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私の過去の取り組み:気象庁とコラボしたワークショップ

梅雨の時期。大雨防災について皆さんは考えたことがあるだろうか。

私はワークショップの実践を大学生のときから(20年前から)、ワークショップの研究を大学院生のときから(2005年から)続けている。今では、ワークショップそのものを研究対象とするというよりは、成人学習の一手段としてワークショップを用いているが、博士論文執筆まではワークショップ実践者の熟達(成長プロセス)と育成に関する研究をしてきた。

また、それと平行して、ワークショップ実践者の育成プログラム作成や、プログラム開発・評価に関するお仕事もしてきた。

その成果をまとめたものが書籍として刊行されている。幸いなことに多くの方に読みつがれ、今年度第2版となった。

こちらの書籍を読んでくださった気象庁の職員である山浦一晃さんから、私のホームページのcontactを通じて連絡があった(お仕事の依頼はこちらから)。

そして、初対面ながら、熱心に、気象庁とのコラボレーションを要望され、お仕事として引き受けることにした。2013年の夏のことだった。

それから数限りない打ち合わせと実施を経て、「特別警報の普及・啓発に係る広報コミュニケーションイベントの設計及び実施業務委託」として、大雨防災に関するワークショップ「経験したことのない大雨 その時どうする?」を開発し、マニュアルを作成した。どなたでも使っていただけるフリー素材となっている。

成果は、査読付論文「大雨対策への知識・意識向上を目的としたワークショップのデザインと実践」としても業績として残すことができた。気象庁の皆さまをはじめ、実践から協力してくれた猫田耳子さん、池尻良平さん、論文執筆に参加してくれた北村智さん、テストケースにご協力いただいた皆様にお礼を改めて言いたい。

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このワークショップはコロナ禍以前は年間100本以上実践され続けていたと聴いている。ありがたいことだ。

その後、2018年には「地方公共団体防災担当者向け気象防災ワークショップ」の開発も牛山素行先生(静岡大学教授)と行った。

これらの功績に対して、2019年6月3日(気象の日)に「安全知識の普及啓発及び地域防災力向上に有効なツールの開発に寄与した功績」として気象庁長官表彰を受けた。

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最初は防災知識がない私が開発できるかと不安だったが、気象庁の専門家と毎週のようにミーティングし、全国6箇所を周りテスト実施することで形成的評価を行い、繰り返し用いられるワークショップ・パッケージを開発できたことは、今でも誇らしく思っている。







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