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シャレード
鑑賞時の感想ツイートはこちら。
『シャレード』を観た。お洒落でコミカルなサスペンス。ジバンシィの衣装に身を包んだオードリーがほんとうに素敵♡ ケイリー・グラントも渋くて素敵♡ マンシーニの、あの曲♩ オープニング・シークエンスは、007のガンバレルでお馴染みのモーリス・ビンダー。これがまた洒落てるんだなぁ、 pic.twitter.com/TOrZOVNqoZ
— もりはるひ (@haruhi_mori) March 20, 2017
1963年のアメリカ映画。オードリー・ヘプバーンが富豪の妻を演じ、スキー旅行から自宅に戻ると突然知らされる夫の死、葬儀以来つきまとい、周辺を探りまわる見知らぬの三人の男―― 彼らの正体とは? 夫の死の真相とは?―― パリを舞台に二転三転しながら謎を追う、コミカルなタッチのロマンチック・サスペンス作品です。原題 "Charade"。
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出演は、主人公「レジーナ」に『麗しのサブリナ』『ティファニーで朝食を』『マイ・フェア・レディ』のオードリー・ヘプバーン、レジーナが恋心を寄せる相手「ピーター」に『北北西に進路を取れ』のケーリー・グラント。
共演に、『がんばれ!ベアーズ』のウォルター・マッソー、『荒野の七人』『大脱走』のジェームズ・コバーン、『人間の証明』のジョージ・ケネディ、ほか。
監督は、『踊る大紐育』『雨に唄えば』のスタンリー・ドーネン。
タイトル・シークエンスがお洒落!
まずは、本作のタイトル・シークエンスをご覧ください♩
鮮やかな色使いとモダンな幾何学モチーフが印象的ですよね。
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いやー、カッコイイなぁ! ハイセンス!♡
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このタイトル・デザインを担当したのは、あのモーリス・ビンダー! 1950~1960年代、数々の映画のタイトル・シークエンスを手掛けた有名なデザイナーです。
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ドキュメンタリー『Silhouettes: The James Bond Titles』(2000年)より。
『ウエスト・サイド物語』などを手掛けたソール・バスと並ぶ、タイトル・デザイン界2大巨匠のひとり! 学生時代からデザインが好きなわたしは、彼らの作品を観る度に衝撃を受けています。どちらも大好き♡
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モーリス・ビンダーは本作『シャレード』のほか、『007』シリーズのオープニング・タイトル(*)をはじめ、ボンド映画の象徴とも言えるガンバレル・シークエンスを創り出したことで良く知られています。
*『007』シリーズのタイトル・デザインの多くは彼のもので、第2作と第3作を除く、第1作『007 ドクター・ノオ』(1962年)、および第4作『007 サンダーボール作戦』(1965年)~第16作『007 消されたライセンス』(1989年)の計14作品を手掛けています。
モーリス・ビンダーがデザインした『007』のタイトルやガンバレルについては、下記の記事で詳しく書いています。ぜひ併せてご覧ください。
ヘンリー・マンシーニの音楽♩
さて、先程ご紹介したタイトル・シークエンスの音楽に、みなさん聞き覚えはありませんか? 一定の年齢以上の方なら、映画音楽のスタンダードとして馴染みがあるのではないかしら。わたしも大好きなアメリカの作曲家、ヘンリー・マンシーニによる楽曲です。
ゆったりしたテンポのヴォーカル Ver. も素敵~♩
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わたしは下の記事に書いたような環境で「映画音楽大全集」を日常的に聴いて育ったせいか、この時代(1960~1970年代)の映画音楽って個人的にすごく好き! 聴いていると……はぁ~♩ なんとも落ち着く……♡ 時を超えてずっと残っている名作映画は、音楽もまた、やっぱり良いんですよね。
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同じくオードリー主演の映画『ティファニーで朝食を』(1961年)。この作中で彼女が歌う『ムーンリバー』は、マンシーニの代表曲。
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それから、マンシーニといえば『ひまわり』(1970年)も良いなぁ~!
『ひまわり』を観た。
— もりはるひ (@haruhi_mori) January 20, 2021
子どもの頃から聴いていた、ヘンリー・マンシーニのあの名曲!
やっぱりいいなぁ〜。
ロマンチックで、哀しくて、うっとり……
(*˘︶˘*).。.:*♩
マルチェロ・マストロヤンニの憂いが渋くて良い♡#映画好きと繋がりたい #映画好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/iXP1UgsBgK
この映画のテーマ曲は、甘く、物悲しく、聴いていると胸がキュッと切なくなります。
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そして、マンシーニ作品の中でわたしが最も愛してやまない、大好きな曲が『Lujon』!
わたしの iPhone の Spotifyアプリには、珠玉のお気に入り曲だけ集めたプレイリストがあって、その中にいつも入っています♡
この『Lujon』という曲、調べてもあまり詳しい情報が出てこないのですが、アメリカの TVドラマ『ついてる男』(Mr. Lucky/1960年)のサントラ曲らしいです。
わたしの中では、優雅なバカンスに出かけた南国リゾートのプールサイドで、冷えた飲み物などを片手に聴きたいイメージ♡笑
ジバンシィの衣装に身を包んだオードリーが素敵!
本作のもうひとつの大きな見どころといえば、全編ジバンシィの衣装に身を包み、うっとりするほど洗練されたオードリーの着こなし。
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フランスのハイブランド「ジバンシィ」(GIVENCHY)の創始者であり、ファッション・デザイナーのユベール・ド・ジバンシィと、彼の最も著名な顧客であり親友でもあったオードリー・ヘプバーンの関係はとても有名ですよね。
『麗しのサブリナ』(1954年)以来、オードリーのファッションといえば「ジバンシィ」と言われるほどアイコン的な存在に。
○ 麗しのサブリナ(1954年)
○ 昼下がりの情事(1957年)
○ パリの恋人(1957年)
○ ティファニーで朝食を(1961年)
○ シャレード(1963年)
○ パリで一緒に(1963年)
○ おしゃれ泥棒(1966年)
上にご紹介した『シャレード』の衣装。どれを見ても、オードリーの華奢な体つきをとても上手に活かしたデザインになっています。
バレエで培った細くて長い首は、高さのある襟で。細いウエストは、太めのベルトで強調。細い腕は、七分袖と長手袋でエレガントに。肉感の乏しい全身のシルエットは、張りのある素材と立体的な仕立てでカバー。
人がそれぞれに持っている外見的な個性(背が高い/低い、グラマー/華奢、肌が色白/色黒 ……など)は、ファッションにおいては「弱点」と「強み」(=魅力)のどちらにでもなりうる――というのがよくわかります。
50年代当時、スクリーンではグラマーな女優が人気で、やせっぽちのオードリーはコンプレックスを抱えていたとか。でも、そのスリムな体型を活かしたファッションによって多くの人を魅了しました。
自分を知り、個性を活かすこと。
やっぱりそれが、お洒落の極意なのかも♡
オードリーの個性を、完璧なまでにデザインの力で「魅力」に変えてしまう
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ジバンシィ、さすが!
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これが一流デザイナーのセンスと力量なのですね~。
体形には全く「自信がない」と自信を持って言える(笑)わたしでも、ユベール・ド・ジバンシィのような優れたデザイナーに服をあつらえて貰ったら、オードリーみたいにエレガントなレディーになれるかしら♡(妄想)一度は着てみたいですよねぇ、ハイブランドのお洋服。
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ジバンシィを纏った美しいオードリーの姿は、こちらでまとめて見られます。
サスペンスで、コメディで、ロマンス。
最後に、本作の内容について。映画のストーリー的には、記憶に残るシーンなど、実はそれほど無かったよなぁ、という印象。
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お話の展開が
「おっと! そうなの?」
「あらま! そういうことだったの?」
と二転三転し、わりと捻られた脚本になっています。
主人公の夫が突然殺害され、その真相を追うサスペンスがベース。そこにプラスして、オードリーとケーリー・グラントのロマンスもありつつ、お洒落なテイストのコメディ、といったところでしょうか。
サスペンス、ロマンス、コメディの要素がバランスよく織り込まれていて、気軽に楽しむのに向いている作品だと思います。
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同じスタンリー・ドーネン監督の作品ならば、断然『雨に唄えば』の方を推しますけどね♩(ミュージカル作品が得意なドーネン監督なので)
『雨に唄えば』を観た。
— もりはるひ (@haruhi_mori) October 19, 2021
本当に「これぞミュージカル!」という作品。ようやく観られてうれしい。
ジーン・ケリー、ドナルド・オコナー、デビー・レイノルズ。主役3人の躍動感あるダンスが素晴らしい! それぞれの踊りが驚く程レベル高い。すごい身体能力!
名作として語り継がれるのも納得♩ pic.twitter.com/BqT70N1wCO
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わたし個人的には、キャストの中にウォルター・マッソーがいるのがポイント高いです!
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わたしの洋画史のルーツとも言える作品、『がんばれ!ベアーズ』(1976年)の「バターメイカー」さん!♡
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