マガジンのカバー画像

コンテンツ産業:個人的覚書

8
あくまで個人のメモとして。
運営しているクリエイター

#小説

異世界転生チート&ハーレム型大衆小説は100年の歴史がある分野です

異世界転生チート&ハーレム型大衆小説は100年の歴史がある分野です

※2019年に「チート展開小説の系譜」というタイトルで執筆した記事ですが、2022年に分かりやすさ重視で改題しました

典型的イメージとしての異世界チートもの近年、「テンプレラノベ」「異世界転生もの」「なろう系」(Web小説サイト「小説家になろう」にちなむ命名)という呼び方である種の小説作品が総称されることがある。これらの呼び方は、安易でご都合主義といった非難する意味合いを持たされることが多く、お

もっとみる
「出版社の搾取」の嘘と実相、作家が幸せになる方法(後半)

「出版社の搾取」の嘘と実相、作家が幸せになる方法(後半)

前半では、採算ラインを超える確信がない作家さん――新人さんや売れないベテランさんは、出版社との契約で不利と感じられる条件であることが多いものの、それらは必ずしも出版社の横暴ではない、ぎりぎりの作家さんは何をやっても苦しいのだ――という話をしました。後半では、ぎりぎりの作家さんがどうにか出版していく話をします。

知的財産に属するもの――創作はその典型――で食っていくということはなかなか難しいもので

もっとみる
「出版社の搾取」の嘘と実相、作家が幸せになる方法(前半)

「出版社の搾取」の嘘と実相、作家が幸せになる方法(前半)

この数年、出版社は作家から搾取している、出版社の横暴が無ければ作家はもっと報われるのだ、というような話はよくされます。編集の横暴というのも聞くでしょう。吾妻ひでお「失踪日記」の秋田書店編集の下りなどはよく紹介されるところです。

しかし、出版社がそれだけ嫌なら、代わりはいくらでもあります。日本の出版社は4000あると言いますし、作家自身が出版社を作った実例もあります。今なら高コストの投資をしなくて

もっとみる