西洋美術雑感 13:ジョット「聖フランチェスカの死と昇天」
ジョットは僕には特別な画家である。思い出すに、最初にこのルネサンス最初期の画家のことを知ったのはゴッホの書簡集においてだった。ゴッホは、このジョットを、その当時の画家でひとりだけ異なる存在として見ていて、ひとりだけ非常に近代的だ、と言うのである。
その意味は当時の自分にはそれほど分からなかったが、ゴッホから紹介されたジョットということで、画集で見て、のちにイタリアへ行って実物も見て、自分はもちろんジョットを好きになった。しかし、たとえば、ピエロ・デラ・フランチェスカとか前期