オーラ視の訓練の産物

子どもの頃からオーラ視の訓練をしていた。
父の影響だ。
何度かnoteに勝手に登場させている父だけれど、こうして振り返ると浮いた部類の人間だったのかなと思う。

父に「オカシイ」扱いされて育った側面を持つわたしだけれど、父だって相当おかしかったはずなのだ。
やっぱり親子ということだ。

父がそんなにまでしてオーラ視の練習をしていた理由は伏せておくとして。よく「お前は視えたか」なんて確認しあっていた割に感動的な見え方はお互いないうちに大人になってしまった。

わたしはそれから更に２回オーラ視のクラスを受けた。
２回セットの講座とスクールの授業の一環として。

結局わかったことは、オーラというかエネルギーは視覚だけでなく優先的な感覚を通して受け取るということ。
視えるけれど普段から視覚をあまり使っていない（使えていない）わたしは視えて困るというほどには視えなかった。
必要があって視やすい環境なら視える程度だ。

でも訓練に思わぬ副産物があるのだということに最近になって気づいた。

副産物。
それは意識の使い方、というようなものだ。

人はその時の意識の状態によって視野が文字通り変わっていると思う。
医者でも学者でもないから感覚的表現なのだけれど。

なにかに気をとられたり注視しているときは本当に視野が狭い。
逆に武道などをするときは頭の位置を固定していても最大視野角で自分の周りを捉えていると思う。気を張り巡らせている。

意識が視野を司っている。
だから視野も意識を制限するかもしれない。

オーラ視をするときは武道に似ているかもしれない（すべての武道がそうなのかは知らないけれど）。
自分の視野の４隅をすべて同時にみるような目の使い方をする。これがずっとやっていると癖みたいになってきて、多分知らないときにそんな目の使い方になっている。

そうするとどうなるか。

やってみると判ると思うのだけれど、これをリラックスしてやれるようになってくると「自分」という存在の認識が変わってくる。

自分に対する認識が制限されている人ほどわかりにくいかもしれない。
だけど、こう伝えると判るかもしれない。

一歩引いた視点。
自分自身に完全に同化していない視点。

まるで運転席から後部座席に下がったような視点。

記事を書きながら急に思い出した記憶。
昔「マルコヴィッチの穴」という話題作を見たときゾクッとした衝撃を覚えた。
あんなに限られた視野じゃないけれど、あんな風に肉体の意識に入って体験している感じ。そんな感覚が起こるようになる（随分前のことでもう結構内容を忘れてしまった）。

人間にとってこの世の体験はマクロコスモスとミクロコスモスの融合で、人間自身がその複合体である以上本当に説明が難しい。言葉の表現がちょいちょい矛盾する。
物理学の知識がないから余計にわたしには伝えることばがない。

でも、あえて今回のことに関して表現してみると

「体験に自分を同化しないこと」
「自分が見ているものすべてが自分自身であり、また違うともいえる」
「肉体を含めて自分が見たり感じたりするものは自分の出しているエネルギーの反射みたいなもの、自分の創造体験（遊び）の結果みたいなものだからそのフィードバックを肉体を通して感じ取ってみて」

そんな感じだろうか・・・書きながら考えたけれど、宇宙とキャッチボールしているような感じなのかもしれない。創造体験って。

キャッチボールを受け取るとき、つまり行為に対して何らかの反応を受け取っているとき、こころにモヤモヤ何かが起きたりどこかが痛かったりするかもしれない。よくわからない不快感で終わるかもしれない。

そういうのは気分が良くないから、人は抵抗する。

色々たくさん頭で考えて、原因を探ろうとする。
なにかが「悪い」という矛先にエネルギーを向かわせる。

考えなくて済むようになにかに没頭する。
やたらに仕事をしたり、なにかに打ち込んだり、ゲームにギャンブルに暴飲暴食・・・嗜好性の高いものの摂取・・・中毒。

関係ないところに矛先を向けたり。
ネット中傷・・・

どれかが悪いわけじゃなくて、やっていることは全部一緒で「エゴに乗せられてやるべきじゃないことにエネルギーを向けさせられている」ってこと。

やるべきこと。それはちゃんと受け取ることだけ。
自分のことをちゃんと見て、本当の気持ちを知ってあげることだけ。

何かに同化していると、これがなかなかできない。
だって、自分の外に置かないと観察できないから。

だからオーラ視とかいうオカルティックな練習も悪くないよっていう話。

＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊

写真はRuinDigさんからお借りしました。
普通の高いところからの写真と違って空を飛んでいるような角度からの景色に魅かれました。体脱で都会に行けたらこんな感じなのかなぁ・・・

トリミングになってしまって勿体ないので是非トリミング前のお写真見ていただきたいです。素敵です。

ありがとうございます。