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砂色の旧市街地

2019年9月
カイロ

頭の中は、砂色の古代にいるような気分。
もちろん現代だけども、街が変われば雰囲気も変わる。
パキスタンにいた頃が少し懐かしくなる街の雰囲気。少しだけ見慣れた砂埃の街並み。

あちこち名所を回るのもいい。
でも、限られた時間の中でインスタで見慣れた風景を見るだけよりも、歩きながら自分の肌で街並みを感じたい。砂色の街に染まりたい気分だった。

旧市街地には、いつの時代の?と感じる建物が今も残っている。
iPhoneやwifiが発達した今の時代に彷徨えるのがとても不思議に感じるくらい、タイムスリップした気分になる。とは言え、旧市街地の市場は、日常のエジプト生活を支える青果物や日常品が売られて、茶屋の軒先でシーシャをふかす光景が目に入る。
時々、自分がいつの時代にいるのかわからなくなる。

勝手に古代と現代が入り混じった光景に酔う。
生活は現代だけど、古代エジプトとオリエントがぶつかり合った時代から何かが変わっていない風景に酔ってる自分もいる。勝手だよね。

現代的なビルも存在するが、そのビルになんの意味があるのだろうか?そんな事を思いながらひたすら歩く。

旧市街地ではないが、ナイルのほとりで夕焼けを見ながら、この街はどう発展していくのかぼんやり考える。
いつかドバイのような近代中東の宇宙都市みたいな感じに整備されるのか?
いや、このままでいて欲しい。と思うのは、勝手なんだろうね。

この何かが混じった光景が好きだ。
目の前には商店が立ち並び、上を向けばモスクの塔が見える。アザーンでも流れれば雰囲気は抜群だろう。

この建物が最盛期だった時代は、どんな雰囲気だったのだろうか?本や漫画、映画が創り出した当時の風景しか私の中にはないけれど、実際の雰囲気はどうだったのだろう。

結局、私の中には誰かが創り出したイメージしかない。それだけ。
そのイメージにぴったり!とワクワクするのは、浅はかなのか?

大通りに出れば、車が激しく行き交う現代社会。でも、その傍には昔から変わらない風景。
私が京都よりもワクワクするのは、多分、京都の風景ほどに慣れていないせいだからと思う。
もし、この風景に慣れきった生活を送っていたのなら、旧市街地をうろついても何も感じないのかもしれない。いつもの光景じゃん!ってね。

暑い日差しの中を歩いた渇きを茶屋の軒先で潤しながら、シーシャをふかして思う旅の一コマだった。

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