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直すべきは、こういうところか

4月30日から、両親と私と娘の4人で旅行に行った話は先日書いたのだが、5月1、2日は志摩スペイン村を満喫した。

1日目に、娘の希望でジェルキャンドルの手作り体験をした。

ガラスの容器のなかに好きな色の砂を4層くらい重ねる。その上にガラスの人形や貝殻を飾り付けたら、お客さん側がする作業は終わりだ。

あとは店員さんにジェルを流し込んでもらって仕上げる。余裕をもたせてなのか、1時間以上あとに引き取りに来るよう言われ、引換券を渡された。

次の日もスペイン村に来るし、早く受け取っても荷物になるからという理由で、その日は取りに行かなかった。

***

スペイン村2日目。入園直前、お札と一緒に財布にしまっていた引換券を確認する。

そこには「引き取りは本日中」と書かれていた。つまり、キャンドルを作った昨日まで、ということだ。

しかも「本日中」の文字の下には赤い波線が引かれ、強調されている。

だけど楽観的な私は「まあ、一日たったくらいで、処分されたりはしないだろう」と、あまり深く考えていなかった。

でも、娘には黙っていた。だって、引き取りが昨日までだと知ったら、きっと不安がる。

***

引換券の件はいったん保留にして、母と二人で屋内型のジェットコースターに乗ることになった。(絶叫系が苦手な私の父と娘は、外のベンチでお留守番)

列に並んでいるとき、話題のひとつとして、キャンドルの引き取りが当日中だったことを話した。

なんで昨日確認しなかったの?

母上、ごもっともです。

何だか人に話したら急に不安になって、ジェットコースター待ちの列に並んだまま、お店に電話をかける。

事情を話すと「レジでお預かりしているので、大丈夫ですよ~」と、感じよい返事が返ってきたのでほっとした。

「よかったあ。○○を不安な気持ちにさせずに済んで」と私がつぶやく。

すると母に「少し不安にさせるのも必要だよ。それから、大概のことはどうにでもなるって分からせるのもね」と言われてハッとした。

こういうところか。

私の「完璧主義」な部分は。先日、Webライターラボメンバーの、おとうさんから言われたことを思い出す。

親が失敗する姿を見せるのも大事

腑に落ちた。

結局、私も母と同じように、必要以上に先回りしてしまっていた。

それを過保護だ、過干渉だと、一時は恨んでいた母本人に指摘されるとは……。

でも、不思議と「教えてくれてありがとう」と素直に思えた。

***

その後どうしたかというと、わざと娘の前で財布から引換券を出し、受け取りが当日中だと知って焦る演技をした。

そして、わざわざ店に電話するふりまでしたのだ(我ながらクソ真面目である)。

娘の前で電話をかける真似をし、何も聞こえない受話器に対してしゃべりかけるのはハードルが高すぎるので、家族と距離をとってからスマホを耳にあてる。

よりリアリティーを出すために、地面に向かってペコペコお辞儀までしておいた。

私、何やってるんだろ

真剣に演技している自分が馬鹿馬鹿しくて、ひとりでちょっと笑ってしまった。


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