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キャリアについて立ち止まって考えたい時に多様な視点をくれる 「働き方の哲学」

 サブタイトルに「360度の視点で仕事を考える」と書いてある通り、多様な視点・切り口・理論・名言などから、働くことについてイラストふんだんに深めてある解説書、まさに「働き方の哲学」です。

働き方の哲学表紙

キャリアとは?

 キャリアの語源は荷車で、車輪の跡を残しながら仕事人生の長い道のりを前へ進んで行くもの。キャリア畑の方には有名な話だそうですが、初めて見た時にそんな意味合いだったとは!と意外でした。
 しっくりきたのは、キャリア形成には2タイプあるという話。「登山型のキャリア」は、山のてっぺん(目標)を決めて目指していく。一方「トレッキング型のキャリア」は、興味が赴くままに、いろいろな能力・経験を身につけていく。
 また、クランボルツの計画的偶発性理論も簡単に紹介されており、人生やキャリアは予測がつかず100%コントロールすることは不可能で、偶然の出来事を積極的に作り出していくことの重要性も書かれています。

働く意味とは?

 就活生のようで恥ずかしくもありますが、改めて働くってなんだろう?ということを考えさせられるヒントがたくさんありました。
 例えば、「3人のレンガ積み」の話。目標は他者から与えられることがあっても、目的(なぜそれをやるか)は自分で見出すしかない。目的の設定によって、その後に続くキャリアは変わってくるというのはハッとさせられました。
 また、内発的動機は持続的なので、長期的な視点でキャリアを考える上ではそこを精査することが必要だと感じました。その他、切り口を変えて考えると、私はどんな価値を提供しているのか、という視点で考えるというのも面白かったです。

気をつけていきたいこと

 トレッキング型のキャリア形成なタイプの私は、うまく展開しないとただ流されて終わり…となってしまう恐れがあるため、その時々の興味を追いかけながらも、大まかな方向性は考えながら進んでいきたいと思いました。
 また、「それ知ってる」は好奇心の窓を閉じるというのが印象的で、表面をなぞって知ったつもりにならず、好奇心のアンテナを張り続けていきたいと思います。併せて、成長の3方向「広げる、高める、深める」も意識したいと思います。

 大判・カラー・イラストや図解が基本となっていて、本当に読みやすかったです。結婚、育休、転職など、キャリアの転機に改めてじっくり読みたい一冊です。


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