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難病というコトバに負けない

わたしのおじいちゃん、孝太郎は84歳で他界しました。
そして、彼は脊髄小脳変性症という難病をわずらっていました。

おじいちゃんの症状は「失調」といって、カラダが酔っ払っているようにフラフラとカラダを動かしてしまう症状です。

ワンカップ大関が大好き。

孝太郎はアルコールが入ってなくてもフラフラ(失調)。

それはそれでハッピーだったのかもしれません(いや、そんなことないか笑)。

こんなところまで目を光らせるか?と、鍋奉行が大好き
いつもすき焼きの砂糖と醤油のバランスだけは他の人に触らせないオーラをただよわせていました。

フラフラトイレに行き、ゴチンとドアに頭をぶつけ、ハイハイをしながらリビングに帰ってきてました。

難病は彼の生活を蝕んだのです。

ハイ!ストップです。

ああ、かわいそうに、と思いませんでしたか?

他界したのは84歳です。そうです、なかなか長寿だったんです!

わたしのおじいちゃんだけ、運が良かった‥‥。いや、ちがいます。

難病疾患で2番目に多いとされている、パーキンソン病(120,000人)の平均寿命ですが、「一般の平均寿命より2〜3年短いだけ」とされています。

あれ? 難病だよね? 治らないんだよね。

そうです。
S47年、厚生省から「難病対策要項」がだされました。

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要約すると①〜⑥となりますが、ここには大きな誤解があります。

自立生活が送れない。生命の維持が困難だ。というわけではありません。

難病について情報発信をしている難病情報センター(Japan Intractable Diseases Information Center)ではパーキンソン病についてこのように書かれています。

体を動かすことは体力を高め、パーキンソン病の治療になります。

激しい運動ではなく、散歩やストレッチなど毎日運動を続け体力をたかめることは重要です。

また、気持ちを明るく保つことも重要です。

気分が落ち込むと姿勢も前かがみとなり、動作も遅くなります。

わたしは初めて読んだ時に「気持ちを明るく保つこと」について書かれていることに、ハッ。とさせられました。

お仕事をしている現役世代、とよばれる方々が「気持ちを明るく保つこと」が大切。なんてSNSの投稿はあたりまえですよね。

難病をわずらっておられる方も同じなのです。

難病だからといって、すぐに命を絶たれてしまう病気ではないぶん、その「やまい」とながーーーいお付き合い。をしていかなければならないのです。

そのお話をする時に、京都銀行がCMをしていた「ながーいお付き合い編」があたまをぐるぐる回ります。

わたしのご利用者さんのお話をしましょう。

リハビリで、わたしは週1回の訪問を7年ほど、おつきあいしているご利用者さんがいます。

「だらだら介入して意味ないじゃん。」など、同業リハビリ療法士さんやケアマネさんからの「喝!!」が来そうですね・・・。

60代で発症され、そとの世界へ飛び出さなくなり、社会との架け橋がなくなった方。

リハビリを開始して3年してからデイサービスに週1回行くことを決意し、
7年たった、今月で週2回、行くことを決意されました。

本当に長い道のりでした。

今は家事をできるかぎり、少しでもやりたい!と、洗濯ものを干すことにチャレンジしておられます。

わたしたちの仕事はエビデンスと呼ばれる「メタ解析」のみで評価できない「1人メッチャ解析」が必要な時があります。

毎日が「ウキウキ」というわけにはいきませんが、「難病というコトバ」に負けないことを続けること、これも在宅医療で求められているひとつの形なのだと、思います。

今後は「難病」の投稿について、国からの医療費助成制度や、そのしくみ
どのようにサービスを利用できるのか?などを投稿します。
ぜひ、フォローをしてお待ちください。

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