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ベジタリアン♪海外の反応【経験談】菜食者だらけのアメリカロマリンダ市!!


ベジタリアン、ヴィーガンが少数派:マイノリティーではないところ
に住んでみた経験談です。

どこかで驚かれる習慣が、ところ変わると全くの日常です。まったく驚かれもしない。価値観は、どこでも同じではないことを体感出来たのは、人生で良い経験になりました。
「何がどうあるべき!」とかではなく、多様なだけ。

頭でわかっているのと、実際にその多様性を体感するのとは違います。若い時に、多様な文化に直接触れることは本当に大事。オンラインではわからないこともあります。

留学やワーキングホリデーに行く若い人が、このところ多くないですよね。行きたいという気持ちがある人は、何とか是非行って欲しい!(という祈りにも似た気持ちで書きます)

★ロマリンダ市はベジタリアン天国



街全体が、ベジタリアン人口が多い特殊なところ!
👉それはアメリカのカリフォルニア州のロマリンダです。

SDA:セブンスデー・アドベンチストというキリスト教の信者が多く住んでいて、その教えから菜食を選ぶ人が多いのです。(菜食であることは信仰の為の必須項目ではないとのことですが)

ブルーゾーンとして知られている街です。ゆるベジも含むと、信者の約半数がプラントベース食を食べており、他の地域のアメリカ人より平均10年長く生きることがわかっています。その長寿の秘密を探るため、大規模な調査がいろいろ行われました。

ずっと前の話ですが、ベジタリアン栄養学を学ぶために、街の中心にあるロマリンダ大学の大学院に留学しました。(現在、ここの博士課程はオンラインコースもあります)
世界の中で、本当に私にとってベストな場所に行けた。今更ながら、この地にたどり着いた幸運や出会いに感謝しても仕切れません。

乾いた山が見えるロマリンダ市



💖ベジタリアン天国💖
と言っても過言ではないでしょう。この地では、どんな食生活が日常だったかを思い出すと、懐かしすぎてきゅんとします。

住んでいたのは、20年以上前ですが、数年前に3週間ほど遊びに行きました。市内もキャンパスも、大きな変化が無かったことが驚きでした。

写真がいまいち残っていないのが残念です。
ブログを始める前に行ったので、料理写真を撮る習慣が無かったんです💦

★ロマリンダ市でベジタリアンとして生活する

<1>外食では


外食では、ベジタリアン・ヴィーガンレストランを探さなくていいんです!
これ、すごく楽だった!

どのレストランでも、これは一流レストランだけでなく、安い食堂やファストフードの店に至るまで、ベジタリアン・ヴィーガンの人が選べるものがたくさん用意されていました。メニューに、Vマークが書いてあったり、葉っぱのマークが書いてあったりします。お店の人も、親切に解説してくれることが多いので、安心してオーダーできるんです。

例えば、トマトとナスのスパゲッティを「ベジタリアンなのでこれにします」とオーダーしたとします。
ウェイターの人が、「ナスは鶏肉を揚げている同じフライヤーで揚げてるんだけど、嫌ですよね?」とかとひとこと教えてくれたりするのです。ついでに、「ナスの代わりにキノコを入れてあげましょうか?揚げてないから大丈夫ですよ」とかと提案してくれることもありました。
給仕の質の違いでチップの金額差になるので、親切にしてくれるということもありますが、それだけではない親切さ!
何が嫌だろうとか、想像できるほどに菜食主義についての理解が進んでいるんです。

ファストフードで、ガーデンバーガー(パテが雑穀や豆で出来ている)も一般的にどこでもありました。ベジタリアンの多くはヘルシーな食事を好むので、フライドポテトを人参スティックに変えることも多くの店で可能でした。

インド料理でもタイ料理でも、代替肉を使ってオーダーできるので、馴染みのメニューをベジタリアン用に変更できます。
アメリカの他の街を見ても、どのレストランでもベジタリアン対応できるメニューの1つや2つはあります。(つまり、日本よりはどこでも楽にベジタリアンでいられます)ただ、そのチョイスの幅や理解度が数段違うのがロマリンダ市内のお店でした。

日本では、ベジタリアン対応のレストランは極端に少なく、専門店を探して行く以外に完全にヴィーガン食を安心して食べることは出来ません。理解されていないことが多いので、野菜だけの料理なのに最後にかつお節がどっさり乗せて出された経験を持つベジタリアンは多いのでは?


<2>ロマリンダ大学内のスーパーマーケット

このLoma Linda marketは、本当に恋しいです。
肉も魚も、一切売っていないんです。調味料に至るまで、すべてプラントベース。
添加物を使わない商品も多く、自然派スーパーマーケットです。ぼーっと買い物しても、うっかり肉や肉の脂が入った商品を買うというミスはしないで済みます。
ロマリンダ大学のキャンパス内にあるのですが、街の人も普通に買い物によく来ていました。こういう店は、なかなか他の国でも見つかりません。ドライフルーツの品ぞろえも多く、美味しかった!量り売りでいろいろな食品が売っているので、欲しいだけ買えるのもありがたかったです。


<3>普段の生活では

私と同じ栄養学科に通っていた友達の半数はベジタリアン、残りは肉を食べる人でした。街の中の比率と大体同じですね。

皆で食事を作って一緒に食べる時はヴィーガン食。肉を食べる人がヴィーガン食を食べられないことはないですよね。2種類作るという事はせず、面倒なので1種類ヴィーガン食を作っていました。
外食の時は、それぞれ好きなものを食べていたので、隣に肉のブリト―を食べている友人がいることもありました。

ノンベジの人が開催するバーベキュー等の時は、ベジタリアン用と肉食用と2つの場所が用意されていることが多いです。ベジタリアンは何を焼いているのかというと、ベジタリアン用ソーセージやパテを焼きます。日本と違って、あまり野菜は焼きませんでしたね。パンにはさめるものを焼くのがバーべキューなんです。

間借りして住んでいた友人のアメリカ人家族は全員ベジタリアンでした。ラクトオボベジタリアンでしたが、乳製品と卵の摂取頻度は非常に低くヴィーガンに近い食事でした。ひどい状況で苦しむあらゆる動物をレスキューして里親を探す仕事を普通の仕事の傍らやっており、庭には鶏舎で殺されるところを救われてきた年老いたニワトリがたくさんいました。そういう状況だったので、時々卵は手に入りました。でも、年取っているので、時々しか生まない!30羽くらいいて、週に数個あるかどうか…。当時は、私もほぼヴィーガンでした。今現在は、時々魚は食べるのでペスコベジタリアン、ゆるいベジタリアンです。

代替肉も時々、夕食に食べていました。
ベーコンやツナの代替品もあるんです。これは、正直、非常に苦手だった。赤と白のまだら模様のベーコンも冷凍パックされているツナの代替品も、人工的な肉風、魚風の匂いが添加されているんです。現在もそうですが、肉の風味は私は恋しくないので、きつい肉風の香料はツライ。魚風の香料も苦しい……。

日本にも、ソイミートなどいろいろ売られるようになりましたが、まだまだ種類は少ないですよね。日本人の好みに合う、簡単に食べられる食品が増えると、プラントベース食も気軽に取り入れられやすいはずななので、期待しています。週1でベジタリアンにしようと思う人や日頃から加工品の摂取量が多い人が便利な商品が増えることは大歓迎です。


同僚のご家族や仲の良い友達の家族をお互いに食事に招くということがよくあります。日本では外に食べに行きますが、仲よくなるためには家族を含めて一緒に食事をすることが多いです。ノンベジの人がベジタリアン家族を食事に招く時は、ベジタリアン食を作って招くことが多いです。自分たちだけ肉を食べたりはしません。

アメリカに住んだ後にニュージーランドに住みましたが、この点は違いました。ニュージーランドでは、ベジタリアンの人の分だけベジタリアン食を作って、それ以外の人は肉を食べるということの方が多かったです。似たようなメニューだけれど、私の皿の料理は中身が野菜に置き換わっているなど、工夫してくれていました。

「そんなに手間をかけさせるのか?」と思われると思いますが、誰かを招く時に「食べられないものは?」と必ず聞くのがルールです。私もそうしていました。
アレルギーでも主義でも好き嫌いでも、食べたくないものをお客さんに出すというのは、失礼に当たりますから。

日本では、「主義」を持つということが少ないように感じます。宗教と並んで、「主義」を持っている人が欧米には大勢いました。個々の主義を尊重する文化は、私にはとても心地よかった。もちろん、パーフェクトではありません。でも、日本はこの点、まだまだです。少しでも多様性を認める社会に日本も近づくように、私も出来ることを粛々とがんばります!

「なぜベジタリアンなんですか?」という質問に、「主義です」とひとことで済ませられるのは、私には本当に心地よい社会だったんです。
そのため、帰国後の逆カルチャーショックは、日本を出た時よりはるかにひどく、アルプスの少女ハイジのように夢遊病になるかと思いました💦(←という話がわかるのは、何歳以上の人でしょうか?)


<4>ロマリンダ大学のキャンパスライフ

カフェが数個ありました。

ランチに開くカフェは、ブッフェスタイルになっており、皿に好きなお惣菜をどんどん乗せて、最後に重量を計って支払うという制度でした。すべてベジタリアンメニューです。ほぼヴィーガン食でした。チーズもソイチーズを使ったものが多かったですね。毎日、違うメニューも並び、医療関係の大学だけあって、ヘルシーチョイスが中心で美味しかった!安かったし、美味しかったので、自作サンドイッチに飽きたら食べに行っていました。

ハンバーガー、サンドイッチ、スープ類中心の軽食のカフェも、すべてベジタリアンメニューでした。ここのブロッコリーポタージュが好きだったので、再現しようと何度もトライしています。いまいち、まだ再現できていないので、出来た日には記事にupしたいと思います。

私は留学時も今もSDAの信者ではないのですが、大学は宗教色が強く、SDAランチミサというものが毎週ありました。参加自由だったので、欠かさず通っていたのですが、それは無料でランチが提供されたからです(笑)

いつも同じメニューですが、美味しかった!
パンは白パンか全粒粉の食パンから選び、ソイチーズ、アボカドディップ、トマトを挟んで食べる!
もぐもぐ食べながら、その日のスピーカーが何かしら、自分の体験談などを話すのを30分程度聞いていました。
虐待を受けた経験談、里親に引き取られるまでに栄養失調で失明しかけた人の話、性暴力の被害に遭った後、立ち直り人を助ける側になった人の話など、今でも覚えている話がいくつもあります。
「神様を信じることでより良くより強く生きられるなら、神様がいなかったとしても何も失うものなどない」と言ったのは、誰でしたっけ?(ご存じの方、教えて下さいませ)
宗教心が持てるなら、もっと生きやすくなるかもしれないと思いながらサンドイッチを毎週食べていました。結局、今に至るまでキリスト教信者にはなっていませんが……。


カフェは安いとはいえ、自宅からお弁当(と言っても残り物やサンドイッチ程度)を持って行った方が安く済むのはアメリカも同じです。夏は40℃になるほど暑い場所なので、キャンパス内の建物には、学生が自由に使える冷蔵庫が置いてありました。そこへ名前を書いて入れて置けるのです。時々、空腹に耐えかねた学生なのか誰なのかわからないが、盗み食いされる事件が起きていました。
「半分だけ食べられたお弁当の残りを食べることって、出来ないわねえ」と盗まれた人が嘆いているのを何回か見ました……。一度も冷蔵庫は利用しないまま卒業したのは、この盗難事件のせいでもあります。

ところで余談ですが、アメリカでは授業中にフォークを出してモリモリとお弁当、果物やスティック野菜などを食べるのが許されるんですよねえ。飲み物はもちろんOKですが、飴などではなく、食事を大いに食べるんです。最初、ものすごく驚きました。私も習ってそのうち食べるようになったんですが、日本ではありえないですよねえ。

長い時間の試験があった時に、先生が「食べ物と飲み物は持ってきているね?」と確認してくれたのを今でも覚えています。すごく勉強しないとついていけず落第して進級できず、その結果卒業できないので、みなさんよく勉強します。忙しい学生生活で、食べる時間が取れないなら授業中に食べたら良いという事でした。ちゃんと授業は聞いているので大丈夫ということでしょう。

温暖化の熱波で度々、山火事になる州です!


★まとめ

アメリカの他の土地で暮らした経験はありません。
特殊な街での生活だけしか知らないのですが、やはりあの街はベジタリアン天国だった。

これを読んでいる人は、アメリカ旅行を計画する時にロマリンダを思い出してほしいです。ロサンゼルス空港から2時間ほど内陸にまっすぐ走ったところにあります。キャンパスのカフェは、一般の人も利用できます。

今回は、食生活についてのみ書いたのですが、アドベンチスト協会の人は本当に親切でした。大学の先生も困っている人(私もしょっちゅう困っていた)にやさしかった。
日本のおもてなし、ホスピタリティーは特別だと思っている人が多いかもしれませんが、アメリカのロマリンダも特別です。別格です。他の土地に住んでないけれどそう言い切れるほどに、違いました。

多様性を認め合うことが出来ていないのは、世界のどこも五十歩百歩です。アメリカのような他民族の人が暮らす国でも、まだまだです。でも、日本はひどく遅れていると感じます。

特に若い人に、どんどん海外に行っていろいろ見て体験してきて欲しいです。肌で感じることって大事です。動画ではわからないはずですから。

留学したいと言う人からの相談に今まで幾度となくのってきました。行けるように出来る限りのサポートをしてきたつもりです。でも、実際に行動に移せた人は10%以下の印象です。少ない!

ベストセラーになっている「あした死ぬかもよ」(←良い本なので読んでみてください)という本を読んで、留学を決断する前からずっと変わらぬ私の思考回路と似ていて驚きました。

私の体験記を今、海外に行ってみたいな~と思って読んでいらっしゃる方!是非夢を夢のままにしないで行動に移してくださいね。
応援しています!!

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ここまで読んでいただいてありがとうございます💛
多様性を認め合う社会になりますように💗

はつみ|管理栄養士|プラントベース食の栄養と料理|@ベジ広間の縁側

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