世界の声が聴きたくて、自分の声に耳を澄ます
気負いすぎると疲れるなぁ、って気づかぬうちに背負ってたなにかを降ろしたら、とても楽になって
フッとした。
ふぅぅぅとした。
息を吐くように声を出す。
声を出すのが好きだな。
だから、歌うのも好きだ。
自分という人間をこの世界に少しずつお披露していくみたいに生きてきた。こんな人間です。こんな顔です。こんな性格です。どうでしょう?私おかしいですか?皆さんと違いますか?どうしたら同じになれるかな?
人前に出たがらない恥ずかしがり屋の私を、小学校で出会った超怪力の先生が表に引っ張り出した。その人に音楽の楽しさを教わった。毎日、毎日帰りの会はみんなで歌を歌った。ベランダの窓を開けて外を歩く人がこちらを振り向くまで終わらない楽しい時間
だから、私が初めて井上陽水の「少年時代」を歌ったのも、「もう恋なんてしないなんて言わないよ。」なんてめちゃくちゃ遠回しなよくわからない大人の気持ちを歌ったのもその頃。元々好きだった音楽がどんどんと自分の中で深まっていった。
卒業式の謝恩会で突然、ソロパートを任された。不思議と恥ずかしくなかった。歌うことは気持ちいい。声を出してる瞬間は誰の目も気にする必要がなかった。
自分の声だけ聴いていればいい
その日、舞台の真ん中で歌っているわたしの姿を見て一番驚いたのは母だった。そりゃそうだ。そんな所を見せたことがなかった。私だってそんな自分がいることを知らなかったんだから。
人前に立つのは、ちょっと恥ずかしいけど、気持ちが決まるとなにも考えられなくなって不思議と腹が据わって堂々とやってしまうんだ。
でも。終わった後に。恥ずかしくて。思い出しては。身悶える。
ずっと自分をお披露目するみたいに生きてきた。いつも、人の目を気にしながら生きてきた。
でも、本当の舞台の上では少しも人の目が気にならない。誰よりもわくわくして、なによりも自分と繋がる瞬間だった。
自分と繋がれば誰の目も怖くない。なにを気に病むこともない。そんなこと、知ってたはずなのに、永く永く忘れていた。
楽しいことが好きだ。
楽しいことが好きだ。楽しくしたい。笑顔にしたい。笑ってほしい。笑っていたい。笑っていたい。
一緒に笑っていたい。
だから、いつも肩の力を抜いて自分に繋がる瞬間を探す。自然体でいればそりゃあ、いつだって笑顔でいられる
かっこつけるのは、もうやめだ。もうやめだ。もう、やーめた。ってかつての自分が匙を投げた。ぽいぽいぽーいって匙投げた。
自分に戻ってホッとする、投げた匙はそのままに。追いかけてくる前にダッシュで逃げる。私はこのまま進もう。相変わらずに意味もわからず進もう。ドタバタ劇も楽しんで
楽しいのが好きで、声を出すのが好きで、歌うのが好きだから、たまに歌う。
TPOをわきまえず、どこでも歌ってる。
池に映る太陽を見つめながら、トンボの姿を追いかけながら、ただ歌う
懐かしい歌を歌う。大切に引き継いできた歌を歌う。
そういう時、世界の歓びを感じる気がする
私の喜びは世界の喜びだもの。それは当然のことかもしれない。
そういうもので世界がもっと満たされていけばいいな
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