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夫が落合陽一じゃないことが辛い

誰も褒めてくれないから自分で言うけど、子ども2人365日ワンオペしながら家事も仕事もしてる私ってスーパーウーマンでは?

家事育児を分担したいけど、夫は深夜1時に帰宅して朝6時に出勤していく人です。家事育児をやらせたら過労死しそう。今だって過労死しそうなのに。休みが年に1日程度という生活は、もう6年目に入りました。

私の友人ならば「夫が家事育児をしてくれない」というグチを何度も聞いたことがあるでしょう。でも、最近気付きました。夫が家事育児をしてくれないことが不満なのではなく、夫が落合陽一でないことが不満なのだと。

私の夫が落合陽一だったら、そりゃ、文句言わずに支えます。本人がワークアズライフって言って、仕事と休暇の境目がないくらい楽しそうに仕事していたら、妻として支えがいがあるってもんです。(そうは言ってもあの短時間睡眠と主食がグミって生活は心配だけど)

やりたいことが次から次へと出てきて、時間が足りない。どうしても叶えたい夢がある。そんなプロフェッショナルを支える妻もまた、プロフェッショナルでしょう。まさに二人三脚。

私自身、壮大な夢があるわけではないから、夫の夢を応援するために努力することは苦ではないのです。大切な人が命を燃やしてまでやりたいことがあるというのなら応援したいし、仕事のために海外へ行くというならついていってもいい。

だけど、うちの夫は落合陽一ではない。自分を犠牲にしてでも仕事をしたいというタイプではなく、仕事をやめたいけど契約があってやめられない、フランチャイズオーナーです。「どうしても成し遂げたい」仕事ではないため、超長時間働くことで追い詰められ、肉体も精神も限界です。グチを聞いていると、この仕事のために私まで疲弊させられているのかと、心配と同時にうんざりしてきます。

好きで結婚した人です。そりゃ、支えたいですよ。でも、イヤイヤしている仕事のためにサポートするのはすごくしんどい。何のために支えているのかわからない。夫が家事育児をしないこと以上に、夫に辛いことをさせ続けるために支えていることが辛い。私の人生さえ無意味に思えてきてしまいます。

落合陽一になれといっているのではありません。誰しも夢を持てるわけではないことくらいわかっています。夢や目標があって「何をするか」に重きをおくTo do型の人は数%しかいないと言われているくらい少ない。9割以上の人は、「自分がどういう状態でありたいか」に重きをおくBeing型。




夫も私もこのタイプです。夫はそこそこ働いて、子どもと遊び、休日は野球観戦に行って楽しく暮らしたいだけなんです。それが、仕事選びを間違えてしまって、「ありたい状態」からかけ離れた状態で、好きでもない仕事に文字どおり命を燃やし、過労で倒れそうになっている。

家事育児をしてくれないことだけが不満なわけじゃなかったんです。夫自身がやりたくないと思っている仕事をさせるために、私が家事育児、そして仕事までして、自分をすり減らしていることが我慢できないのです。好きでもない仕事を毎日18時間もしているなら、早く帰ってきて手伝って。そう思ってしまいます。夫が夢を叶えるために私が頑張るのならば、それはいいのです。希望があります。子どもにも説明しようがあります。

「パパはこういう夢があって、ママは支える側なんだよ。うちはたまたまこうだけど、世の中には逆のパターンもあるし、夢はないけど自分が良い状態で居られるよう協力して生活している人たちもいるよ」

でも今の状態じゃ、パパはいつもいなくて、それなのに仕事なんかしたくないって言ってて、「大人になるって大変だね、仕事って嫌なことなんだ」パパの給料だけじゃ生活できないからママも働いてて、それなのに家事は全部ママがやっている。「女の人って仕事もして家事もやらなきゃいけないなんて大変だね」ってメッセージになっちゃってる。

私の気持ちのやり場もないし、子どもにも変な刷り込みをしたくないのです。夢のない長時間労働、ダメ、ゼッタイ。長時間働く方が評価される…そういう会社もまだまだあるけど、成果物で判断したり、場所や時間にとらわれない働き方が増えていったらいいなぁ。そして、「長時間働く男を支えるのが女」という構図だけでなく、その逆も一般的になってきてほしい。夢のある女性もたくさんいるし、支えたい男性だっているでしょう。(ちきりんさんが一連ツイートの中でおっしゃっていた、日本人女性初の宇宙飛行士向井千秋さんのように)

なんかうまくまとまらなくなってきちゃいましたが、自分の夫が落合陽一さんだったら、田中将大選手だったら、私はこんなに不満に思っていただろうかとふと思ったので書いてみました。夢のある人って夢のない側から見るとすごく魅力的に見えるんですよね。だからこそ支えていける。

夢がないのなら、どちらかが働いてどちらかが支えるという暮らしよりも、理想のあり方を実現できる仕事を選び、夫婦二人で協力して生活していく方がずっと幸せなんじゃないでしょうか。


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