今週の読書録
今週は紅茶月にまつわる書籍や待望の続編など4冊を読了。
無人島のふたり
『無人島のふたり』は、山本文緒さんの闘病生活の記録がまとめられた最後の作品。
気づいたときには膵臓がんステージ4b。
既に治療法はなく、進行を遅らせるしかない段階。
闘病中の心の動きが綴られた本作では、余命幾許もないことを言われても反応に困るであろう周辺の人々へ配慮が含まれた気持ちを表現した一文は心に残りました。
と見えない距離感を見事に表現した一文は、恐らくタイトルの由来でしょう。
公表できぬまま、お仕事の依頼を断り続ける心境はいかばかりだったことか…
あぁ、生きることはそういうことなのでしょうね…
健康な時には実感し得ないものの、何となく分かる感覚。
先月文庫化された『自転しながら公転する』の受賞報告を受けた際には、既に命のカウントダウンが始まっていたなんて…
作品を読んでいるからなおのこと切なくなりました。
凛として弓を引く 青雲篇
碧野圭さんの「凛として弓を引く」シリーズ第二弾。
今回は進級した主人公が学校にて弓道部設立を目指すストーリーです。
碧野さんご自身が弓道をされているようで、経験者ならではのリアルな描写に共感。
結末はややご都合主義のハッピーエンドですが、続きが楽しみなシリーズです。
ティーン向け小説のようですが、大人が読んでも楽しめる内容ではないでしょうか?
ロシアのチョコレート包み紙
平和になった際には、チョコレート博物館に行きたい!
日本字もお馴染みのチュブラーシカやマトリョーシカなどの鮮やかでレトロな包み紙コレクションは、眺めるだけで楽しい気持ちになれます。
日本でいうと明治くらい有名なチョコレートメーカー・アリョンカの工場やチョコレート作り体験の様子も興味津々。
英国式アフタヌーンティーの世界
今月の紅茶月にあわせて手に取ったのは、国内の有名なアフタヌーンティーの会場やお茶にまつわる豆知識がまとめられた一冊。
今年流行語大賞の候補にも選出されたヌン活。
ヌン活に興味のある方以外にも、シェフ秘蔵のレシピも紹介されているのでスイーツ好きの方にもお勧めです。
読むと足を運びたくなる美しい写真がならぶ実用書。
東京のホテルではじめてアフタヌーンティーを提供したのは椿山荘だった。
アフタヌーンティー発祥のストーリーなど、見ても読んでも楽しい一冊です。
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