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プレッシャーがかかって不安な時に、自分の殻に閉じこもってはいけない。

強いプレッシャーの中、とても不安な時、どういう行動を取るか、ということについて。

この小話に衝撃を受けるのは、もしかすると、自分くらいなもんなのかもしれないけれど、気づきが大きかった話なので、ちょっと読んでみてほしい。(やや長いけど)

※ちなみに、この小話の引用元は先週同様、こちらの本。


アマンダとブリトニーという女子学生で、二人はルームメイトだった。どちらも活発な子で、入学直後から難なく友人をたくさん作った。しかし中間試験が近づくと、明暗が分かれ始めた。プレッシャーが増すにつれ、アマンダは図書館の小さな個室にこもり、昼も夜もそこで過ごすようになった。寮の休憩タイムにも参加しなくなった。クラスメイトとお菓子を分け合ったりおしゃべりしたりする「無駄な」時間が惜しかったのである。初めの頃は寮のフリスビーチームに入って活躍していたにもかかわらず、練習にも試合にも出て来なくなった。
(中略)
その間、ブリトニーは順調にやっていた。もちろん試練やプレッシャーを感じていなかったわけではない。それにアマンダと同じように勉強もしっかりやっていた。しかし彼女は、個室に引きこもる代わりに、勉強グループを作った。「数のマジック」という授業のため、彼女は六人の友人にメールを書いて、一人一週間分ずつリーディングの課題をこなし、要約を書いてはどうかと提案した。週に二、三回、ランチのときに集まってそれを見せ合うので
ある。
(中略)
一月に、この二人のうち一人はプレッシャーとストレスに屈して、もっと競争の激しくない別の大学に移りたいと言った。もう一人は大学生活に適応して楽しく暮らし、成績も抜群だった。アマンダとブリトニーは実在の人物だが、彼女らのたどった道は、人が困難に直面したときに選ぶ選択肢の典型的なものである。

完全に「アマンダ」一択、だなぁと思って。

むしろ、それがあたりまえ、という感じで、40年近く生きてきていて。それが、もしかして、すごい勘違いしてたんじゃないかと、気づき始めたって話なんだけど。

自分の場合、プレッシャーやストレスがかかればかかるほど、自分の殻に閉じこもって、ストイックに努力を積み重ねていないと不安で不安で仕方ない。

他の人と時間を過ごすのは「甘え」で、心の安定にはよいけど、心が安定したところで問題は解決しないのだから、勉強したり、思考したり、に時間を割かないと「無駄」と思ってしまう。

むしろ、そういう生き方・やり方で、テストで良い点取ってきたし、研修課題レポートも点数つくのは、むしろ得意分野!と思って生きてきた。

さらに言えば、「勉強会やろう!」という人、この話でいうブリトニーみたいな人って、自分で勉強するのめんどくさいから、ちゃんととやっている人から吸収することで、時間短縮しようという魂胆だな、、と。

きちんと真面目に課題をこなす自分みたいな優等生タイプは、こういう勉強会だと搾取される一方で、百害あって一利なし!ってことで、絶対不参加。

そういうマインドセットで生きてきたんだけど、ちょっと考え方変えないといけないのかもな、と。

私が出会った多くのビジネスリーダーは、アマンダのように、成功への道は独りぼっちで歩くものだと信じている。しかしこれはまったく正しくない。私がかかわった有能なビジネスパーソンの大半は、非常に競争的な環境にあっても、人間関係というリソースを蓄積し、わずかでも人と関わる時間を活用することが、試練に対処する備えになるということを知っている。ブリトニーは、友人とのランチや勉強会を単に楽しんでいただけではない。ストレスレベルを下げて、脳が最大限に働くようにし、友人たちから与えられるアイデアやエネルギーやモチベーションを大いに活用していたのである。

そう言われてみて、よくよく自分の人生を振り返ってみると、大きめの勝負どころで負けた時、というのが、少なくとも大きく2回あって。(そのうち一回はこちらに詳しくかいてある)

その時を改めて思い返してみると、それまで良かった人間関係をある種断ってしまうような形で、どんどん殻に閉じこもって孤独ストイックモードに入っていっていたなと。

ハード・シングス何度も読んで、「経営者は孤独なんだ!」と孤独であることを正当化していたけど、それはたぶん間違った解釈で。

自分から孤独になりに行ってどうするんだと、仲間を作って一緒にやっていても、最後の最後は孤独、という話なんだよなと。

※注:HARD THINGSは悪くないです。むしろ名著!読むべし!

プレッシャーかかって、不安になればなるほど、結果的に、内にこもって「自分、自分、自分」という考え方しかできなくなって行く。

自分はこんなに必死なのに、自分が一番真剣に取り組んでるのに、他の人はラクして上手くやって、なんで自分ばっかりこんな目に、、そんな被害者意識が時折よぎってしまうようでは、ダメで。

周りの人を遠ざけて、視野が狭くなって、追い込まれた先には、よいアイディアも生まれないし、成功も幸せもない。

内向的な気質で人間関係不得意な人には、だいぶ気が重い真実だけど、自分なりの人間関係への貢献の仕方をいろいろ試しながら見つけていきたい、と思った次第。

で、この本があまりに良くて、著者のショーン・エイカーについて調べたら、最近も本を出していて。

もう、タイトルからして怪しさ満載なので、普通だったら絶対無視してるな、、という表紙(笑)。

タイトルは最悪だけども、こちらの本もかなりよくって。

前著の小話があった7章の内容をさらに深めて一冊の本にした感じの本。

どんなことが書いてあるかと言うと、

最近の研究結果が示しているのは、人が自分の潜在能力を最大に発揮できるかどうかは、「適者生存」ではないということだ。成功は、個人の持つ創造性、頭のよさ、やる気などよりも、むしろ「最良適合」、つまりどのくらいうまく周囲の人とつながりを持ち、他者に貢献でき、そこから恩恵を得られるかにかかっている。その人が属する大学や会社のランクではなく、その人がそこにどれくらいうまく適合しているかが問題なのだ。その選手がどれだけ得点を挙げたかではなく、チーム全体のスキル向上にどのくらい貢献できたかが重要である。  
私たちはつい、もっと頑張れば、もっと足が速ければ、もっと頭がよければ、潜在能力をより存分に発揮できるのにと考えがちだ。しかし現代の世の中では、成功や潜在能力の発揮を妨げる最大の障害は、生産性や努力や知力の不足ではなく、目的を追求するやり方の誤りにあることが、科学的な研究によって明らかになっている。ポテンシャルを花開かせるための道は、1人で歩くものではない。 10 年にわたる研究の結論は明快なものだった。 誰よりも早く1人で歩くより、みんなで歩いたほうがいい ということだ。

膨大な研究のエビデンスに基づいて、これまで常識とされていた考え方が、実は間違えていて、もっといいやり方がある、という提言がなされている。

キーワードは「限定ポテンシャル」と「最大ポテンシャル」

「限定ポテンシャル」→自分1人で達成する限定的な小さい成功
「最大ポテンシャル」→他者との間に生じる好循環によってのみ達成可能な大きい成功

本当に輝くためには、1番になろうとするのではなく、周りの人たちと一緒に強くなることを目指すべきだと。

成功する人間というのは、最も輝かしい光を放つスーパースターと思われがちだ。ところが実際には、光は星の集まりである星座の中に自分の場所を見つけることのできた人から発せられるのである。

この考え方は、悪くないなと。殻に閉じこもるな!だと、多少抵抗あるけど、自分はどういう星座の中のどんな星なのか、星座全体の全体の輝きをつよくするために、自分の特徴をどう活かすのか、という考え方であれば、受け入れやすい。

そのために、どんなことをすると良いのか、という方法がいくつも書かれているので、できる範囲で取り入れて行こうと思ってる次第。

毎週note書いてます

もし興味あれば、過去分も読んでもらえると嬉しいです。

今回は、5月5日(日)~5月11日(土)分の週報になります。




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