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不協和音

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エンジニアとライターが始めた共同執筆プロジェクトです。エッセイを軸に、自分の感じたこと、考えたことを発信したり、同じテーマで互いに呼応したりする作品を作っています。
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2021年10月の記事一覧

メリハリ、トメ・ハネ・ハライ

朝早く起きて、早く仕事を始めて、早く仕事を終わらせる。 メリハリをつけて仕事をすることが大切だと学ぶ。 と思って寝てることなんて、いつぶりだろうかと思うくらい私にとっては新鮮味があって楽しい。どっちかといえば、今までは、 だった。眠いから寝てるだけ、本能の赴くままに寝て、寝坊し、後悔していた気がする。 「メリハリをつけよう」と思ってから、自分の中で意図的にさまざまなことをやるようになった。一日の過ごし方、食べる物、働く時間、仕事の進め方、睡眠のとりかた、などなどだ。

おかんをちょっと黙らせて

長女も次女もすさまじくおしゃべりなので、休日の朝は「何でもいいから遠くにおって(おかんは眠い)」が第一声。 夜も「口閉じて、もう寝る時間!」と3回くらい言わないといけない。 疲れる。 たいがい夕方くらいには限界が来て「おかん、ちょっとお返事休むね」とことわってから、しばらく何を言われても返事しない時間がある。 「わかった!」と言いつつ、それでもかまわず話し続ける彼女たちのメンタル強すぎ。 こんなにも親に真剣に向き合ってくれる時間なんてあっという間に過ぎる。今だけの時間を

リガトーニ。パスタは組み合わせ。

昔、イタリアンレストランで働いていたときに、 とお達しを受けて、「私には無理だ...」と思って辞めた。それからというもの、パスタには苦手意識があった。 いろんな種類があって難しい、ソースもバリエーションが多い。組み合わせに正解を求めてしまうと、いつまでたってもスパゲッティしか使えない。そんな自分に嫌気がさしていた。 でも逆に捉えてみると、ソースもパスタも組み合わせ次第で、楽しみ方を変えられるってことにもなる。と、ある時思えた。組み合わせをいかに楽しむか、だけを考えれば、

「やろう」だけじゃ信頼できない

ディズニーランドに行きたいね。鬼滅の刃のおもちゃ買おうね。お揃いのコート着ようね。 子どもとの会話には希望がたくさんある。要望も含め、そればっかりと言っても過言ではない。 やりたいことの意志表示は、全然悪いことじゃない。いつかできたらいいなと思う気持ちと、実現可能性は、必ずしもいつも同じ天秤には乗っけていないし。親は「やりたいね、やろうね」と相槌を打ちまくる。 だけど、子どもは手厳しい。 「やりたいねーばっかりで、お母さん全然やってくれないじゃん」 普段のおぼつかな

The end of October

金星の光が、うるうるして今にもしたたり落ちそうだ。低い西の空で白くきらめいている。 木星も土星もくっきり見えるけど、薄雲が広がっているせいか、山羊座は見えなかった。スタバの前に立っているからかもしれない。 川の向こうに林立するタワマンの光も、それはそれでいとおしいと思う。夜の中に浮かび上がる光は、種類を問わずあたたかい。 ハロウィンの真後ろに、クリスマスの気配が見え隠れする10月の終わり。1年で最も好きな11月がやってくると思うとうれしい。夕方の風は冷たく、星の光はあた

歯医者さんに行くのが怖い

最近、歯医者さんに行くのが怖い。憂鬱になる。 わたしは、治療自体や治療後に痛みで困ることはほとんどない。時々あっても(許容できないほどじゃない…)で、大概は済む。 痛いのが怖いわけじゃない。単純なことに気づいてしまったのだ。 わたしは閉所恐怖症だが、本質的に怖がっているのは、息ができなくなることだ。わたしの中で、狭い場所にいることは息ができなくなることに直結してしまう。 そして、歯医者の治療は、口の中にたくさん器具を入れられるから苦しい。 つまり、治療のために口の中を覆う

自分の感性の解釈が、自分の表現を創り出す

『Autumn Leaves』 私の思い出の曲。元々はフランスのシャンソンの曲らしいが、今ではジャズの定番曲として有名な曲である。私はこの曲と、高校生の時に出会い、そして絶望した。 当時、私は休日にギターを習っていた。知り合いがやっているライブハウス、そこではいつもブルースが流れていて、マスターがギターを調整したり、曲を作ったり、犬とじゃれたりしてる不思議な空間。 今日は何がやりたい? いつもマスターは私にこう問いかけてきた。彼は大体なんでも弾けたから、私が突拍子も

私の脳はシングルプロセス

日常生活で、つい効率化を考える癖がある。例えば、レンジで温めるものを同時に二つ入れるとか、ドラム式洗濯機を買って乾燥の手間を削減するとか、家具をレンタルで借りて廃棄の手間を省くとか、そういうこと。 今、お風呂に入りながら、オーディオブックで本を聴きながら、このエッセイを書いている。理論的には3倍の効率…のはずだが、体感的には2.2倍くらいになっている。 インプットは耳から、アウトプットは目と口でやっているのに、脳の処理がインプットとアウトプットを繰り返している感覚がある。

バルミューダのレンジ、陽気な音

タララーン♪ バルミューダのレンジは、音の設定が陽気で面白い。なんでそうなった?と思う音がたくさん使われているし、いちいち設定ごとに音を変えてくるのも面白い。レンジに物を入れて、待っている間の時間を楽しめる、そんなデザインが嬉しい。 私は料理をさほどしないから、レンジを使う時はほとんどお弁当か牛乳を温めている。どちらもあらかじめ設定されている機能を使えば、特に何も設定をせずともすぐに温めができるし、操作も簡単だ。 バルミューダを使い始めてから、元のレンジには戻れないなと

〇〇ができる人は、なぜ〇〇ができるようになったのかを考える

ある時、ずっとできなかったことができるようになることがある。「〇〇をやろう」と決意したわけじゃない。どっちかといえば、「なんで〇〇をやってなかったんだろう」と疑問を感じて、なぜか自然にできるようになるのだ。 例えば、朝の早起き。「早起きしたいなあ」と思ってる時はできないのに、「なんでみんなが早起きしてるのかわかった」時に、自然にその行動ができるようになる。早起きの場合は、みんな努力して早起きしてるわけじゃないとわかった。昔からの習慣、働き方の都合、そして、自分の時間を確保す

「愛せそう」な猫を飼おう

猫と暮らすと少しだけ生活に可愛さが加わる。 朝、ご飯を食べたくて顔をひたすら舐め回されたり、足を噛まれたりする。必死に起こそうとする猫はかわいい。 昼、お腹を出して日に当たりながら寝ている猫を見ているとかわいい 夜、おもちゃをよこせと催促してくる猫を相手しているとかわいい。疲れて寝る猫もかわいい。ベッドで一緒に寝る時は一番可愛い お互い生きてるから、尊重しないといけないことがある。相手のペースや気分、必要な距離感は全然違う。適度な距離感を探しながら、お互いに干渉しすぎ

明治通り、対岸の歩道

普段、明治通りを渋谷から原宿方面に、キャットストリート側の歩道を歩いて会社に行く。 でも今日、ただ何となく逆側の歩道を歩いてみた。そこには似て非なる景色があった。 たとえば、ポールスミスの路面店のディスプレイがいつもすごくカラフルなのは知っていた。でも、3階部分に大きな看板が出ているなんて知らなかった。いつも真下を歩いているから。 明治通りの街路樹はとても背が高い。ビルの6-7階に届くほどだ。太くはないが強い幹が伸びて伸びて伸びた先の葉っぱが、かすかに色づいていた。豊か

楽器の生音や情感のこもった歌声が苦手な理由

別にまったく聴かないわけではないが、生っぽい楽器や歌声が苦手である。アコースティックギターの音とか、アカペラとかハーモニーとかは特に。そもそも聴かないけど、おそらく演歌も。 音が波を生んで空気を震わせるようなリアル感、ひとの体温や熱意を感じる声や演奏を、からだが受けつけたがらない。 何でそうなったのか、考えてみた。 洋楽はほとんど聴かないが、J-POPは嫌いじゃない。ただ好みで言えば、EDMとかテクノとか音や声が加工されたジャンルが好きなだけで。 楽器演奏の面で言えば、わ