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粘土を握り潰しながら、ついに筋トレを決意した、36歳・二児の母。ダイエット始めます! 【洋梨夫人のダイエット日記vol.1】

前回のnoteからかなりの時間が空いてしまいました。
お久しぶりです、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回はその間のお話。

調子良くポリマークレイを捏ねていればよかった2022年の始まりだった。
だったのに。
3月の頭から夫が1ヶ月の日本出張へと旅立ったからだったか、
はたまた睡眠中に天の羽衣か何かしらを、月からの使者に着せられたからだったのか、
理由はよくわからない。
とにかく次の日、朝起きたら
粘土遊びがつまらない体になっていた。
昨日までニコニコしながらコネコネしてたのが嘘のようだ。
何もそそられない。
それどころかワクワクが1ミリだって動かない。
退屈すぎて怒りさえも湧いてきた。
これは!まさかの!
ウ・ツ・病!?
と焦ったものの、
めっちゃ食べられるし
めっちゃ寝られるし
めっちゃ心も動く。
Netflixで『浅草キッド』を見て
エレベーターが1階から4階にたどり着く”チーン”の音までの数秒間の大泉洋さんのタップダンスを何10回か見返しちゃうくらいに心は動く。
夫の不在の1ヶ月
よーしNetflix三昧だ、ザマーミロ!
と思ったのも束の間。
とにかく数時間同じ体勢をしてると左側の肩と首がバッキバキになって
午後はもう使い物にならない。
バキバキのせいで『SHERLOCK』のカンバーバッチ様の美しい英語にも全く集中できない。
まあ、スマホのSiriだけに向けて
顔面だけは”私英語できますので!”風を装って
すました顔で視聴しているものの
なんだかんだ70%くらい日本語字幕を読んでるから
「ったくもぉ〜文字、遅っせぇなぁ」って1.5倍速にして再生してて
「ってか、これもうこれ読書だな!」とか自分で突っ込んだ声が
静かな家に響いてびっくりしたりで
映画に集中できないし使い物にならないしで
えっと、なんだったっけ?
あ、まあ、とにかく子供たちをピックアップしに車で出かけて行くだけでも体が重くて辛い。
何にも生産的なことはしていないのに。

その後帰宅して
宿題させたり夕飯を作ったり片付けしたり洗濯したり犬を散歩に連れていってお世話をしたり娘達のデバイスやめさせてお風呂に浸けたり寝かしつけたり…
ってタスクだけはてんこ盛りのくせに
自分の重い体を、なんとかズリズリ引きずって
ナメクジみたいに自分で動かして
「これぞ自重トレーニング!」とかって呟いたところで
一向にタスクは減らない。

え?
ナメクジっていうのはね、
ナメてるクジ引きではなくて、スネイルの殻が破られちゃったやつみたいな生物の名前だよ。
説明しないと永遠聞いてくる次女。早く寝てほしい。


日本語ができる大人がいない家では、
もう私の独り言にまともに応答してくれる要員さえいない。
それどころか
「ママ、瀕死じゃね?」っと
いいタイミングに気づいた次女が長女に喧嘩をふっかけて
家中を駆け回る駆け回る。
空気がいちいち揺れる。
この風で発電してPC分の電気料くらい浮かせたい。
電気料は意外と高いここ南国マレーシア。
降ってわいてきた”追いかけっこグルグル”
に対応する追加のエネルギーなどもちろん私の中にあるはずもない。
もう放置。
しかしこれは実に由々しき事態だ。
大人の腕2本だけでこれから1ヶ月、全てこなさなくてはいけないのに。
傍若無人に動き回るこの風と同様、私の心も荒れ模様。
頼むから少しだけ静かにしてほしい。


思い返せば、
忌々しいと、憎たらしいと、
ストレス解消に、チップしたりひび割れが入った不要になった欠けた皿を
何枚も割り続けた二年間だった。
あの”なんとか生き抜いてきた感だけは満載”のロックダウンとそれに準ずる制限生活は意外なことに、
私に
”夫は常に身近なところにいる”
という安心感をもたらしていた。
はっきりいって私はすぐサボった。
精神的にも肉体的にも速攻でサボった。
サボれるんだから、それを使わないという手はなかった。
だって全部ストレスのせいにすればよかった。
その時はそれで良くても、しかしその代償は大きかった。
大きかったと認めざるを得ない。
なまりまくった肉体と、甘ったれがたれ過ぎて、
ああ手にまで垂れてきて、もうベタベタドロドロなアイスクリーム。
ただ甘いだけでむしろ喉が乾いちゃって正直もう廃棄したいけど、
世間はSDGsとかうるさいし、
まずサスティナブルとかって言うなら、この負の感情を消化して吸収してまたエネルギーとして使えるような持続可能ないいリフレッシュ方法とかまず考えてくれよ。
皿が足りねぇ。我が家には全く皿が足りてねぇよ、な甘ったれまくり精神。
もはや1人では、
なんてことないフツーな1日さえも無事に完遂させられそうにない。
それにしても何でこんなにも体が重いんだろう。


ふと、全身を写せる鏡が目に入る。
IKEAで何年か前に買った、無駄な飾りのない
でも使っていると
「あれ?これ若干縦に伸びない?
その効果で少しだけ主人をいい気分にさせようとしていない?
一生懸命気に入られようと、忖度してない?」
と何度見もさせる姿見だ。
多分補正機能が付いているはずのこのミラーは最大限の力を尽くして
私の体型をカバーしてくれようとする。
でもそれも程度問題。
そんな誤魔化しが効かないレベルまで主人が丸くなっちゃったら、
そりゃもうお手上げ!
せいぜいバーバーパパ。
頑張ってバーバママ。
その体型に合う可愛い顔に補正までしてくれればパーフェクトなんだけれど、
たいして課金していない鏡にそれを求めるのは酷だよね。

Netflixを視聴しすぎで肩と首がバキバキだったわけじゃなかった。
シンプルに物理的に体が重くなってただけだった。
大抵物事は結局シンプル。
処分し忘れたご立派な腰回りの正月の鏡餅。
36歳のタルんでシミだらけなテレタビーズ。
西洋感を微塵も感じさせない洋梨。
そんな体型。
”一人”っていうより”一体”って数えたくなるフォルム。


とにかく泣いたよね。
子供たちなんて、たるんだ腰でバイーンと部屋に押し込んで、
とにかく泣いたよね。
こんなんじゃ勝てない。
マレーシアの街中で
突然子供二人と狂犬病ポジティブの野犬と道端で出くわしても…
勝てない。こんなんじゃ、全く使いものにならない。
B2に駐車してグローサーでトローリ山盛り買い物したのに
気がついたら帰りはB1からB2へと下るフラットなエスカレーターが止まってて
荷物全部手で持って運べ!ってなったら…
十中八九勝てない。こんなんじゃ、全く使いものにならない。
排水溝の蓋の裏でゴキブリたちが秘密結社の集会を開いている所に運悪く遭遇してしまい
パニックになった彼らが四方八方に散りじりに走りだしても…
絶対勝てない。絶対使いものにならない。

でも
やっぱり勝ちたい、私は。
犬にもエスカレーターにもゴキブリにもタップダンスにもカンバーバッチ様にも…
とにかくまとめて勝ちたい。
頑張るなんて、一食懸命なんて、息苦しいし疲れるとか、
QOL向上とか、ワークライフバランス重視とか、
もっと賢く効率的生産性とか言われる最近だけど、
結局、そこそこ息苦しくて、なんだかんだ疲れないと
腹の脂肪なんて全然減らないんだからさ。
このお腹、腰回り、下半身がそれを証明してる。
頑張るしかないよ、あたし。


グーで握りつぶされて、
指と指の間からブチューって心太方式に押し出されて、
なのに結局物置行きのポリマークレイ。
せっかくだいぶ粘土の種類が揃ってきて、
まさに準備万端!ヒーローたち揃いました!
Avengers Assemble!」の号令でいつでもいけるよ!状態まで整えてたのに。
あ、全然アベンジャーズ見たことないけど、ごめん。
座ってチマチマ指先運動するだけで脂肪燃焼!
みたいな未来が来たら
また会おう!バーイ!

とにかく
人生で初めて
ちゃんと自分の体と向き合って
健康でもう少し余分な脂肪のない体に
ちゃんと努力して変えてみたいなと強く思った。

今年の残りはワークアウト関連が多くなる予感。
お時間あるときにお付き合いしていただけたら嬉しいです。
いや、
というか、見張ってください。
すぐサボろうとするから、
どうか見張っていてください。
よろしくお願いします。

心地良いプレッシャーをありがとうございます!もっと面白くなるかどうかは、あなたにかかっていると言っても過言ではないのです!今後も、”全力の合いの手”をよろしくお願いいたします!