、願っていない場所はどうなるかわからない。
真実は揺らめいて、人によって時によって場所によってうつろうものである。
では何を心棒として辛抱して信望したらいいのだろうか?
私はその猿の手の、願わなかったその他に、「真実」が載せられている皿の断片が見えるのだと信じている。
たとえそれが

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ランプを割る

「努力したあなたの願いを一つだけ叶えてあげましょう。100個願いをかなえてほしいというのも可。」

「私の願いを叶えて欲しいのです!」

「うんうん、そしてその願いは何だい?」

「私の願いを叶えて欲しいというのが私の願いです!」

「うんうん、それで願いは?」

「私の願いを叶えることです!」

「………まぁいいや、魔法を使ってあげよう。」

「わあ!願いが叶った!ありがとう!」

「うんうんど

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「ある案山子の話」

 
 案山子はふと、目を覚ましました。
 
「私はどうして、ここに立っているのでしょう?」
 
 そして思います。
 
「それは、誰かがここに私を立たせたからです。」
 
 それから、いろいろなことを案山子は思います。
 
「何故、私はここからそれから動いてないのですか?」
「案山子って、なんですか?」
「何故私は案山子なのですか?」
「そもそも私ってなんですか?」
 
 悩みが悩みを呼び、目の前

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「しあわせな少年」

窓も何もない真っ白な部屋で、食事も排泄も必要なく、死ぬまで安全に過ごせる。
その部屋の中に入れられた少年が、
「しようと思えるようなことが無い」
という。
それを人はしあわせな悩みといった。
その部屋の扉は外からしか開かない。
その部屋の外から、はじめの数日は声が聞こえた。
数日経つと、なんの音もしなくなった。
「しあわせな少年だなぁ」
誰もその扉を開かなかった。

馬鹿ガョ

認めてあげると誘うよに
許してあげると笑うよに
眺め飢えたる目の群れに
いつしか足を掬われてた

啓蒙信者の面をして
繕る免罪符売れもせず
いつしか何も変わらぬまま
己も描けぬ我楽多へと

目ェ覚マセャ馬鹿ガョ

湖畔に沈む様に呑まれて肺は柔らかな泥で満たされた息を閉じる

傀儡のままで 進むのは
友達殺した 少年兵
銃弾撃ち込み 流す血が
もぬけの中身を 満たすから

さながら縋った 仏ごと
寺燃やされた 赤子の様(よ)
瞳に映った その炎
ちっとも熱くも 寒くも無(ね)

我に帰った 奴隷ども
一体ここから 出れたとて
何を目指して 進むのか
捨てられた身にゃ 宿るまい

崇め奉る その仏
我にはちっとも ありゃしねぇ
人の空虚を 見下して
お前が一番 伽藍堂

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