或る夜の出来事
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール主演。1934年(昭和9年!)の映画で、ラブコメの元祖とも言われています。監督は『スミス都へ行く』、『素晴らしき哉、人生!』のフランク・キャプラ。
あらすじ(ネタバレなし)
富豪の令嬢エリーは、プレイボーイな男性と勝手に婚約を決めてしまい、それを父親から反対されます。娘のわがままぶりに手を焼いた父は、エリーを豪華なプライベートヨットに監禁しようとするのですが、なんと彼女は海に飛び込んで脱走。笑
婚約相手の彼に会いたくて、ニューヨーク行きの夜行バスに乗り込むエリー。そこで同じバスの乗客、新聞記者ピーターと出逢います。
世間知らずのお嬢様エリーと失業中のピーターは、最初はちょっとしたケンカになります。
おお、ラブコメの王道!「やな奴! やな奴! やな奴!」っていう、アレですね♩ もはやテンプレといえましょう。笑(あれは「ラブ」だけど「コメ」ではない)
旅の道中、富豪の父による大捜索が新聞に掲載され、ピーターはエリーの正体を知ります。「こりゃ大スクープだ!」と思ったピーターは、エリーのニューヨーク行きに協力するが……というお話。
感想は「ほのぼのー」
で、この映画を観たわたしの感想はというと……
ほのぼのー。
ものすごーく好き、というわけではないけれど、ほのぼのー。
だそうです。笑
「こらこらー、もうちょっと何かないんかー!?」と、自分で突っ込みたくなりましたが、フランク・キャプラ監督の作風のなせる業かもしれませんね。ほのぼの気分を味わいたい時にいかがでしょうか?
もう少し補足で、こんなおすすめポイントを挙げておきますね!
○おすすめポイント1:ジェリコの壁
クラーク・ゲーブル扮するピーターは、愛想良く女性をチヤホヤしてくれるタイプではないけれど、とても紳士。このあたりの描写は、とても洒落ています。
○おすすめポイント2:ドーナツの美味しい食べ方
"Dunking is an art." 名言です。教授の教えによりますと、長々とコーヒーに浸してはいけません。笑
○おすすめポイント3:アカデミー賞5部門を受賞
この作品は、第7回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞の主要5部門(Big 5)を独占するという快挙を成し遂げています。
主要5部門の受賞は、その後も次の2作品でしか達成されていません。凄いコトなのです!
○『カッコーの巣の上で』(1975)
○『羊たちの沈黙』(1991)
○おすすめポイント4:『ローマの休日』も影響を
裕福な家の令嬢が訳ありで逃げていて、偶然知り合った新聞記者がスクープを期待して協力するが、お互いに異性として惹かれ合い――という『ローマの休日』のプロットは、『或る夜の出来事』から影響を受けたのだそう。
ほかにも『卒業』、『カリオストロの城』、『新世紀エヴァンゲリオン』などの作品も、本作が元ネタになっているのだとか。それを踏まえて、あらためて観てみるのも面白いかもしれませんね~!
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