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不登校や発達障害の支援方法を学ぶのやめました

自分の経験が誰かの役に立てて、そして、自分も楽しい気分でいられることがあったら、最高の仕事になりますよね。「誰かの役に立てて自分も楽しい気分でいられること」が何かを知るためには、自分の今までの棚卸しが必要。

棚卸しをするために、過去の経験などいろんなことをふりかえったことで、「できること」と「好きなこと」の両方が見えてきました。

どうしても、元公務員だったという経験からか、「好きなこと」よりも「できること」にフォーカスしがちで…。でも、それをしようとすると行動が止まる。

つまり、できることではあるけど、楽しいと感じにくいのかなと気付くようになりました。

できるけどやらない理由

最近の大きなできるけど楽しいと感じにくいことは「不登校の子を持つ親のおしゃべり会を開催するかどうか」です。

きっと自分の経験は役にたつだろうし、誰かに話を聞いてもらえることで、親が落ち着くこともわかっています。でも、なかなか踏み出せない。

そこには、どうしても親の気持ちの状態により、聞き入れられなかったり、攻撃的になったりすることが多々あるから。そして、集まって話していると愚痴になりがちになるから。

愚痴になりがちになるのは、どうしても仕方がないんですよね。私も油断するとそうだし…。

だけど、誰かを悪者にしたとしても、子供のサポートの現状は変わらないんですよね。そして、自分自身、それが嫌だから、不登校の子の親の集まりには顔を出すのをやめました。

長く子供たちのことで学校の先生と関わっていると、みんながみんな何にもしないのではなく、

「何とかしたいけどできない。」
「何とかしたいけどわからない。」

という先生もいらっしゃいます。

そして、何とかしようとしている先生はまだまだ少数なので、周りから孤立する傾向もある。(これをいうと、そんなことはないと言われますが、そんなことあります。残念だけど)

だから、いかに対応してくださる先生が孤立せずにいてくださるかどうか。そして、敵ではなく、味方を増やしながらどうやって子供のサポートをしていただけるようにするのか。

を考えて交渉しないと、下手に言い争ってしまうと、結果的に子供のサポートができない状況になってしまうことが起きてしまいます。

そんなに考えて親が動かないといけないの?

と感じる方もいますよね。でも、これが現実です。

昔、参加したセミナーで「親が子供達の1番の専門家なんです」と言われたことがあります。その言葉を聞いた時「学校の先生は発達のこと教育のことを学んでいるプロなのに、親が専門家なの?」と混乱したことがあります。

今は、その言葉が真実だとわかります。

だって、見えている世界が学校の先生と親では違うから。

当たり前ですけどね。

学校の先生は、学校に所属している期間。でも、親は子供の人生という期間で見ます。当然、見える世界は違うんです。

私は、子供達が不登校になり長期化することがわかった時、働けないかもしれないこと。そして、将来、ずっと私がご飯を食べさせていたかなければいけないかもしれないことまで覚悟しました。

多くの不登校の親子は、この気持ちを体験すると思います。

なぜなら、みんなと同じ学校という場所に行けないことで、いろんな経験、できるはずのことが全くできないから。そして、将来の見通しが見えなくなるから。

オンラインが普及していても変わらない世界

オンラインがこれだけ普及していても、それは、学校が提供しているものにハマった時に受けられることであって、ハマることができなければ、ゼロ。

義務教育期間は教育を受ける権利があるはずですが、0か100かという現実はまだ変わっていません。そうなると、親が自分で発達のことや不登校のことを学び、支援技術まで身につけ、子供たちに伝えていくことになります。

しかし、親とずっと一緒だと、気になることが家族以外の人との関わりです。

義務教育期間の学校の役割は、家族以外の人と関わる機会という位置になると考えています。そうは言っても、子供が学校を拒否するのであれば、それ以外の場所を探せばいいだけ。ただ、探すのに時間と労力がかかるということです。

親にとって本当に必要なこと

そして、8年という長い時間で実感したことは、親が学ぶことは必要です。でも、学んだことを学校で提供してもらおうとするのは、かなり厳しい。実際に、学校で子供たちのサポートをするのは親ではなく、学校の先生だから。

そして、親が学校の先生にサポートの方法を伝えできるレベルになるまでは、かなりの時間がかかりますし、そんなことしたら学校の先生の立場もない。

不登校や発達障害のこと、サポートの方法について、本当にいろんな本を読んだり、セミナーにも足を運んだり、時には、専門家の方に質問したり。本当にいろんなことをしました。

でも、最近は、積極的に学ぶことはやめたんです。

理由は、おわかりのとおり、学校でサポートするのは私じゃなくて、学校の先生。そして、学べば学ぶほど、理想と現実の溝が大きくなり、何でできないんだろうと愕然としてしまう日々。

だから、積極的に学ぶことはやめました。

目指すのは自立

もちろん、子供たちに必要な情報は脳が潜在的に探していますから、SNSや図書館、日々のニュースから拾い上げることはできています。そこは、読書法を学んだおかげですね。

だから、情報収集は十分できている。

力を入れることは、子供たちがいかに穏やかに過ごせて、力を引き出せる人と場所を手に入れるか。

どの場所や人が合うのかは子供たちが感じることなので、私は必要な時に必要な情報を伝えることだけに集中しています。

ただ、義務教育期間は学校との連携をとっていないと、この穏やかな日々を壊されることもあるし、私だけでは収集できない情報をくださることもあるので。

他の機関ともそうです。過度の期待はしません。頼らないのではなく、自立した関係でいたいからです。

依存してしまうのは簡単ですけど、担当の人は、人事異動や家庭の事情で変わることはあります。だから、依存ではなく自立した対等な関係を意識するようにしています。

子供たちも、自分の足で自分の人生を生きていけるようになる。そのために、今、私ができることをやる。ただ、それだけです。

普通の子よりは、手がかかります。ゆっくり子育てが必要です。でも、ゆっくりでいいからこそ、子供たちとの時間をじっくり楽しめるし、人の本質や素晴らしさも感じられるのかもしれません。

情報は収集しながら、学校や福祉、いろんなところと対等な関係を意識しながら、これからも子供が自立するために必要なことを考えていきたいと思います。

だから、学校には依存しない。

ただ…それだけなんです。

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