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イスラエルと移民

この記事は2016年3月−4月に訪問したイスラエルについての雑感である。

イスラエルという国は、移民で出来上がっていると言っても良い。1948年の建国以来、様々なところから人が集まって住んでいる。日本からは馴染みの無い国かもしれないが、穏やかで食事も美味しい。あんなにセキュリティチェックがある国は、逆に安全なのではないかとも思う。

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もちろんユダヤ教の人が多いのだが、言語はヘブライ語とアラビア語を使っている人がいる。そのため、エルサレムの博物館では英語も含めた3言語で表示がされていた。

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博物館では子どもたちが集まるワークショップも開催されていた。子供はどこでも元気で楽しそうだ。

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子どもたちが言語を学びながら文化的共生、協同できるように取り組んでいる図書館があった。これはハイファにあった図書館である。ヘブライ語とアラビア語両方の本が置いてある。読書会なども開かれるようだ。

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イスラエルも高齢化している。私の関心の一つは超高齢社会とそこでの学びの可能性なので、高齢者施設の方にもお話を聴いた。

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現地に住んでいる人に聴いて驚いたのは、高齢者のケアにフィリピンからの移民が多く参入しているということだった。英語を話せる同士問題がないこともあるが、イスラエルは他国から来る人を拒まず(自分たちの文化を理解してくれる場合は)家族のように接するのだという。

これは、また別の記事に書こうと思っていることだが、スウェーデンでは旧ソ連圏からの移民がケアの担い手となっているそうだ。一方、日本では、インドネシアからの看護師や介護の担い手が日本の文化に適応できない(お祈りが認められない等)という課題があるという研究を以前読んだことがある。

移民の受け容れというのは、超高齢化の進む日本において大きな課題だと思うとともに、それに伴うフォーマル・ノンフォーマルな成人教育のシステムがあってこそ、それは成立するのだろうと考えさせられた。


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