仮名でnoteを書こうと思った理由

前回に続きつつ、不思議な事を経た後の話。
そして、このnoteについての話。

私は退職に向けて動き出し、セクハラおじさんの後任が仕事を進行できるように教え(外部の会社なのに)、だいぶ落ち着いた所で部長と上司に退職願いを出した。ちょうど退職を決めた6ヶ月後くらいだった。

上司は分かってくれていたが、部長から引き止められ、色々と考慮した結果、休職をさせてもらう事にした。

とはいえ、6ヶ月前から決めていた私の退職に傾いた意思は固く、机の上も中も綺麗さっぱり全部無くして、ちょっとした御礼の品をお世話になった人には渡して、休職から退職になっても良いように万全の準備をして休職に入った。

(ちなみにちょっとした御礼の品は、名古屋名物・宮きしめんのおすまし味。乾麺なのに、めっちゃくちゃ美味しい。あげた人に感想を聞きたいけど、連絡を取りたくない。)


その頃ちょうど世間的にコロナウィルスが流行りだしていたけれど、まだ自粛とまではいかないような状態だった。

だけど、私が休職に入ったすぐ後から、世間全体が自粛ムードになり、緊急事態宣言が出た。


私は休職に入る前、というか禿げはじめた頃から、もう感情が死にに死んでいて、人間全般信じられなくなっていた。確かにおじさんの、しかもセクハラの尻拭いばっかりしてちゃ、そりゃ嫌が応でも人間全般不信になるわな、と思う。

「人間 何でできている」などと調べ、海水と似ているという事を知り、人とすれ違っても、人に何をされても言われても、人と何を話しても、人が何をしても「海水だから」で片付けるようになっていた。

この考えは本当に疲れた時にはオススメの方法だけど、絶対的に病んだ考え方なので、本当に辛い時に限る。


そんな状態だから、休職に入ってからも旅行に行きたいとか、実家に帰りたいとかっていう気持ちも意欲も全くなく、ずっと家にいようと思っていた。

だけど、世間全体が自粛になった。

何か拍子抜けというか、不思議な気持ちだった。私としては、もうエンストくらいまで走り抜けて、倒れこむように休職!!!という感じだったのだけど、躓いた感じ。自分が勢い勇んで止まらなくとも、世間もそうなったから。ずっと家にいる事が正しい事になったから。

私は仕事自体は好きで、会社に行って人に会う事が無理だったので、こうなるならそのまま続けとけば良かったんやないか?とも思ったけど、そのHPももうカラッカラに無かったので、休職は正しかったんだけど。


未曾有の事態に止まっている世間。

事態とほぼ並行して止まった自分。


不思議な感情を持ちながら、テレビから流れる情報に目を向けながら、休職するに至った経緯に対して今一度考えた。

そして、今の会社では色んな信じられない事は怒涛に起きたけれど、この自分の状態になったのはそれだけではないのではないか、と思った。

小さい頃から積み重なって処理できていないトラウマや傷まみれのグラグラの心の土台の上に重なったからこそ、余計に過敏に処理できなかったのではないか、と。そして以前にいた会社で起きた出来事についての受け止め方も。


そう思って、このnoteを始める事にした。

幼少期に起きた事で自分でどうしようもならなかった事と、自分が選んだ道の上で起きた事を分けて考えたかった。

34歳にもなってまだそれができてないのかと思うけど、私にとっては今がそのタイミングだった。多分今より前だったら、過去のトラウマには向き合えなかった。

やっぱ普通に石食ったり、目の前で母親が手首切ったりしたのを見たりした傷はそう簡単に消えない。


noteを書いたって何も変わらないかもしれないけど、やってみようと思った。この状態を抱えて生きていくよりも、足掻きたかった。これが最初の記事で書いた事の詳細な理由。

はじめまして


そして、仮名のハタノアヤについて。
これには理由がある。

アヤは自分の本当の名前だけど、ハタノは仮名だ。
仮名というか、もう一つの名前。


ハタノは母の旧姓。
私の本当の苗字は、父の苗字のままなのだ。


苗字が変わるという事は、何かと不便がある。そして、母は私達姉妹の名前を父の苗字の画数に合わせた最善の画数で決めていた。姉妹全員同じ画数なのだ。

父母が離婚をした後も、母も私も妹2人も父の苗字のままだった。

私は父の苗字自体はとても好きなのだが、父は嫌いだ。
多分今後も変わらずずっと嫌い。

苗字は好きでも、日々書く自分の姓名に、やはり父の影を思い出したりする事はある。姓名は一種のアイデンティティだ。

だから、選ばなかった苗字でnoteを書く事によって、自分の人生全部ひっくるめて可能な限り見つめ返してみたかった。選ばなかった苗字で書くからこそ、見つめ返せるような気がした。


これが仮名の理由。


ハタノ




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