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空白恐怖症

報道番組である言葉が取り上げられてた。
「空白恐怖症」

ビジネス業界から生まれたらしいこの言葉。
スケジュールが空白になっていると不安になってしまい、
つい何かを入れたくなってしまうというものらしい

ひと昔前のワーカーホリックみたいなもの?
とも思うのだが、そうではなく
プライベートの予定が空いているのも嫌ということらしい。

インスタやツイッター等のSNSで他人の生活が見えやすくなった。
すると発信している人が充実しているように見えて、
予定が空いている自分がむなしくなってしまい、
疲れていても、体力がたらなくても、
遊ぶ予定を詰め込んでしまうというのだ。

人によってはダミーのスケジュールを書き込んだりさえ
するらしいこの症状。

ダミー予定を書き込んだことは今のところないが、
気持ちがとてもよくわかる。

スケジュールに追われている状況というのは
どこか社会とつながっている気がして非常に落ち着くのだ
スケジュールが埋まっているということは
それだけ誰かしらに必要とされている気がするのだと思う。

テレビに出ている方たちは埋めなくても勝手に埋まるといっていた
多分本当はそれが理想
仕事でめちゃめちゃ必要とされて休みが取れないとしても
自分はありがたいとおもってしまうと思う。
けれど、仕事場でも大して重要じゃない、かつ、
一般人で基本的に友達もほぼいない自分としては、
自分が頑張らないと予定が埋まらない
なんとか今月来月のスケジュールを埋めようと必死になるのである。

つきつめれば孤独感や寂しさのようにも思う。
スケジュールが埋まっているということは、つまり
それだけ多くの人に少しでも必要とされているということ。
自分が楽しいかどうかというより、
他人に必要とされているかが重要になってしまっているんだろう。
だから疲れててもぼろぼろになるまで遊ぶし、仕事をする。
無理やりにでも誰かとつながっているために。
誰かから見たときに充実しているように見えていたい、
という他人からの目線もたぶん気にしているのだろう。
なんとも他人軸での生き方だなあと思いつつ、
なかなか止められない。

空白恐怖症。
本当はスケジュールではなく自分の空白が不安なんだろうな。
可処分時間を自分で処理することが出来るようになったら、
この症状は治るのだろうか。

スケジュール帳を見ながらため息をつく日々がなくなればいいのに
と思ってしまう。

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