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今年も胃が破裂する

年度末。

お別れが名目の飲み会に参加した。

あくまで名目であって、お酒が入ってしまえば仕事の立場関係なく、私生活の話で盛り上がる。

適当に理由をつけて飲み会を都合良く解釈するのは、どんなに歳を取っても変わらないらしい。

悩みは日に日に老けていく一方、いつまでも子供心はピチピチでいたい。

この時間が一生続けばいいのになんて思ったりもする。

3杯目のハイボールからは、この楽しい時間をできるだけ伸ばしたいがための惰性で飲んでいた気がする。

気づけばお開きになっていた。

逆効果だったらしい。

今日でお別れの同期も、最後はどんな表情だったのか覚えていない。

まあいいか。

家の最寄り駅に着いた頃には、既に23時を回っていた。

最寄りは孤独へとなる街だと、音楽が耳へと呟いた。

だけど夜になってもポカポカしている空気は、酔ってる体と耳から流れる音が作用して、いつもより数倍心地よく感じた。

昨日も今日も明日も、どうせループするような生活であることは変わらないのに、”区切り”があるというのはどこかウキウキする。

去年は胃が破裂しそうな勢いでこの”区切り”を乗り越えたから、今年度はこのウキウキのまま来年度に持っていこう。

シャワーを浴びてそのままベットに飛び込んだ。

数分後、ある意味で胃が破裂しそうになっていた。


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