摂食障害の長い長いトンネルを抜けて～元摂食障害当事者からのメッセージ～410

「紗希、私は摂食障害についてそんなに詳しいことはわからないけど、でもね、『痩せている自分』にしか自信が持てなかった紗希が『食べること』がおかしくなったことで『痩せている自分』に自信が持てなくなった、ってことに気が付いただけでも、すごいことだと思うよ。確か、この病気になってしまった人たちの中には、ずっと『痩せている自分』にしか自信が持てなくて、その価値観から抜け出せない人がいっぱいいるんでしょう？そこから一歩進んで『普通に食べたい』を実現するためにいろいろ考えたり、試したりしてるんだから、そのことには自信を持ってもいいんじゃない？今日だって、こうして一緒にパフェを食べることが出来たんだし……それに、何と言ってもおいしかったしね！」

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「そうだね、確かにおいしかったね。これって、幸せなことなんだよね。おいしいものをおいしく食べることが出来て、そのおいしさを一緒に感じてくれる陽子がいて、そのことで会話も出来て、これが『食べる幸せ』なんだよね……」

「そうだよ！そうだよ～紗希は、食べることを『幸せ』って感じてるんだから、もっと自信を持ってもいいんだと思うよ。紗希はもう、食べることが『不安』だったり『普通に出来ない』ってことばかりじゃないんじゃない？出来てることだっていっぱいあるんだからさ」

『出来てることだっていっぱいある』のかどうかはわからないけれど、でも確かに陽子の言う通り、ほんの少しかもしれないけれど今の私にも出来ることはある。だから、こんな私でも出来ることには自信を持った方がいいのかもしれない。

「そうだね、そうだよね。こんな私にも出来ることもあるんだもんね。出来ないことばかりに目を向けないで、出来たことに自信を持ってもいいんだよね……」

今日もありがとうございます。