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【西濃運輸】物流が支えていること

家に届く商品、近くのお店に行ったら当たり前のように商品が並んでいる。

すでに当たり前になりすぎて、僕たちはどんな人たちに支えられて今の生活ができているのか気付いていない。

でも、そこには確かに働く人たちの「想い」があった。


今回は、鹿島朝日高等学校・鹿島学園高等学校で、西濃運輸株式会社さまに登壇いただき、キャリア教育プログラム 「CHOOSE YOUR LIFEお仕事図鑑」を実施しました!

CHOOSE YOUR LIFEお仕事図鑑とは、『知らないから、選べないをなくす』のコンセプトのもと、様々な業界を代表する企業に登壇いただき、そこで働く人の仕事や生き方を届けるための高校向けキャリア教育プログラムです。

ハッシャダイソーシャルのスタッフがファシリテーターとして、社会人と若者の橋渡しを行い、若者たちが、ロールモデルと出会うきっかけを届けます。

この記事では高校生に働く情熱を伝えた本プログラムの一部をお届けいたします。担当はハッシャダイソーシャルの「森本」です。



登壇企業:西濃運輸株式会社
「価値創造・輸送立国」を掲げており、「運輸・物流」を基盤に広く社会に貢献している会社です。カンガルー特急便を中心とした商業物流サービス事業を展開しています。事業の幅は広く、トラック輸送を中心に、物流センターの運営、倉庫業務、海外物流など多岐にわたります。


『物流が支えているもの』

勝山:本日は「Choose Your Lifeお仕事図鑑」ということで、西濃運輸で働く方々を呼び、物流業界についての話や、どうして今の職業に就いたのか、働くやりがいなどを生徒の皆さんと一緒に、質問していこうと思います。皆さんよろしくお願いします!

今回は西濃運輸さんから3名の方々に来ていただきました。西濃運輸の人事部で働いている「小原さん」「臼井さん」、そして神奈川エリア 鶴見支店から「千本さん」に来ていただいております。

では、簡単に自己紹介よろしくお願いします!

小原さん:皆さん、こんにちは。西濃運輸の小原と申します。本日は短い時間ですが、ぜひ皆さんが物流業界に少しでも興味持っていただいて、働くっておもしろそうだなと思っていただければ嬉しいと思います。よろしくお願いいたします!

臼井さん:皆さん、はじめまして。臼井と言います。本日はよろしくお願い いたします!これから話す1時間で、ぜひ皆さんに西濃運輸・物流業界を知っていただいて、将来の選択肢の一つになったら嬉しいなと思います。本日はよろしくお願いします!

千本さん:こんにちは!千本と申します。私は高校を卒業して、西濃運輸に入社し、30年経ちます。短い時間ではありますが、物流の仕事を身近に感じてもらえるように話をしていきたいと思います。よろしくお願いします!

勝山:自己紹介ありがとうございます!

まず最初の質問なのですが、物流業界と言っても幅が広い中で、「どんな仕事があるのか」見えてない部分が多いと思っています。物流業界や西濃運輸さんの行っている仕事をざっくり聞いてもいいですか。

小原さん:はい!ありがとうございます。まず、私から生徒の皆さんに質問です。コンビニは皆さんにとって身近か存在かなと思うのですが、コンビニの中には色々な商品や食べ物があります。コンビニ一店舗あたり、平均何アイテムほどあると思いますか。チャットで答えていただけたらと思います。

ざっくりで大丈夫です!

おっ、結構いろいろ出てますね〜。200、500、1000、ほうほう。いい線いってますね。

もちろんお店の規模にもよるのですが、平均すると大体2500アイテムほどあるらしいです。コンビニって施設の大きさとしては小さい方だと思うのですが、そんなスペースの中に2500アイテムあるんです!そして、その何がすごいかと言うと、ほとんど欠品せずに、常に2500アイテムがちょっとずつ並んでいるということです。

勝山:なるほど。もう、私たちにとっては当たり前の光景なので、気にも留めていなかったのですが、あれは実はすごい光景なんですね。

小原さん:はい。そして、実はその光景を裏で支えているのが『物流』です。

本当は、2500ほどのアイテムが欠品なく、常に並んでいる状態を作ろうと思うと、そのすぐそばで倉庫保管している場所がある、あるいは、そこまで運んでくることが必要になってきます。

今まで、物流業界についてあまりご存知なかったかもしれませんが、実は普段、皆さんが買い物を行っている裏側には、『物流』が支えているということを知っていただけたら嬉しいです。



『保管する・運ぶ』

勝山:おもしろいですね。物流があるからいつも安心して商品が並んでいるんですね。では、その『物流』にはどんな機能がありますか。

小原さん:物流の機能として、まずは「保管する」と言う機能があります。倉庫の中でものを保管するなどがこの機能に当てはまります。他には、「物を動かす・運ぶ」ということですね。大きなところではこの2つかなと思っています。

勝山:小原さんありがとうございます。イメージしやすいお話しでした。一旦まとめると、物流の会社がなければ、そもそもコンビニであんなにちゃんと在庫を保ってる状況ってつくれないという話だと思います。

これってコンビニだけじゃなくて、スーパー もそうですし、Amazonとかもまさにそうですよね。ネット通販とかも物流の機能がなければ、成り立たないビジネスだということだと思います。


『なぜ、カンガルーマークをよく見るのか。』

勝山:では、次の質問です!物流業界と言っても色々な会社があると思います。他の会社と西濃運輸さんの仕事って何か違いがあるんですか。それとも基本的に一緒ですか?

小原さん:運び方は、基本的には大きく違うことはないかなと思います。ですが、先程勝山さんも言っていましたが、物流会社の中でも得意としている分野は違ったりします。例えば、ヤマト運輸さんや佐川急便さんの主な仕事はやっぱり宅配便ですね。皆さんのご自宅まで物を届けることを得意としています。

それに対して、西濃運輸は「企業間物流」。つまり、企業から出た商品を違う企業に運び、商品を組み立てるなどの企業の間の物流を得意としています。

そういった違いがあるので、自然と運ぶ商材も違ったりします。

企業間物流なので、西濃運輸が運ぶ商材は非常に大きかったり、たくさんの数を運ぶことが多いと思います。

勝山:なるほど〜。いわゆる私たちのような一般の消費者であったりとか、一般の方が宅配などで商品を送りたいなと思った時は、基本的にヤマトさんや佐川さんが多くて、どっちかといえば、企業間でのやり取りや精密機械などの大きな商材を運んだりするのが西濃運輸さんは多いというイメージですね。

よくよく考えてみると、高速道路とかに乗ると西濃運輸さんのカンガルーのマークが入ったトラックをよく見るなって思いました。先程伺った視点をもって日常生活を見てみると、多分おもしろい気づきがありますよね。

小原さん:そうですね。私たち西濃運輸グループの大きな特長として、ほとんど一貫してグループ会社の中で輸送を完結していることが挙げられます。

他の企業もたくさんの物量を取り扱っている中で、基本的には一部、協力会社さんに依頼するということがあります。なので、西濃運輸のカンガルーマークをみることが多いのは、運ぶ時に皆さんのもとに届けているのも、長距離移動するのも私たちのグループのトラックが運送しているからなんですね。


『西濃運輸の歴史と現在』

勝山:チャットも盛り上がっていますね。では、次の質問です。西濃運輸さんって何年の『歴史』がありますか。

小原さん:歴史でいきますと、会社がスタートしたのが「1946年」です。なので、 今年の11月で77年の歴史があります。

勝山:77年!すごいですね。70年前もトラックで運送していたんですか?

小原さん:そうですね。第二次世界大戦後、間もない頃はトラックというのはあったのですが、そんなに高性能ではなかったんです。今ほどたくさんの物も積めませんでした。

なので実際に約80年ほど前は、近距離の輸送はトラックがかろうじてやっていましたが、長距離走はほとんど全部「鉄道」だったんですね。

そして、これをですね弊社の創業者が見て、戦後復興が爆発的に進んでいく中で、鉄道では鉄道線路があるところまでしか行けないので、届けられる場所には限界があることに気づき、トラックで長距離輸送をする時代が来るぞと予測を立てたわけです。

その結果、他者に先駆けて、日本で初めてトラックで長距離輸送を行うという歴史があります。

勝山:チャットでも「西濃運輸さんって支社が多いですよね」とコメントがあるのですが、全国にどのくらい支社があるんですか?

小原さん:そうですね。全て細かいところまで合わせると、全国で約750カ所あります。社員数で言うと、約 1万7000人。グループ会社全て合わせますと、約3万人の方々が働いています。

勝山:なるほど。僕が西濃運輸の方々とお話をさせていただいた中で、すごい感銘を受けたのが『現場主義』というか、現場を非常に大切にされていると感じました。そして、現場からキャリアアップされてる方が非常に多いという話を聞いていたのですが、そこはいかがですか。

小原さん:そうですね。まずは、我々としては絶対的に「お客様第一主義」です。全てはお客様のためにという考え方は間違いないことだと思います。そして、そのために最前線で働くのはやっぱり『現場』ですので、社内において、現場はとても大切にしたい場所ですし、色々な情報は全て現場から上がってくることになります!

https://www.seino.co.jp/seino/shd/


『女性のキャリアアップ』

勝山:最近、SNSとかでもバズってたりとか話題になってるのが、女性の長距離ドライバーの方が増えている話をよく聞きます。会社の中でも、男女関係なくキャリアアップできるような体制があるんですか?

小原さん:全然ハンデみたいなものはないと思います。実際に、女性の方が人数が少ないというのはあるのですが、キャリア アップをすることにハンデはありません。

例えば、ドライバーを辞めて、事務職として活躍されている方だったり、別の職種でご活躍をいただくという道もあります。なので、本当に色々な”可能性”があるのではないかと思います。

勝山:なるほど。ありがとうございます!



『会社が自動車学校をもっている?』

勝山:僕的に「大型トラックのドライバー」になるという目標をもって、西濃運輸さんに入る方もいると思うのですが、ハードルなど高くはないのでしょうか。

そもそも「大型トラックのドライバー」の方がどのようなキャリアを歩まれているのか、気になります。千本さんよろしくお願いします!

千本さん:では、ここからは僕が答えていこうと思います。僕が30年前に入社した頃は、免許を取ってから入社という形があったんですけど、今は西濃運輸が自動車学校を持っているので、免許を持たずとも、入社してからどんどん免許をとっていけます。

そういう意味ではドライバーとして、どんどんステップアップできるのかなというのはあります。

勝山:なるほど!では、入社してから会社の中にある教習所の中で免許が取れるっていうことなんですか?

千本さん:合宿等も可能です!

勝山:なるほど〜。自分でお金を貯めて免許を取りに行く、というよりかは、会社の中で免許が取れるような環境があって、大型ドライバーになりたいんだって思ったら、そこまでのキャリアアップの道筋が描けていけるって事なんですね。

千本さん:そうですね 会社が費用とかも負担してくれます。全額ではないん ですが、半分以上の負担はするので、目標を叶えやすい環境にはなってるのかなと思います。

勝山:ちなみに大型トラックの免許を取るには、どのくらいの費用がかかるんですか。

千本さん:一般的には 40万とか50万とかだと思うんですけど、そう考えたら、普通免許取ってから大型 トラックに乗るとなったら、投資だけでも普通に、100万近くかかってしまうという話ですね。


『始めの動機は「車好き」』

勝山:では、ここから千本さんのキャリアについて深ぼれたらと思います。まずは、30年前、西濃運輸に入ろうと思ったきっかけと、ドライバーとして入られて、今は鶴見支店の管理職までキャリアアップしてきた背景などを聞いてもいいですか。

千本さん:ありがとうございます。僕自身、高卒から18歳で免許を取って初心者マークをつけながらトラックを走っていました。そして、まず班のリーダーになって、そこから今マネージャーという役職で働いています。

自分の経験からも言えるのですが、西濃運輸は一生懸命仕事をやっていれば 高卒でもキャリアアップしていける会社だと思います。

高校生の時に、西濃運輸を選んだ理由は、ただ単にトラックとか車が好きで、 車の運転が好きという気持ちで入りました。なので、今の役職でマネージャーの仕事をするということは想像できませんでしたね。

勝山:なるほど、なるほど。

千本さん:仕事を始めてすぐは、トラックを運転してお客様のところに配達をする。それしか頭になかったんですが、一緒に働く先輩方を見てみると、「こうやってやった方がいいんじゃないか」みたいな工夫がどんどん生まれてきました。

そういう工夫を考え続けて、今に至りますね。


『体力仕事?』

勝山:生徒からの質問です。「トラック運転手はかなり体力のいる仕事だと思います。大型トラックを運転している父から聞いたのですが、やはりそうなのでしょうか?」という質問です。

千本さん:体力はそうですね、あった方がいいと思うんですが、部活とかスポーツを行っている人とかに比べたら、そこまで辛くはないと思っています。

コツコツ集中して作業する人が得意な人でも物流業界はあっていると思います。どういうことかというと、荷物の管理だったり、商品にシールを貼ることだったり、輸送することだけじゃなくて、物流には様々な仕事があることだけでも知ってほしいです。

物流=トラックドライバーじゃなくて、荷物を管理する仕事もあります。色々な仕事に支えられて物流の仕事は成り立っていますね。

勝山:ありがとうございます。改めて聞けたらなと思うのが、学歴はやっぱり重要視されるものなんでしょうか。また、働く上で大切になってくるスキルとか考えがあれば教えてほしいです。

臼井さん:ありがとうございます。当社で働いていただくことに関してはあまり学歴のことは重視しておりません。なので、ドライバー職に関しましては、高卒の方もバリバリと働いていて、中卒の方もいらっしゃいます。

やる気さえあれば、活躍ができる職業だと思っています。

色々なことに挑戦する力があったり、明るく元気に挨拶をする。そういった方々が非常に向いていらっしゃるのかなと感じます。


『育休制度と日頃のストレスについて』

勝山:ありがとうございます。女性の方から質問が来ているのですが「西濃運輸さんで働くってなった時に、育休みたいなものはあるんですか」という質問です。

小原さん:もちろんきちんとありまして、実際に、ほぼ皆さん取得されます。 今、結婚とか出産を機に退職される方っていうのは本当にもう少なく てですね、必ず利用されていると言ってもいいんじゃないかなと思います。 そして取得率が高いっていうのは会社としてもすごいいいことだなって思っています。質問ありがとうございます!

勝山:次も生徒の質問です。「物を運ぶというのは、緊張などによりストレスがかなりかかると思いますが、どのように回避してますか」という質問です。

千本さん:そうですね。僕が配達をやってて思ってることは、自分たちが配達したすべて商品は、お客様の生活にとって欠かせないものであると思っています。そういった仕事に対する「誇り」とか「達成感」っていうのは日々感じています。

仕事として、目立たないかもしれないんですが、社会に対する『貢献度』は高いと思いますし、ありきたりですけど「ありがとう」や感謝の言葉が現場にとっては最高の励みになっています。確かに緊張であったり、ストレスがかかりながらも、実際に直接お客様に荷物を届けた時に「ありがとう」って言われたりするのが一番のやりがいに繋がると感じます。

勝山:ありがとうございます。今回は西濃運輸さんに「物流業界」の話や「会社の歴史」「働き方」「千本さんの生き方」などを伝えていただきました。

日頃、自分たちの生活は、物流業界がなくては成り立ちません。そういった当たり前のようで知らなかったことを今回学びました。小原さん、臼井さん、千本さん、本日はありがとうございました!

一同:ありがとうございました!



編集後記〜物流が支えていること〜

今回お仕事図鑑を行ってみて、僕自身もたくさん学びがありました。コンビニの品数の話から始まり、僕たちの生活を支えている『物流業界』の仕事を身近に感じることができました。

また、千本さんの話は、高卒キャリアにとってとても励みになる話だったのではないかと思います。やっぱり元気と先輩から学ぶ姿勢は、すっごく大事なのだと再認識しました。

今回の編集後記のタイトルは「物流が支えていること」ということで、僕の経験も少し書きたいと思います。

この前、Amazonで商品を買った時、荷物を届けてくれました。

その人は商品を渡すだけではなく、僕に少し話をしてくれたんです。最近の話とか物流の話とか色々。僕はそれを聞いて、素直に「いつもありがとうございます」って言いました。

日頃当たり前になっていて、気づくことがむずかしくもなっていますが、今回、西濃運輸さんの話を聞いて改めて思いました。

物流が支えているものは、僕たちの生活だけではないと。

ものを作っている人たちの想いであったり、お店で働く人たちに繋げることだったり、『人との繋がり』も支えているのだと思いました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


冊子・寄付について

①この度、ハッシャダイソーシャルは「若者・高校生が騙されないための消費者教育」の取り組みを始めました。

近年増加する若年層をターゲットにした詐欺や悪徳商法の被害にあわないために「騙されない為の教科書」を制作し、全国の高校に10万部無料配布いたします。

ご興味がある方は、一度WEBサイトをご覧ください。身近な人に広めていただけると幸いです。


②全国の学校や少年院・児童養護施設等に、様々な「Choose Your Life」の機会を届けているハッシャダイソーシャルの活動は、全て皆様の寄付のおかげで成り立っております。

今年度も多くの方のご支援を力に、取り組みに邁進していきます。引き続き、ご支援・応援のほどよろしくお願いします!


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