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今週の読書録

今週は紅茶月にまつわる書籍や待望の続編など4冊を読了。

無人島のふたり


『無人島のふたり』は、山本文緒さんの闘病生活の記録がまとめられた最後の作品。
気づいたときには膵臓がんステージ4b。
既に治療法はなく、進行を遅らせるしかない段階。
闘病中の心の動きが綴られた本作では、余命幾許もないことを言われても反応に困るであろう周辺の人々へ配慮が含まれた気持ちを表現した一文は心に残りました。

突然20フィート超えの大波に襲われ、ふたりで無人島に流されてしまったような、世の中の流れから離れてしまったような我々も、これから少しずつ無人島に親しい人を招待してお別れの挨拶を(心の中で)しようと思っている。

P38

と見えない距離感を見事に表現した一文は、恐らくタイトルの由来でしょう。
公表できぬまま、お仕事の依頼を断り続ける心境はいかばかりだったことか…

頭が割れそうなくらい悲しいのにアマゾンの領収書を印刷した。それが生きると言うこと。

P112

あぁ、生きることはそういうことなのでしょうね…
健康な時には実感し得ないものの、何となく分かる感覚。
先月文庫化された『自転しながら公転する』の受賞報告を受けた際には、既に命のカウントダウンが始まっていたなんて…
作品を読んでいるからなおのこと切なくなりました。

凛として弓を引く 青雲篇

碧野圭さんの「凛として弓を引く」シリーズ第二弾。
今回は進級した主人公が学校にて弓道部設立を目指すストーリーです。

碧野さんご自身が弓道をされているようで、経験者ならではのリアルな描写に共感。
結末はややご都合主義のハッピーエンドですが、続きが楽しみなシリーズです。
ティーン向け小説のようですが、大人が読んでも楽しめる内容ではないでしょうか?

弓を引くときはひとり――。
でも、私には仲間がいる。

ドラマ化&大ヒット!『書店ガール』の次は「弓道ガール」!
汗と涙と感動と――全てがつまった胸アツ「弓道×青春」エンターテインメント!

弓道をはじめて一年。初段を取り、高校二年生になった矢口楓は、後輩の高坂賢人にのせられ、廃部になった弓道部を復活させることに。しかし、校内に弓道場もなければ、入部希望者もなかなか集まらない。意図せず部長になり不安にかられる楓に、次々と難題が降りかかる。弓道女子の奮闘を描く傑作青春小説!

Amazon紹介より

ロシアのチョコレート包み紙

平和になった際には、チョコレート博物館に行きたい!

日本字もお馴染みのチュブラーシカやマトリョーシカなどの鮮やかでレトロな包み紙コレクションは、眺めるだけで楽しい気持ちになれます。
日本でいうと明治くらい有名なチョコレートメーカー・アリョンカの工場やチョコレート作り体験の様子も興味津々。

英国式アフタヌーンティーの世界

今月の紅茶月にあわせて手に取ったのは、国内の有名なアフタヌーンティーの会場やお茶にまつわる豆知識がまとめられた一冊。

今年流行語大賞の候補にも選出されたヌン活。
ヌン活に興味のある方以外にも、シェフ秘蔵のレシピも紹介されているのでスイーツ好きの方にもお勧めです。
読むと足を運びたくなる美しい写真がならぶ実用書。

東京のホテルではじめてアフタヌーンティーを提供したのは椿山荘だった。
アフタヌーンティー発祥のストーリーなど、見ても読んでも楽しい一冊です。


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