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ベートーヴェンを毎日聴く85(2020年3月25日)

『ベートーヴェン/弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調 op.59-3 「ラズモフスキー第3番」』を聴いた。

3つのラズモフスキー弦楽四重奏曲のなかでは、一番聴きやすいかもしれない。全体は明るい雰囲気が多く漂うし、力強さも感じる。

しかし、第1楽章冒頭の序奏は、とても怪しくて不気味。何が起こるのかという不安を突き抜けて顔を出す朗らかな明るさへギャップは効果的。

第2楽章は、また怪しい雰囲気が漂い、何かはっきりしない様子。イ短調はメランコリックな調性だが、その端々は美しさも感じる。一番の聴きどころはチェロのピチカートが楽章中に幅広く用いられること。ジャズでコントラバスが「ブンブン」と弾かれる感じにも似ている。

優雅な第3楽章とスピード感あふれ、突進するように終わる最終楽章。聴き手の心を逃さない作品。

Ri ButovによるPixabayからの画像

(記:2020年11月20日)

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