リアルアバター

実験6日目「思い出を辿る」

2020/07/03 13:00<職場>

可愛いムーブは想像以上に負荷の高い運動で、疲れが出てきた。
更にこの奇妙な体験により発生した「リアルの自分とバーチャルの自分のギャップ」に苛まれ、精神面の疲労もあった。
恐らく自己乖離というものは、ある地点を境に「慣れ」の領域に入るものだと推測する。
だが、今までが今までだっただけに、容易には受け入れ難かった。
「可愛い女の子の姿」という自分よりも「推し

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実験5日目「自分の中の、のらきゃっと」

2020/05/05 <バーチャルマーケット4最終日>

「はい こんばんは こんばんは ノラ キャットです」

彼女はカメラに駆け寄り、両手でピースサインを作り、天使のような笑顔でそう言った。
自分にとっては聞き慣れた彼女のお決まりの挨拶だが、この日はいつもの画面の前で見ている彼女の生配信とは訳が違う。
普段なら画面いっぱいの彼女の尊顔に身を悶えさせているところだが…
このとき自分は、彼女の小さ

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サイバーパンク!
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仮想世界で見つけた乾杯の本質

2020/05/15

緊急事態宣言の中、30人程が集まった宴会が行われた。
誰一人として密な状況を気に留めず、マスクもせずに、楽しく談笑していた。何故ならここは仮想世界、バーチャルの世界でアバターを身に纏い、3DCG空間を自由に歩き回れる場所である。

私はDJ-09と名乗るただのサイバーパンカーだ。
ヘリーハンセンのジャケットに、3Dプリンタ製のマスクがトレードマークで、現実でも仮想世界でも同

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実験4日目「黒猫襲来」

2019/12/27 <滋賀県某所>

「……いや、このままメンテしてくれ。」

ロボット頭部の2台の産業用超広角カメラが、こちらを見ていた。
「彼」の声は自分の上、コックピットのパイロットシートから聞こえた。
VRゴーグルを装着しているので目元は見えないが、口元はニヤニヤと時代劇の悪代官っぽく笑っていた。

「彼」の名はノラネコP。
のらきゃっとを運用している「彼女」のプロデューサー的な立場の人

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実験3日目「可愛いはつらいよ」

言われると嬉しい言葉は何か?
自分なら「カッコイイ」なんて言われるとどうにも照れ臭いもんで「そいつはどうも」と、返す。
「サイバーパンクだ」「ハードボイルドだ」「趣味がいい」なんて言われたら、好きなものを一杯奢りたいくらいだ。

逆に、予想外の方向から相手に褒められると、どうにも納得ができないし、複雑な気持ちになる。
相手の評価を受け入れるというのは、難しい。
それは自分の見えない部分を受け入れ、

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サイバーパンク!
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実験2日目「TSって何だ?」

「もしも自分が異性に産まれていたなら?」
と、考えたことはあるだろうか?

自分には妹が居る。

昨年結婚したらしいが、結婚相手が誰かは知らない。
おそらく、苗字も変わっている事だろう。

妹は、一浪して大学進学をした、自分はその費用を稼ぐため就職することを強いられた。本当は自分も大学への編入を希望していたが、家に逆らう勇気のないゴミくずのような頃の自分は、就職の道を選ばざるを得ないと勝手に思って

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サイバーパンク!
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実験1日目 2/2「鏡の発見」

自分を客観視するタイミングはどういうときか?
ライフサイクルの中に、何度も鏡を見る機会がある。
洗面所やトイレ、風呂場、化粧をする習慣があるなら更に鏡像となった自分を見る機会があるだろう。
街中のショーウィンドウ、雨上がりの水たまり、カメラで撮影された写真や映像、鏡以外でも自分の姿を確認することができる。

あのとき、自分は自分を見つめていた。だが、それは鏡像ではなかった。
まるで、それが既に過去

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サイバーパンク!
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最新の全身3Dスキャナー(Full Body 3D Scanner)を設置。

最新鋭の全身3Dスキャナー(Full Body 3D Scanner)を、浅草にあるリアルアバター制作スタジオ(Real Avatar Production Studio)

 https://www.real-avatar.com に設置しています。

ノイズパターン照射と通常撮影の連写が可能で、従来不得手としていた真っ黒や一様な衣服の3Dモデル化についても、改善ができております。

なお、この

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Unityに自分を召喚する方法【3D】

どうも、わたたかです。
今回はUnityに自分をインポートして動かすまでの経緯と方法を書いていこうと思う。簡潔にするつもりだけど長くなったらごめん。

事の経緯

Unityでゲームを作りたいが、自キャラをアセットにするのは権利とか(プライドとか)の問題があって使いたくていい方法が無いか考えながら、YouTubeでVFXの動画を見ていたところ、「自分を自キャラにすればいいじゃん」って言う神の発想が

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ありがとうございます🤤
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実験1日目1/2「過負荷の変身」

月を眺めていた。

子供の頃から月に不思議な憧れを持っていた。美しさの象徴のように思っていたし、手を伸ばしても届かない存在ほど惹かれる……なんてところがあったのかもしれない。

月を見上げる自分の背丈は150cm程度、銀色の長い髪に、暗闇に浮かぶ青い瞳、フリルをあしらった少女趣味なドレスと小さな靴、猫を思わせる耳と尻尾を生やして、微動だにせず佇んでいた。

2020/06/25 <実験3日前>

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