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プロテインについての常識

数か月前から筋トレを再開している。

とはいえ、ジムに行くのではなく
自宅でトレーニングをしている。

では、特別な設備があるのかというと
全くそんなわけではなく
妻が以前に買った腹筋用のベンチ(妻はほぼ未使用)と
重量を変化させられるダンベルだけである。

それで色んな種目をすることで全身の筋肉に
刺激を与えていくトレーニングをしている。

もちろん毎日使える時間が限られているので
一日1~2部位に効くトレーニングを数セットやって
それをローテーションする形で続けているのだが、
最近あることに気づき明らかに効果が変わったことがある。

今日はその話をしようと思う。

それは何かというと、プロテインを飲むタイミングである。

最近でこそプロテインに対する理解は
世の中でかなり広まってきた気がするが、
昔はプロテイン=ドーピングのように思う人もいた。

筋肉増強剤のように勘違いされていたのである。

だが、プロテインとは単にタンパク質を抽出して
パウダー状にしたもので、
それを水に溶かして飲むことで効率的に
タンパク質を摂取することができるだけのものである。

もちろんトレーニングをしていない人が
日常の食事で足りない分のタンパク質補給に飲んでもいいし
実際、そのような使い方をする人もいる。

いわばサプリメントのようなものなのである。

このプロテインには飲むべきタイミングがあると
昔から言われている。

それはトレーニング直後と寝る前である。

寝る前というのはとてもシンプルであろう。

寝ている間には成長ホルモンが分泌されて
それに伴い体の回復が行われるので、
その時に原材料となるタンパク質を補給するというのが
その論理である。

そして、これと同じようにトレーニング直後に
飲むことで、
筋肉の再合成が行われているタイミングに
適切にタンパク質を補給することができると
以前から言われてきた。

なので私はそれに従い、トレーニングをした日には
この2つのタイミングでプロテインを飲んでいたのだが、
飲みながらずっと疑問に思っていたことがある。

「このプロテインはいつ吸収されるのだろうか」

当然ながら飲んですぐに吸収されるほど
私たちの体は便利にできていない。

学生の頃に習ったように体に取り込まれた
タンパク質は消化酵素の力を使って
アミノ酸まで分解され、そこで初めて吸収されて
血液にのって体に運ばれていく。

そうなってようやく筋肉の回復に使われるのだが、
そのタイムラグを考慮していないと、
トレーニング直後の筋肉の再合成が進む時間に
原材料がないことになってしまうのではないか。

せっかくプロテインを飲むならできるだけ
効果的な摂取の仕方をしたい。

そう思って調べてみると
プロテインは飲んでから60分後ぐらいから
血中のアミノ酸濃度の上昇が始まるという
情報がでてきた。

トレーニング後に筋肉の再合成が進むのは
最大48時間ぐらい続くと言われているが
この再合成は筋トレを始めたタイミングから
既にスタートしているという。

つまり、トレーニング後にプロテインを飲むと
トレーニング時間を含め1~1.5時間を原材料なしで
いることになってしまうのである。

体からしてみるとこの1~1.5時間こそ
最も筋肉を修復しなくてはならない時間なので
その時間に原材料がないというジレンマに
陥ってしまうのである。

ではどうすればいいのか。

それはトレーニングをする1時間前に
プロテインを飲んでおけばいいのである。

そうすることでトレーニングを始めた時には
既に血中のアミノ酸濃度が高い状態でのぞむことができ
トレーニングしながら筋肉の再合成を
効率よくすることができるのである。

これに気が付いてから私は飲むタイミングを
変えたのだが、
実際このタイミングを変えたことで効果を明らかに
実感できるようになった。

しかし、私が本気でトレーニングをしていた15年ほど前は
間違いなくプロテインはトレーニング直後に
飲むべきだと書かれていた。

つまり、世の中で知られていた常識が
アップデートされているということである。

このアップデートに私達は案外気づかず
非効率なまま運用し続けていることが
私達の身の回りでも沢山あるのではないだろうか。

たかだかプロテインを飲むタイミングを変えただけだが
私は明らかに以前よりもトレーニングの効果を
実感できるようになった。

変えるべき点はごく些細なものなのである。

同じようにやっていても成果を出す人と
そうでない人の違いはこの小さな点に拘って
しっかりとアップデートしているかどうかなのだ。

実は私がやっている仕事においても
そのようなことは沢山あるのではないだろうか。

せっかく同じ時間をかけて仕事をするならば
そこにかけた労力をしっかり会社の発展に
貢献できるに越したことはない。

私たちが投下できる時間は限られているからこそ
このような小さなアップデートに
もっと目を向けるべきなのである。

改めて自分の仕事が古いやり方になんとなく
従っているだけになっていないかを
確かめてみようと思う。

「常識はいつも変化する」ということを
トレーニングから学ばせてもらった。

人生、学びに溢れているものである。

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