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得体のしれないものに人生を預けること

あなたは自動車免許を持っているだろうか。

20~40代までの平均で9割近くの人が
自動車の運転免許を保有していると
言われているので、多くの人の答えはYesだろう。

では、もう一つ質問させてほしい。
あなたは車が動く仕組みをご存じだろうか。

え?エンジンの力で車が動いてるんでしょ?
と思うかもしれないが、
エンジンの動力はもともとピストン運動の
水平運動である。

それをどのように回転エネルギーに変えて、
どのように車輪に伝え、動いているのかを
考えたことがあるだろうか。

こう聞かれると多くの人の答えはNoと
なるのではないだろうか。

しかし、仕組みはわからないけれど
ほとんどの人は自動車を運転している。

これはよく考えてみると
とても不思議なことである。

なぜなら何か得体のしれないものに
自分の命を預けているのと
変わらないからである。

例えば、とあるアフリカの国で
空飛ぶじゅうたんが開発されたとして
あなたは乗りたいと思うだろうか。

一瞬乗るだけなら乗ってみたいかもしれないが、
それに乗って移動したいとは思わないだろう。

なぜなら得体が知れないからである。

ではなぜ自動車ならば理屈も理解せずに
命を預けることができるのだろうか。

これはまさにブランドへの信頼が
あるからである。

車を運転できる人でも
海外の聞いたことのないメーカーの
自動車を運転しろと言われれば
不安に感じるのはまさにブランドの
差であろう。

しかし、これはよく考えてみれば
とても怖いことではないだろうか。

車は確かに一見複雑であるが、
基本的な機能は単純である。

それを理解しないままで
ここからさらに自動車が進化していけば
私たちはさらに得体のしれないものに
自分をゆだねることになってしまう。

少々暴論かもしれないが、
これは自分の人生を得体のしれないものに
委ねることだと私は思うのだ。

これは何も自動車に限った話ではない。

今あなたがこの記事を見ている
スマホやPCなどの端末もそうであるし、
日常で当たり前に使っているICカードも
そうである。

私たちはあまりに物事を理解せずに
自分の大事なものを委ねることに
慣れすぎてはいないだろうか。

会社員の平均勉強時間が1日6分というのは
有名な話であるが、
実は私たちが学ぶべきことは山ほどあるのだ。

これからの時代、技術はさらに進化し、
一見すると理論がわからないものも
まだまだ出てくるであろう。

しかし、それらをわからないままで置いておくことは
自分の人生を誰かに無意識に委ねることになる。

いきなり複雑なことを知る必要はない。
何となくわかっているようで理解していないことから
理解しようと学んでみることからでいいのだ。

無知の知という言葉があるが、
私たちは学べば学ぶほど
自分の無知さを知るものである。

これを逆に言うと知りたいことがない状態は
学べていない証拠だとも言える。

まずは知りたいと思うことを調べ、
学ぶことから始めてみてはどうだろうか。

壊れて動かなくなった自動開閉便座と
戦いながら、
自分がこの便座の機構を理解していなかったことを
強く反省する早朝であった。




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