あなたは閉じ込められている!『ずるい言葉』を読んで④
この本は、言われるとなんだかスッキリしない言葉、モヤモヤした気持ちになる言葉、どう返していいのか分からない言葉を「ずるい言葉」として紹介しています。
この「ずるい言葉」の中には裏腹な意味が込められていて、上手く「言葉」によって隠蔽してあるのです。
この本ではそんな「ずるい言葉」にどんな意味が込められているのか、言葉の本当の意味を教えてくれています。
誰でも言われた経験はもちろん、言ってしまった経験もある言葉が多数紹介されています。
そんな無意識でも使われている「ずるい言葉」について、自分なりの解釈も組み込んで紹介していきたいと思います。
今までの記事です。
『一方的に批判ばかりするから、わかってもらえないんじゃない?』
シチュエーションは、納得のいかないことを抗議にいって、うまくいかなかったことを相談したときに返された言葉です。
この言葉のどこがずるいか分かりますか?
わたしが初めて見たときは分かりませんでした。
もし相談した側としてこの言葉を返されたら「まぁ、そうだよなぁ」と、嫌な気持ち持ちながらも納得してしまっていたでしょう。
この言葉には2つのずるさが組み込まれています。
まず「一方的に批判」の部分です。
抗議をしている訳ですから批判であることに間違いありません。
そもそも批判は一方的なものです。もし双方が批判していれば、すでに喧嘩になっていますからね。
誤りや欠点を指摘して正そうとするから「批判」なので、双方的にはなることはありません。
それでも「一方的」と使っているのですから、何か理由が隠れているということになります。
この場面で本当に大事なのは「相手が間違っていたから」「言われて傷ついたから」などのどうして抗議をしたのかの理由や根拠です。
そこには触れずに「一方的に批判」という一言で済ませていることから、最もらしい理由を使って、抗議した側の理由や根拠を聞かないようにしているということになります
そしてもう1つが「分かってもらえない」の部分です。
「分かってもらえない」という言葉通り、分からない側(抗議された側)が有利な立ち位置になっている見方になっています。
そうなると当然分かってもらいたい(抗議した側)側が立ち位置では不利になっています。
この有利と不利が生まれるとどうなるかといいますと。
有利な立ち位置なので、分からない側が強引に「分かりたくない」「分からないフリをする」ことが通用してしまいます。
つまり有利だからこそ理不尽なことが許される前提になっているのです。
理不尽な相手に対してうまく対応するには『弱い立場なんだからもっと上手く立ち振舞わないとダメなんだ』と言いたいということです。
つまりこの言葉には分かってもらえない、あなたの言い方が悪いという意味が込められています。
『一方的に批判ばかりするから、わかってもらえないんじゃない?』の言葉は、批判の内容を聞かないように、言い方へ焦点をズラしているところがずるいということになります。
この言葉は「どちらに問題があるのか」の選択から逃れたい心理が働いているから発せられたと考えられます。
抗議した側を選べば加勢を強いられるかもしれないし、抗議をされた側を選べば関係性が崩れるかもしれないと思っているので、どちらを選んでも損をすると感じているから選択を逃れていると考えられます。
この言葉を言われたらどう対処すればいいのかも書かれています。
相手には「あなたはどっちが正しいと思っているの?」と選択肢を提示して逃げられないようにすること。
だそうです。
ずらい言葉を使った側の、「選択を逃れたい気持ち」も分からなくもないですよね。
実際に使われたとしたら「酷な選択を迫ってしまったのかな」と大目に見てあげたいのはわたしだけでしょうか。
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わたしはこんな人です(*'ω'*)
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