東北編⑧【龍飛岬から亀ヶ岡遺跡へ】BRZ紀行
● Day7:2022.10.08 青森市 → 中泊町
朝カーテンを開けると、どんより曇った灰色の空を背景に、グリーンが鮮やかな北海道新幹線が走って来た。
R280 を北上。信号機の無い直線快走路を走り大平山元(おおだいやまもと)遺跡に向かった。
r12 に左折し、しばらく走ると民家に隣接する空地に遺跡らしきものがあった。遺跡周辺の施設はまだ整備中の様子。
展示施設の大山ふるさと資料館は遺跡から少し離れたところにあり、閉校した小学校校舎を利用したもの。館長と思われる女性の方が展示物の説明をしてくださった。16,000年前の日本最古の土器片がこの遺跡から出土したとのこと。奥の展示室には地元の農・漁・林業で使われていた道具が展示されていた。
龍飛岬に向かった。北海道新幹線の駅に隣接した 道の駅いまべつ で休憩。ここに来るまでに何度か見かけた女性ライダーのスクーターが駐車場に停まっていた。店内に入ると「がっぱらもち」が目に留まった。店員さんにこのまま食べられるかを聞いて昼食用にひとつ買っておいた。
海岸沿いの道は晴天で、空も海も青くて気持ちイイ。
龍飛岬の 道の駅みんまや は展示館と観光坑道(入らず^^)になっていた。
岬からは対岸に北海道の姿がくっきり見え、海峡に吹く風が心地よい。
小さな船が、海峡を流れる速い潮に逆らうようにして、白波に揉まれながら右から左に進んでいた。
40年前に自転車で訪れた時には、青函トンネルはまだ工事中で、ダンプカーが走り回るホコリだらけの景色だったことが脳裏に焼き付いている。今はもう観光地として整備されているが、山肌に掛けられた「青函トンネル本州側」の看板だけが当時を物語っているようだった。
龍泊ラインの眺瞰台に寄るとトイレはシャッターが閉まり使えず。急に催してきたため 道の駅みんまや まで急いで戻り事なきを得た。ホっ^^
スッキリしたお腹で再び眺瞰台に戻り、道の駅いまべつ で買った「がっぱらもち」を昼食にした。
龍泊ラインの海岸沿いの景色は抜群で、走っていてほんと気持ちイイ。
道の駅こどまり で小休止。しじみ饅頭を買って小腹に足しておいた。
十三湖の北の端で R339 から r12 に分かれたところは、しじみラーメンが名物らしく数軒の店が並び、その前の静かな湖面には、中の島までの橋が架かっていた。
後ほど分かったことだがこの辺りは古代からしじみがたくさん採れたようで、田小屋野貝塚からは大量のしじみの貝殻が出てきたらしい。
左手に広い干拓地を見ながらバイパス道を南下していくと、道路の右側に亀ヶ岡遺跡案内所の看板が見えた。
1つ目の看板を通り過ぎ、2つ目の看板のところで右折して駐車場に入ろうとしたが行く先に入口がない。えっ!と思い慌てて元の車線に戻ったが、危うく事故を起こすところ。北から南に走る車にとっては紛らわしい看板だが、よく確認してから右折しないと..と大いに反省。少し先でUターンして引き返し、先ほど通り過ぎた1つ目の看板のところから駐車場に入った。
亀ヶ岡遺跡にはボランティアガイドが居て案内してくれるらしく、プレハブの案内所に入ったが誰も居らず。遺跡の方に向かって歩いていると、女性ガイドが男性客 1人を案内していた。飛び入りで参加させてもらえないかと尋ねたところ、お二人ともOKとのこと。一緒について回らせてもらうことにした。
男性客は大館から来られているらしく、方言の会話を聞いていると耳に心地よい^^
亀ヶ岡遺跡と言えば歴史の教科書にもよく出てくる遮光器土偶が出土した遺跡があるだけかと思っていたが、実はそうではなく、周辺には縄文から弥生にかけての遺跡が多数点在し、昨年世界遺産の対象になったのはその一部だけとのこと。知らなかった..
世界遺産の対象地になると住宅は立ち退きになり、地面の草木を抜くだけでも国の許可が必要になるらしい。そして立ち退いて更地になった地面を掘ると必ず遺跡が出てくるとも。
男性客が途中で抜けた後、亀ヶ岡遺跡のすぐ隣にある田小屋野貝塚のガイドもしてもらえた。
ガイドの女性は元教員をされていたそうで、退職したあと地元に恩返しをしたいと思いボランティアガイドをされているとのこと。なるほど、道理でポイントを押さえた分かりやすい解説をされていた..と納得^^
三内丸山遺跡は県立の立派な博物館施設だが、亀ヶ岡遺跡を含めそれ以外のところは、世界遺産と言えども地元の人たちによる手作り感満載の遺跡。昨年世界遺産になったばかりのため、これから整備されていくのだろうが、これはこれで温か味があってイイものだな、と思ったりもする。
ただ、車がかなりのスピードで往来する歩道のない車道を歩いて行くところもあったりするので、遺跡へのアクセスの安全性確保を含め、インフラ面の課題はまだ多くありそう。
遺跡見学を終え中泊町の宿に向かった。ナビを頼りに進んだが細い路地をくねくねと案内されどこにあるのか分からず..
Google 先生にも案内してもらいなんとかたどりついた。
駐車場で釣り客が道具を片付けている。古びた建屋の宿だが仕出しをされているようで、女将は元気で明るく夕朝食はなかなか美味しかった。