カッコーの巣の上で
1975年のアメリカ映画。'60~'70年代に多く作られた「アメリカン・ニューシネマ」の代表作のひとつです。
ジャック・ニコルソン主演。監督は、ミロス・フォアマン。(ミロス・フォアマン監督といえば『アマデウス』も大好きです!♡)
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
ツイートの日付からすると、お盆休みの最終日に観たようですね。確かに「明日から仕事」という日に観る映画としては、ちょっとテーマが重いかなぁ。笑
でもでも! けして楽しいお話ではないけれど、間違いなしの名作ですよ〜!
不朽の名作
本作は、アカデミー賞で5部門を受賞しており(作品賞、監督賞、脚色賞、主演男優賞、主演女優賞)、AFIの「アメリカ映画ベスト100」にもランクインしています。
ちなみに、わたしは「映画の評価というのは個人個人で違っていて良い」と思っています。
その考えがベースにあるので「輝かしい受賞歴=“良い映画”・“名作”」と単純に決めつけることは、あまりしたくない。
――したくないのですよ?
でも実際、良い映画なんだもの~!
そりゃアカデミー賞も取るよ、と。笑
体制と反体制
この映画の舞台は、精神病院。刑務所での労働をサボりたいがために(どんだけ笑)精神異常を装って入院してきた男・マクマーフィー(ジャック・ニコルソン)。
その前に立ちはだかるのは、患者を支配下に置き、完全統制しようとする看護婦長のラチェット(ルイーズ・フレッチャー)。
本作は、マクマーフィーとラチェット婦長との確執を通し、
「人間の尊厳とは?」
「人らしく生きるとは?」
を問いかけてきます。
作中では、このラチェット婦長が「体制」側の象徴であり、
(圧が凄い。怖いよ~!笑)
対するマクマーフィーは「反体制」のヒーローなんですよね。
当時のアメリカン・ニューシネマの主人公って、体制(=抑圧)への反抗を先頭に立って引っ張ってゆく役まわりなんですよね。
小さくまとまった人物では体制を壊せないから、大胆でハチャメチャ。ブルドーザーのように、とてもパワフルなキャラクターです。
そのハチャメチャなパワーで「みんなが怖くて出来ないことを自由にやってのけちゃう」から爽快だし、カッコいいんだろうなぁ。
個性豊かな脇役たち
また、脇をかためる入院患者たちが、ぞれぞれに個性的で良いです。
人は、どんな人も様々な背景を持っていて、その人だけの喜びや悲しみ、苦悩、大切にしているものがある。
ひとりひとりに、可愛らしかったり、愛おしかったりする面がある。そんな姿を演じてくれています。(悲しい面も……ね)
『バック・トゥー・ザ・フューチャー』ドク役でおなじみのクリストファー・ロイド、『ツインズ』のダニー・デヴィートも出ていたのね!驚
わたしは、若者ビリーのエピソードがとても印象に残っています……。
チーフとの心の交流
入院患者の中でも、特に「チーフ」とマクマーフィーの交流は、この映画の最も重要なモチーフではないでしょうか。
本当に大切な部分だと思いますので、ぜひ、作品を観て味わってほしいなぁと思います。
はい、ここ、来週テストに出るよ~!っていうくらい重要です。笑
・・・
構図など、撮り方もとても綺麗です。
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