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リウはいいとして、ジョンの掃除の手際の良さ。向こうでハウスクリーニングのバイトしてたことがあるって。いつもより一層ピカピカになったウミノ湯。お疲れさん、早速打ち上げと歓迎会だ!こういうのは久々だな、俺も楽しくなってきた。外に出るといつもより少し空気が冷たくなって、いい塩梅だ(続)

泰司くんはわかんないかもだけどウチらにとっては3Pって脅威よ、ウチらっていうとばあちゃんたち?いや女性陣よ、拒否感が強いってことかな、そしたら全力で否定された。んなもん逆に決まってんじゃん!逆とは…。彼氏が何人もいたら選ばなくてよかったのにってそう思うでしょ、なんか三人とも(続)

016/甘く柔いこの夜に

そう、ウチの一族はほぼ同じ顔なんで、初見の人は十中百九混乱する。高校の時の彼氏がサスペンスドラマみたいって言ってたな。ほらあの子、お前高校の時のな、こないだいたどりで見たぞ。そういう波風案件は穏便に願います、うん親戚というのは何かしらオモシロ事件が巻き起こって欲しいらしい。(続)

三人で商店街のちょっといいスーパーに。イケメンが揃って買い物来たら皆見てるぞなあ真弓!リウ何でもかんでもイケメンで纏めるな。ジョンは上機嫌で何やら叫んで生鮮食料品のほうにすっ飛んでった。多分魚系だと思うよ、リウはのんびり後をついていく。あの国も魚料理は豊富らしいが、日本は別(続)

前ちょっとだけ聞いたことがあるんだけど、ジョンの家にいたお手伝いさんが日系人で、日本語は話せないけど料理がすごく美味しかったんだそうだ。好物は漬けの魚とか干物とかね。渋いセレクトだな、子供相手なのにねえ、2人で笑っているとジョンが目当てのものをカゴいっぱいに入れて戻ってきた(続)

伊達さんが小走りでこっちに来る。俺とハルちも後でお前ん家いくよお、試食らしきマスカットを一粒ずつ、オレと泰良の口に突っ込んで。オレの唇に指先を掠め、アヒルのおクチで去っていく。女性陣向こう行っててよかった、あーいいなあマスカット買ってよニイちゃん。口止めにもならんけどな御意(続)

食い気味なリアクション。でもあたしは泰壱くんが一番だな、義姉さんありがとう兄ちゃん喜ぶ。でもね泰司くんとこはそれでいいんだよ、そうそう!三人が一斉に叫んだ。ラブは自分基準が正しいのよ、それだけ言ってばあちゃん達は雲母さんを撮影しにワインコーナーに。キャーキャーまさに黄色い声(続)

怪しい英語と携帯の自動翻訳なんかでわかったのは、おそらく彼の食べたいのは日本の家庭料理。リウと相談して、このままスーパー行って食材買い込んで、ジョンに手料理振る舞おうってことに。ジョンはアリガトワタシノユメ、ゴハン、オイシイカナウ。このままいったらジョン日本語話せるぞきっと(続)

新しく出来たスーパー銭湯に行ったらしい、しかもばあちゃんメイちゃん伊達さん雲母さんの4人で。え聞いてない。推しの歌謡ショー観てご飯食べたよねー、ねー!なんか2人盛り上がってるな。すると今まで寡黙だった義理の姉さん乱入。私はパープルの子推しです!えー早く言ってよ!盛り上がる場(続)

ミオミオたんに話聞いてタキシード持ってここ来たんよ、このショッピングモールのスーパーアルバイター女子はなかなかの策略家だな、雲母さん着たらんなもん客寄せどころじゃないだろう、しかし伊達さんもなかなかのハンサムガイ、なんか推しのコス見てテンション上がるばあちゃん達の気持ち体感(続)

今夜の宴会でストックが尽きてしまうので、明日朝イチでいたどりショッピングモールに買い出しツアー。オレはど近所だがメイちゃんも義姉さんも行きたがってる。じゃあ朝オレ車出すんで皆で行きましょう、黄色い声を聞きつけて居間から弟の泰良までやってきた。ニイちゃん俺も行く!まとめて御意(続)

盆休みの最後の明日、伊達さん達を呼んでもいいですか?大歓迎に決まってるよお!ばあちゃんより先にメイちゃん即答。えーじゃああたし会いたいから泊まってっていいですか?義姉さんの申し出。そんなの自由でいいよお、ばあちゃんは急いで冷蔵庫をチェック。泰司くん明日一緒に買い出し行こうか(続)

肉やチーズやサンドウィッチにするパンや、とにかく何でもあったほうがいいんだ、泰良のシャインマスカットも忘れずに。買いすぎ感あるけど今日は車2台だから余裕だろう、ようやく解放されたらしい雲母さんと伊達さんを回収にワインコーナーに。見てこんなにもらっちゃったん、伊達さん嬉しそう(続)

泰司くんの彼氏はあの茶髪のヒト?それかメガネの美人さん?そうか義姉さんは会ったことがなかったか、茶髪のアヒル口がそうで、メガネはアヒルの彼氏です。アヒルの彼氏て。自分で言っててどうかと。義姉さんは深くため息をついて、そっかあ三人かあ三人…うっとり虚空を見つめてますがどうした(続)

触れそうで届かない距離がいい。休憩中、鬼丸は座ったまま数分間目を閉じてる。そうしてると良い感じになるのか?コーヒー出しながら理由を聞いた。リセットみたいなやつだよ、もっと特別感があるのかと思いきや普通のリアクション。俺から見たら何だか神々しいのにな、千弦は面白いこと言うなあ(続)

テンション上がった状態だとほぼボディランゲージなるな、追っつかないんだろね言葉が、それでも一生懸命い伝えようとするジョンのカートには海の幸。海の幸で括っていいのかわかんないけど、ウニの柵やタコの足、真っ黒いスルメイカが。見つからないのがあるんだ、話はどうやらそこに行き着いた(続)

設楽さんあのお二人のタキシードのお礼に特別に生ハム原木を進呈します!うわありがとうミオミオどうした忙しそうだな、伊達さん達のおかげでほら長蛇の列!毎度ありがとうございます。伊達さんと雲母さん以外にタキシード姿は見当たらない、てことはワインで二人を釣ったのか御意、生ハム棚ぼた(続)

痛くない腹を探られるのもなんなのでそろそろ台所に戻る。ばあちゃんたちがダイニングに座り込んで一杯やってる。いつのまに。ここは男子禁制だけど泰司くんは別だから、小さなエビフライやタコの唐揚げが。いつのまに。ウチの女性陣は酒が強い。テーブルにはビールなんかじゃなく、日本酒と焼酎(続)

院長コーヒー飲んでかない?明日また来るよ今日はありがとう、じゃあおやすみマスター。寄り合いの後のせいか上機嫌に見える院長は、リイコくんに先導されて帰ってく。そうか院長のお迎えだったか益々犬型。雨はいつのまにか上がって涼しい風に乗って、ふわりと柑橘系。あ、これか。まるでご褒美(完)

注目を集めている。そうジョンは均整のとれた美しいノーブルフェイス、金髪碧眼ロン毛を一括り、細身でシュッとしてて身長が190くらいある。改めてみるとお前かっこいいじゃん、カタコトの日本語はモテ要素だよ!リウそれきっと意味わかってないから、なのにニコニコ頷くジョン。何食べたい?(続)

彼は終始無言、髪を洗うから目を瞑りなさい、大人しく従う彼を前に、昔ハルと風呂に入った時の事を思い出した。ハルはほぼあの口調でつらつら喋っているから少し違うが、俺に身を任せる、そんな安心感のようなものが感じられる。シャワーで泡を流して、顔を拭ってやると、彼は擽ったそうに笑った(続)

自分も店内を物色。ワインコーナーに何やら人だかり。入り口のポスターパネルには「タキシード着用でお越しのお客様にはお好きなワイン1本無料!」オレ思うんだがこの店は採算取る気がないのでは。すると頭ひとつひょっこり出てる黒髪オールバックのメガネとあと…なにやってんですかあんたたち(続)

ばあちゃん達の萌え話を聞いてたら、携帯にメッセージ。伊達さん随分と長く会ってない気がする(半日弱)返事打って送信、そしたら女性陣がすっげオレの事見てて、泰司くんそういう顔するんだねって何故ウケる。オレ顔緩んでた?そしたら逆にキリリ顔にも程があったらしい。地球の存亡決める系の(続)

早朝。伊達さん達に「実家に遊びにきませんか」とメッセージ入れて、皆でいたどりショッピングモールへ。今日はぶどうのフェアをやってる。ワインも希少のやつがある。シャインマスカット激安じゃないの!でかした泰司くん!ばあちゃんとメイちゃんのテンションがすげえ。泰良にお目付けを頼んで(続)

いつもならオレ見つけたりするとヘラヘラ笑ってきそうなもんだけど、人だかりの中、目があった伊達さんはこそっと隣の雲母さんに耳打ちして、そらもおニヤリどころじゃないスマイルを投げてきたわけですよ何だあれはおい。キャー泰司くんファンサもらえたじゃん!ばあちゃんメイちゃんもお黙って(続)

彼を引き入れそのままバスタブに。暑い時でも冷えてはダメだ、男二人でも余裕な湯の海、高波が徐々に凪いでいくのをただ眺めた。まるで肩透かし喰らったように視線を合わせない彼。少しだけ尖った唇。上がったら今度こそコーヒーだ、彼の目が瞬き笑む。もう次に期待している。ああ、いいなその貌(了)

犬シャンプーかないい匂いだね、すると喜多村くんが笑いながら、それ鬼丸のとおんなじ匂いだぞ、ちょっと待てそんなトップシークレットさらっと流すとか。あいつのお兄さんが送ってくれるなんとかハーブのオイルが柑橘系のやつなんだ、それリイコくんにも使ってるんだ?鬼丸は結構大雑把だからな(続)

一分一秒、躊躇という時間を惜しむくらいなら今。やはり一緒に入らないか?泰造くんの表情が揺らめいて。俺は言い方を変える。彼が従うであろうその口調を。俺と一緒に入りなさい。たかがシャワーで汗やコーヒーを流すだけ、それがどうしてこんなに背徳的になるのか。彼が観念したように目を瞑る(続)

ああすまんマスターこれあげてくれるか?ノールックパスでなんとかジャーキーが。きちんと座り直して待つリイコくん。あれ何かオプション増え…ファラオみたいなカラー。ハルちゃんがすげくれるんだワンちゃんの服。着たいやつ持ってくるのかリイコくん賢いなますます犬型。何で今日ファラオなの(続)

こういう時は相槌打ちながらの無だ無。泰司くんほんとウチの旦那の若い時そっくりだね、ええ同じ顔なんで、推しメン話の中、義姉さんが気遣ってくれてるな。ばあちゃん達はそれでも手が止まってない。どんどん仕上がる料理を居間まで運ぶ。お前ますます俺に似てきたな、父ちゃん俺ら同じ顔なんで(続)

上がってゆっくりしててくれ、埃を流してくる。ソファーに座った泰造くんに、用意していたコールドブリューの美味いコーヒーを出そうとして、うっかり…見事にコーヒーを被ってしまった泰造くん。すまんなんと言っていいか、全然大丈夫です、何故笑顔なんだ。そこで俺は閃いた、一緒にシャワーだ(続)

例えば迷い、後悔、そんなざわざわする余計な考えを落ち着かせるんだ。そうかよくわからないが院長は大変なのか?いやいや全然だよ心配かけたな、限定のエクレアを嬉しそうに頬張る鬼丸は、愚痴った事がない。診察や薬の相談は毎日するが、なにか物事や人に関するあれこれも、俺は聞いた事がない(続)

こんばんは、暗証教えてあるから上がってくればいいのに、泰造くんはそれを滅多にしない。俺が疲れて寝落ちした時に気付いたら家の中に居たくらい。大丈夫でしたか、いつも俺は周りに心配をかける。ドアを開けると泰造くん。夏己さん大丈夫でしたか、心配フェイス。ああ自分の身繕いを忘れていた(続)

夏己さんの背中流していいですか?シャワーの水音で消えてしまいそうな彼の声を拾い上げ、助かるよ、彼は俺の背中を丁寧に洗い始めた。時々手が止まるのは上手く動けないでいるのか、微かに震える冷たい手。泰造くん寒くはないか?いえ大丈夫です、それ以上は言わず黙ったまま彼の手を引き寄せる(続)

膝に前脚乗っけてくるんですけど。どうしたリイコ珍しいなダッコして欲しいんだな、じゃゲームちょっと待ってて。ダッコするには大きすぎるのでハグにしてもらう。微動だにしないけどこれ正解かな、喜んでるぞ、その辺が俺にはわかんないけど喜んでるなら良かった。リイコくんはシトラス系の匂い(続)

いつも落ち着いてるのにすぐキョドッたり、照れ屋を通り越して無になったり、俺のバディはなかなか面白い。そんな鬼丸が1日のうちのあの数分間、自分の中身と対峙してるのかもしれない。触れそうで届かない、鬼丸のインナーワールドには入れない。それを俺は外側からこうして見守るんだ、ずっと(了)

途中、ラックの棚に無造作に置いたままの「要るやつ」を発見したり、ハルの忘れ物があったり。なかなかのクエストみだな、ふと時計を見ればもう夕方近く。ウソだろおいまだ全然じゃないか。風呂とリビングと客間だけは死守しなければ。書斎に色々持ち込んだやつはまたそのうちにだな。巻きだ巻き(続)

家に人を招くのは年末年始に仕事仲間なくらいで、夏の休暇を前にこんな一生懸命掃除するだなんて思わなかった。たまにハル達が来て綺麗にしてくれてはいるが、湿気が多いとどうしてもカビがでたりするから、朝から黙々と掃除をする。泰造くんが来るのは夕方だから余裕だ。多分。無駄に広い家だな(続)

リイコくんの頭を嗅ぐ。ワンちゃんのに混ざって柑橘系のがくる。そうかこれが院長の…目を閉じて院長の妄想…に耽りたいのに喜多村くんがゲーム進めてくもんだからリイコくんの頭の上に顎乗っける感じに。てかなんでこんな大人しいのかな君は。リイコはイケメンが好きなんだ、てそんな爽やか笑顔(続)

病院関係者しか知らないような秘密裏なクラブ的なとこで院長働かせてそれもいろんなコスとかさせ…マスターさ妄想よりこっち手伝ってくれ、喜多村くん読み早くなったね、出してくれた肉系は柔らかい美味しいローストビーフ。サンドウィッチにのっけ食いでコントローラーを…足元にリイコくんが?(続)

えーそっち行けば良かった、と心の中でシャウト。マスター顔に全部出てるよな、たまには喜多村くんとサシ呑みもいいか、不本意だけど。ゲームする気なんだなセッティング早。で何やんの?ここ進んだとこでサメに勝てないんだ、喜多村くん早速サンドウィッチとなんか肉系と缶ビールセッティング早(続)

伊達さんいまイイ事言っちゃったなあ思ってますよね、設楽がニヤリ。うわ正にそうだけどここはお前が感動して抱きつくとこ!流れってあるでしょ!オレは一連のやつしか分かりません、おとぼけフェイス憎たらしいな!さあ皆でとりあえず合わせませんか?いつのまにかハルちゃんが衣装合わせ体勢に(続)

客はいても常連ばかりで暇だから早速サンドウィッチ作ってデリバリー。今日はいい生ハムがあるからバジルとタルタルソース、あとはレタスにタマゴサラダ。店番まかしとけって誰かがゆってるありがとう。リイコくんの後ろ付いてく感じで院長んちまでデリバリー。雨でもアーケード抜けたら院長んち(続)

その中でも最たるのは俺だけどな。喜多村くんそれ冗談に聞こえない。そうか俺のことイケメン認識してるのか、リイコくんがフンスと鼻を鳴らす。散々ゲームして食って呑んだからそろそろお暇しようかな、ありがとうなマスター楽しかったよ、玄関ではリイコくんが待ってる。送っていくみたいだぞ?(続)

犬型て。いや実際そんな感じだからさ仕方ない。ヒトの言葉を理解してるとしか思えないとこあるし、吠えない媚びない日和らない…そんな孤高なリイコくん嫌いじゃないけど。そんで店に入ってこようとしないとこも犬じゃないよね。首に付いてたメモにはサンドウィッチのオーダーが。アナログすぎる(続)

ハルちゃんに半被一式を贈呈。いや贈呈ってのはあれなんだけど、まさにそんな雰囲気。恭しく受け取るハルちゃん。雲母さん良かったですね、設楽おまなんで泣きそうになってんの!バカなの?だってすごく幸せそうだからつい、うんまあハルちゃんが幸せそうだと確かにそうよね、ってなんの話なのよ(続)

雅宗先輩の唐揚げすごく美味かったぞ!千弦に褒められたよわあい。伊達さんのはほんと微妙な匙加減が読めないんだよね、佐久間あそんな褒めたらもう俺勃っちゃうん…あしまったお目付け役がいたんだった今。じゃあお言葉に甘えて、設楽とハルちゃん泊まる気満々。ちらと横目で睨む設楽。あーやべ(続)

何も気にしない子含む面々+ワンコで商店街に繰り出して、写真撮られたり試食貰ったり。でもね一番ウケてたのは犬のリイコの半被姿だよ最強ね!雅宗先輩俺らも最強だぞ!千弦の言うことは昔から説得力の塊だからねえ、そっかあって納得しちゃう。どんな形でもノーカン、皆が気にいればそれでいい(続)

このメンツなら誰も気にしないぞ!力強いな千弦、なんでそんな自信満々なんよ、いつもこんな感じだからな、佐久間お前忍耐強いのもいいけどコレはどうなのよ。千弦はなにもきにしないから俺もそうなってきた、って。あー朱に交われば穴二つ…伊達さん穴は一つで、設楽のツッコミはどっかズレてる(続)