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三つのタイプ

さて、今日も書こう。今日も暑かった。ですね。

明日の「オトナのための文章教室」にむけて送られてきた原稿に、のめりこんで読んでいる。

読んで面白かったとかじゃないですからね…(どんなふうに書かれてるか、どんなふうに書くか)の研究でして…とか、心の中でぶつぶつ言ってる。

たしか、大瀧詠一さんが言っていたことだが(たぶん山下達郎さんとの、いつかの「新春放談」で)、野球選手の話をしていて、「芸術家タイプ」「研究者タイプ」それから何だったか「商売人タイプ」だったろうか、三つのタイプで見ているという話をしていた。やっぱり三拍子が揃った選手は少ないんだ、と。

そういうことは、いろんなジャンルで言えることで…

「商売人タイプ」は、「文章教室」には来ないかもしれないな。参加したら賞金狙えるとか謳ってないですからね。あとの2タイプの人なら来るかもしれない。

でも、それぞれのタイプは1人、1人でクッキリと分かれているわけではなくて、それぞれに複雑な色合いがあるわけ。だから賞金狙いの人が来てもいい。わかることなら遠慮なく言いますよ(実際に以前、公募に出したいという文章を持って来られた方もあり)。

「芸術家タイプ」に何か教えられると思ったことはないし、そもそも「文章教室」は誰かに何かを「教えよう」としてひらいている場ではないのだが(詳しくはこちらで)、まぁとにかく好きなように書いてください、と言えるだけの人が来たらそれはそれで面白い。

「文章教室」のような場を営んで、ぼくの中で一番、顔をもたげるのは、「研究者タイプ」で、よーし、どうなってる? と張り切って知ろうとし始める。

そういう気持ちを少しでも持った人には、ぜひ普段読んでる本なんかも、少し「研究」してみるといいと勧めます。

ただ読んでるだけでは気づかない部分──面白いとか興味深いとかそういうことを横に置いて、ただただよーく見ていると気づく、ということはあるものだ。

「そんなことはどうでもいい。ところで、書くのが上手くなる方法は…?」という方もたま〜にいらっしゃって、そういうのは困るのだが…(人生を棒に振れるような美味しい魔法があれば高く売れるのでしょうけど…いやいや…)

これは明日の「文章教室」の"おまけ"で、「終わり方の観察」のために選んだラインナップ。選んでいる途中で、女性の書いたものをもっと…と思ったのですが、結果的には女性の書き手が大半になってしまいました(あ、この写真からはヘミングウェイと坂口恭平が抜けてますね、計11作)。ほんとうに各文章の「最後の部分」だけを見ます。

さて、「研究」してみて、もっとも面白いのは、もしかしたら、どうでしょう? "自分"かもしれませんよ?

(つづく)

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「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"は、1日めくって、8月11日。今日は、「金色」の話。

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