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ベートーヴェンを毎日聴く89(2020年3月29日)

『ベートーヴェン/序曲「コリオラン」op.62』を聴いた。

「コリオラン」とは、ハインリッヒ・ヨーゼフ・コリンという人物が作った戯曲で、ウィーンで上演されると大人気になったという。

その上演を見たベートーヴェンが感激し、この作品を作ったということなので、戯曲自体の序曲として作った作品ではない。

「コリオラン」は、プルタークの「英雄伝」にも登場するグナエウス・マルキウス・コリオラヌスのこと。共和政ローマで活躍した将軍だが、不遇なままその生涯を終える。

オペラの序曲などは、劇中に登場するモチーフを最初にちりばめて作られることが多い。ベートーヴェンは戯曲自体に作曲したわけではないが、おそらく、作品を見たなかで、この場面ではこんな音楽、というようなものが頭の中に湧いてきたのかもしれない。10分に満たない作品でも、とてもドラマチックなものである。

ベートーヴェンは他にも序曲を作っているが、どれも聴きごたえがあるものだ。



Jens JungeによるPixabayからの画像

(記:2020年11月24日)

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