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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~125


「そうですね・・・完璧主義やマイルールで窮屈な状態から自分を解放して、追い込まないようにすることが、自分を許すことであり、自分を大切にすることだと思うんです。でも、頭ではそうしたいって考えても、いざ実際に実行するとなると、そこには、私自身が長い間かかって作り上げてしまった分厚い壁があって、その壁を乗り越えたり、取り除かなくてはならないんじゃないか、そう考えたんです」

なるほど。

「それから、摂食障害という、長い長いトンネルの出口は見つからない。それに、私に立ちはだかる、私自身が長い間かかって作り上げてしまった分厚い壁を取り除くための答えも、まだ見つからない・・・ずっとそう思っていたんですけど、でも、もしかしたら、出口も答えも、探すものではなくて、自分で作るもの・・・どこかに落ちてたり、転がっているものではなくて、自分で作るもの。どこにあるのかなって、どこかにはあるはずだって、必死になって探しているうちは見つからないのかもしれないって、何かそんな気がしてきたんです」

自分で作るもの、ですか。

「そうですね、もちろん、自分一人でいろいろ考えたり、行動したりすることは必要で、大切なことですけど、それだけでは行き詰ってしまうこともあると思うんです。ですから、

全て自分一人で何とかしようとすると、苦しいし難しくなってしまう。だから先生にアドバイスをもらったり、由希に話を聞いてもらったり、そういうことが必要になってくるのかもしれない。やっぱり自分一人の力だけでは限界がある。人に話しを聞いてもらったり、人の話を聴くことで、今まで気が付かなかったことに気付くこともある。そうやって、少しずつ、一つ一つ変えられることから変えていければいいのかもしれない。

そういったことを繰り返すうちに、少しずつ自分の中に作られていく・・・そういうものなのかもしれない、って思ったんです」

そうですか・・・本当にいろいろなことを、時間をかけて考えておられたのですね。

「そうですね・・・今回は、結構いろいろなことを考える時間があった、というか考え出したら意外と止まらなくなって、その時だけは食べることを忘れるくらい没頭していた、と思います」

なるほど、そうですか。食べることを忘れるくらい没頭していた、なんて言葉が聞けるなんて、思ってもみなかったです。そのことがいいとか、悪いとかではないですけれど、以前のように食べることや痩せることに囚われて、そのことだけしか考えられない、とおっしゃっていた頃からは、明らかに変化が見られますね。


今日もありがとうございます。

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