わたしのすきな場所
北海道は札幌市にあるモエレ沼公園。
初めて訪れた時から、そこの空気感に魅了された。とても広くて開放的なのに、何かに包まれているような安心感を覚える。こんなふうに感じる場所は、初めてだった。
それ以降、札幌を訪れた時は必ず足が向いてしまう。今回は行かなくてもいいかな…なんて思っていても、やはり行きたくなってしまうのだ。
素晴らしいのは、目を見張る海の噴水のプログラムや、優しくそびえるモエレ山だけではない。
広い芝生の上で人々が思い思いに過ごしているその様が、何とも言えず多幸感にあふれているのだ。
何も敷かずに気持ちよさそうに寝転がる人。ごく小さなテントを広げてお弁当を食べる家族。おいしそうにアイスを分け合う恋人たち。ボール遊びやバドミントンをしたり、虫取り網を手にチョウチョを追いかける子供たち。
歩道にも、ゆっくり歩く人、ランニングをする人、サイクリングを楽しむ人、いろんな人がいる。
モエレ山やプレイマウンテンの頂上に登って、遠くの街を見渡して深呼吸すれば、体中に力がみなぎってくる気がする。そこまで高くない場所なのに、空にぐっと近づいたように感じる。
現実だけど、どこか現実ばなれしているようで、もしも天国があるのなら、こんな場所だったらいいなと思う。
さまざまな人を優しく包み込む、大きな大きなその公園へは、ふらりと行ける距離には住んでいないけれど、また絶対に行くことになるだろう。どうしてこんなに惹かれるのかは、自分でもよく分からない。土地との相性みたいなものも、あるのかな。
先日、数年ぶりに訪れて、やっぱりここが私の好きな場所だなと、改めて思った。近所にあったら、毎週でも通いたい。
でも、たとえ遠くても、そんなふうに思える憩いの場を現実の世界に見つけられたのは、とてもラッキーなことだと思う。ただそこにいるだけで、幸せがこみ上げてくる場所があるなんて!
(写真はすべて、9月某日に撮影。よく晴れた日、モエレ沼公園にて。)
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