内通者になりました
どうやらチームのリーダーが嫌われているらしい。
チームというのは、新入社員研修期間に勝手に組分けされた班みたいなもので、現在6つのチームが存在している。
そのチームで調べものをしたり、発表したりなど、日々の与えられた業務を共に遂行しなければならない。
そんな向暑はるが属するチームのリーダーが他の同期から嫌われていることが判明した。
先日リモートで研修を受けていると、特設のオンラインミーティングに招待されていた。
恐る恐る入ってみると、数名の同期が楽しそうに話していた。
向暑はると同じチームの人は一人もいなかった。
どうやら暇潰しで作ったミーティングらしい。(仕事中に暇つぶしというのも良くないけど、この日は本当に暇だった。)
とりあえずちゃんと話したこともないのに、その同期の輪に招待してもらったことは嬉しかった。
だけど、適当な挨拶を済ませた後は怒涛の愚痴を食らった。
向暑はるではなく、向暑はるが属するチームのリーダーの。(以降はリーダーと表記する)
うわあ、こええ。
と思ったけど、思い返すと向暑はるも当初はリーダーのことが苦手で、同じチームになった時は少しだけ落ち込んだ。
悪く言えば、我が強い。思い通りにいかないと態度にでてしまうタイプ。
リーダーとしてその態度はチームの輪を乱している気もした。
そんなことを本人に言えるわけもなく、2ヶ月も経てば慣れてしまっていた。
しかし改めて他の同期から愚痴を聞いて、ちょっと恐かったけど、正直安堵した。
みんな言わないだけで、向暑はると同じような考えを持っていた。
リーダーには申し訳ないけど、向暑はるもその安堵に乗っかって、みんなの知らない愚痴をこぼしてしまった。
内通者にでもなった気分である。
だけど、この安堵が色々な人に広がって悪い方向にいってしまえば、陰湿ないじめにもなりかねない。
同じチームとしてやっぱり向暑はるはリーダーを支えなければいけないし、この愚痴はこれ以上漏らしてはいけない気がする。
愚痴はここまでにしておこう。
おそらくそれが社会であって、大人な対応だと思う。
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